元オリコン編集長☆イノマーの『叫訓』

第67回「時代は変る! マナーも変る! 大切なのはスピードだ!」――臨機応変に勝るものなし!

誰が決めたのか理解に苦しむ……

テレビを観ていて、むむむっ? と思った。録画しておいたお昼の情報番組なのであるが、そこに⁠マナーの達人⁠と呼ばれている女性(推定年齢62歳)が出ていた。

様々なケース、シチュエーションの中、⁠正しいマナーは何でしょうか?」と。

ふうむ。そんなこと気にしたことなかった。オイラなんて存在自体がマナー違反だ。

なるほどね~なんて観ていたのだけれど、だんだんムカついてきた。そんなん、どうでもいーじゃねーか! と。

つーか、あきらかにそっちの言ってることのほうがおかしくないか? みたいな。でも、達人は不敵な笑みを浮かべながら「違います。本来は……」なんて話している。

本来って何だ!?

う~~ん。この女性はどんな恋愛をしてきたんだろう? きっと、まともな恋愛をしてこなかったはず(失礼⁠⁠。

だって、男と女。恋愛になんてルールもマナーもへったくれもない。常に現場処理。予定どおりになんてできやしない。

男女がつきあっていると、何でこんなこと言われなきゃいけないんだ? 何でこんなメに遭うんだろうか? そんなことの繰り返しだ。ふたりだけのマナーを長い時間かけて作る。だからそこに、世の中的な決まり事はない。

ベタなマナー(?)で、街を女性と歩いていて男性は車道側をなんていうもんがある。そんなこたーわかってる。でも、シチュエーション的にどうしてもムリなケースもある。

つーか、車道側も歩道側も、車にぶつけられたら一緒だ。大して変わりはない。

そんなに助かりたいんだったら手をつないで並んで歩かなければいい。

車道側を男性が歩くのが優しさなんて、オイラは間違ってると思う。いざとなったら身体はって助ける、っちゅーの。って、ちょっとカッコつけてみました……。

大切なのはスピードだ!

恋愛だけではない。仕事もそう。そういった荒波をサーフィンするのが人生だ。

マナーなんて考えていたら、仕事は先に進まない。だって、マックス忙しいときなんて3~4日、風呂入ってないんだもん。

それで営業に向かったりする。異臭を放ちながら仕事の話。玄関先でどう靴を脱ぎ、置くか以前の問題だ。

マナーというか、人としてDOかっていう話なんだけどね。

そういえば、オイラの知り合いのキャバ嬢で1週間以上、風呂に入ってない、歯もみがいてない、なんていう女のコがいたなあ。

「香水ぶっかけておけばバレないよお」って言ってた。⁠こんなダメな女を同伴に誘うってバカだよね~~」なんて笑ってた。

風呂入れー⁠ー! 歯みがけー⁠ー!

下着も1週間くらい同じのはいてる、って言ってたなあ。女のコへの幻想が崩れる。

ま、彼女は特殊だったのかもしれないけど。う~~ん、そう思いたい……。

でも、マナーとやらに縛られていたら新しい仕事ができなくなる。今、必要とされるのはスピードなんだと思う。そう、スピードこそがすべて。そのスピード感を邪魔するのがマナーとか、厄介なルールだ。

メールのやりとりでも思う。いちいち、○○様、なんて書いて、季節の挨拶など必要ない。⁠お世話になっております」とか「お疲れ様です」なんていう決まり文句も関係性にはよるけれど、なくなってきている。

まー、そんなもんだ。それでいい。

仕事メールのやりとり。まずは結論からがベスト。長い前置きは必要ない。相手からの前回引用文がありつつの「了解しました」でOK! ここ数年、そういう時代になったんだなあ、と痛感する。

なんか寂しいなとか、味気ないな、なんて思ってもいたのだが、そんなこと思っているのは時代遅れのオイラだけだと理解した。

今年48歳の昭和男であるオイラ、最初は抵抗があったが、今ではもう慣れてバッチリ。ドライな男を演じられるようになった。

ぶっちゃけ、まだ抵抗はあるけれど……。

美味しく食べれば料理人も幸せのはず

そうそう、それで今回の叫訓。マナーの達人さんが食事のマナーで好き勝手なことを言っていた。細かくは割愛。

だって、言ってることが面倒くさいんだもん。食べ方の順序とか、箸の置き方とか、焼き魚の扱い方とか……。あ~、うざい。

そんなこと気にしていたら美味しく食べられない、というのが正直な感想。つーか、好きなように食べればいい。

いや、もちろん、一緒に食事をしている人が気分悪くなるような食べ方には問題がある。オイラもクチャクチャと音をたてて食べる人間は好きになれない。

まだ食べている人がいるのに煙草を吸うのもどうかと思う。煙をモクモク……。

社会人になった1年目、上司に教えられた。⁠みんなが食べ終わった後に、煙草吸っていいですか?」と聞いてから吸わないとダメだよ、と。た、確かにそのとおりッスー⁠ー。

言ってもらえて良かった。ま、居酒屋とかはノー・ルールだけど。確かにランチとかではね。失礼なことしてたんだなあと反省。ガキだったんだろうけど、気づかなかった。

だけど、マナーの達人が言っていることはオイラにはまったく響かなかった。だって、ファストフード店のハンバーガーの食べ方にマナーなんてあるのか? あるはずがない。

遣唐使を引き合いに出されても……(縦書き便箋の場合)

マナーの達人は正しい手紙の書き方についても話をしていた(縦書き便箋の場合⁠⁠。本文があって、その後に日付、そして低い位置に自分の名前、最後、高い位置に相手の名前とのこと。

図1 縦書き便箋の場合
図1 縦書き便箋の場合

なんか、気持ち悪い。

もらった人間は最後に自分の名前が書いてあることに違和感がある。あれ、これってオイラだけかなあ?

なんでも、この手紙のマナーには遣唐使が関係しているとか。太政官が唐の僧に出した手紙の書き方からとのこと(違ってたら悪いッス⁠⁠。菅原道真が書いた手紙がそうだったみたいだけど、それって……(笑)。

何年前の話だよ? 白紙に戻す遣唐使。894年のことだ。

申し訳ないけれども、遣唐使をベースに話をするのはいかがなものかと(笑⁠⁠。

マナー、ルール、いろいろあるのはわかるけれども、結局は相手に不快感を与えなければOKだとオイラは思う。

生まれたときから携帯電話があって、メールでのやりとりが当たり前という世代には遣唐使って難しいと思う。

あまりにもクラシックな話だ。ベートーベンやバッハが素晴らしいのはわかる。でもね……ローリング・ストーンズやビートルズさえも懐メロと思うティーンには理解不能なマナーだ。つーか、手紙なんか送らないし。文通とかしてないでしょ。ペンパル(笑⁠⁠。

マナーやルールなんて、時代的なもので、すこぶる個人的なことだ。マンモスを捕獲して食べていた時代のマナー&ルールと、2014年現在を生きているオイラたちと比べても、ナンセンスこのうえない。

アハハハハ、遣唐使か?(笑⁠⁠。説得力ないなあ。ということで、今回の叫訓↓

叫訓67

温故知新にも限界がある
今を生きることが何より大事!

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