Twitterとライフログ
大流行しているみたいですね、Twitter。
つぶやきを通り越して、信念や主張も飛び交っているようで、あまり軽い感じはなくなってきた気もしますけど、それはそれとしてリアルタイムのチャットの楽しさは格別です。
ライフログを研究する者としては、このテの能動的なログはとても重要なものだと考えています。それをどこまで公開するのかどうかは別なのですが、その場でその場でリアルタイムに、短期記憶が消える前に記録した記録は、普通なら消えてしまうものですが、それがデジタル的に記録されて残ることの価値は、今後さらに高まっていくと考えられます。
筆者自身は、このようなリアルタイムログを、ほぼ常時記録し続けて5~6年以上になります。ディスプレイサイズが大きくなったことから、原稿を書くとき(も書かないときも)、つねに日記のウィンドウを開いていて、なにかあれば日記を書くという生活をつづけているためです。
大画面をどう使うかというと、このように、ながら作業をするのに適していると思うのです。日記を書きながら原稿を書く。だいたい、1日の日記の量は、100~200行の間くらいです。そのうちの大部分は、Twitterには書いてないです。筆者の場合すでに充分この日記がライフログツールとして機能しているので、わざわざTwitterする必要性に乏しいのです。生活のうちの大部分はパーソナルなもので、共有に不向きということもあります。
ライフログ的にTwitterを使うソフト
Twitterを楽しむ上で、ライフログに適したようにいくつかツールを自作しました。
投稿ツール系
日記から手動で投稿
この日記の任意の行を選択してCtrl+@を押すと、その行を自動的にTwitterに投稿することができます。特にアプリケーションは選ばないので、Windowsでもできると思われます。
Twitterにログインする必要がないのと、ふだん使っているアプリケーションからシームレスで操作できる点が特徴です。
検索データベースにも登録
Twitterは検索しにくいので、というかろくに使っていないので検索できるかどうかよくわからないのですけれども、検索しやすいように、Twitterに投稿するときに、検索用データベースにも自動で登録しています。これでTwitterに投稿した文章を検索することができます。
Timelogにも自動投稿
Twitterに投稿するついでにTimelogにも投稿しています。ただTimelogの仕様を充分把握していないためか、いまのところ文字化けしていて、あまり使い物にはなっていない模様です。まあテスト版だからと放置気味です。Facebookとtumblrにも対応しようと考えていますが、そちらも微妙に放置気味です。
自動投稿
いましている作業が終わったら、その作業内容を自動的にTwitterに投稿しています。メールを書いていたり、プログラムを書いているときには、その内容を取得して投稿しています。自動投稿の場合には、プライバシー情報が漏れないようにすることが重要で、現在そのプライバシーフィルターの実装を進めているところです。同時に、いかにも自動投稿とわかるのもつまらないので、自動投稿に見えないようにするロボットも作っています。
表示ツール『吹き出しTwitter』
Twitter=つぶやき=吹き出しという連想で、吹き出し型にTwitterの発言を表示する『吹き出しTwitter』を作りました。
通常Twitterのホームページは、ブラウザの表示サイズにも依存しますが、スクロールしないと発言を見ることができません。
『吹き出しTwitter』では縦横に平面展開して吹き出しを表示するので、これまた画面のサイズにも依存しますが、ブラウザと同等の画面であれば、スクロールなしに発言を見ることができます。タイマーで自動実行しているので、まったく操作を必要とせず、適当なタイミングでTwitterの発言を流し見するのに適しています。
そして、メーラー(『PileMail』やソニーCSLの綾塚祐二さんの『AlbumWeaver』)用のデータベースとも連動していて、顔写真をクリックするとその人宛にメールを送るためのデータベースを開くようになっています。
Twitterの機能を100%実装してはいないので、右下の「Twitter」ボタンを押すと、Twitterのホームページをブラウザで開きます。URLをダブルクリックすると、ブラウザと連動してそのURLを自動で開くこともできます。
紙らしさ、モノの手触り
投稿ツールを見ても、表示ツールを見ても、通常のWindows型のインターフェースとはかけ離れていると感じています。投稿ツールはそもそもCtrl+@を押すだけなので、インターフェースというものがほとんど存在しませんし、『吹き出しTwitter』もウィンドウやスクロールバーやメニューをもたないのです。
『PileDesktop』をはじめとして、筆者の作るソフトが紙らしさとか、吹き出しっぽさとかというような、現実世界、とりわけほんもののデスクトップにある書籍やノートや文房具らしさに強く魅かれてそれを再現しているのは、デジタルに依存している自分がアナログ性を失って漂流し始めるのを怖れているからなのかもしれません。