実践!GTD~一歩先の仕事管理

第4回 処理ステップ――ノるかソるか,決めるのはあなた[前編]

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(2)そもそも不要?

行動:

この質問でYesになった場合,紙に書いてある『物』は,二重線を引いて,消してしまいます。Noになった場合は,次の質問へ向かいます。

この質問は,⁠物』について,そもそも必要かどうかを考えます。精神的な『物』が,この質問でYesになることは少ないです。ですが,物理的な『物』がYesになることは,よくあります。

例えば,郵便ポストに入ってあった,チラシの数々,同じくポストに入っていたダイレクトメール,テーブルの上に放ってあった空のタバコケース,解読不能なメモ書き,などがYesに当てはまりやすい『物』です。あなたにとって,保存しておく必要のないものは,ここでおさらば,ゴミ箱行きになります。

(3)そもそも実行できない?

行動:

この質問でYesになった場合,⁠物』はReferenceリストに行き先が決定します。Inboxリストの紙に書いてある『物』は,Referenceの頭文字である「R」のマークをつけます。Noになった場合は,次の質問へ向かいます。

この質問は,⁠物』について,行動が必要かどうかを判断します。

例えば,⁠物』が映画俺達フィギュアスケーター(リンク先音声注意⁠⁠」を見に行った時のチラシでした。私はこのチラシを見て,⁠1)の質問で,次のように思いました――「これって,この前見た映画のチラシだな。そういえばまだしまってなかったんだっけ。面白かったから取っておこうっと」――行動が不要だ,とはこういうことです。もちろん,人によっては回答は異なります。このチラシを見て,⁠見るの忘れたんだった!DVDが出たら真っ先に買いたい!」と思ったら,この質問はNoになります。

この質問に対して,展覧会に行って買ってきたムック,先日参加した料理教室のレシピ,日記のメモ,パスワードなどが,Yesに当てはまりやすい『物』です。

(4)今考えなくてもいい?

行動:

この質問でYesになった場合,⁠物』はSomedayリストに行き先が決定します。Inboxリストの紙に書いてある『物』は,Somedayの頭文字である「S」のマークをつけます。Noになった場合は,次の質問へ向かいます。

この質問は,⁠物』について,今注目して考えるべきかどうかを判断します。

いろいろ考えるべきことがあっても,今の現状ではとてもじゃないけれども手の回らないことでも,収集ステップで捉えられます。そこで,そういったものは,この質問でYesと答えることで,いったん頭からとり除いてしまいます。

あなたの脳みその中に,スポットライトの当たったステージがあります。ステージの大きさには限りがあります。⁠物』は,そこに立たせるべきものかそうでないか,言わばノるかソるかの判断のみが,この質問で重要になります。今はそんなステージに乗せるべきことじゃない,そう判断したならば,今回の質問はYesということになります。

例えば,⁠物』「クロゼットを整理整頓する」でした。私は,この『物』を見て,⁠1)の質問で,次のように思いました――「そうそう,クロゼットが前から気になってたんだよね。真ん中にある衝立も傾いてるし,ゴミ袋がそもそも許容量オーバーだ,なんとかしたい! けれども今はそれを気にしたからといって,そこまで手をつけられる程時間があるわけでもないし,他の作業を優先したい! 今は考えるべきことじゃなーい! よし,Someday行きに決定だ!」――このように,⁠クロゼットを整理整頓する」は,Somedayリスト行きになります。

この質問でのポイントは,⁠Somedayリストに行くかどうかは,時間で決定しない」です。

今回GTDで理解してほしいことの一つに,GTDは「時間」を解放させることがあります。その『物』に興味が大いにあっても,これは取り組むには時間がなさそうだからといって,Somedayリスト行きにするのは勿体ないです。リストを移動させるのは,いつでも簡単にできます。後から移動させても遅くはありません。あなたの心のままに,注目したいものについては,次の質問へ向かわせて下さい。

(2)(4)のまとめ:注目すべきでないことは全て取り除いた

(2⁠⁠~⁠4)の質問は,気にしなくていいものを洗い出すための質問でした。⁠2⁠⁠~⁠4)で,いずれかにYesと答えた『物』については,あなたはもう気にする必要がなくなりました。

ゴミを気にする必要がないのは明白ですし,行動を必要としない資料もやはり気にする理由がありません。Somedayリストも,今注目すべきことではない,とあなたが今決めたところです。当面は,気にする必要はありません。

これらの質問による判断は,いずれも,ある観点から要不要を判断しています。各質問に関する観点を,以下のようにまとめてみました。

  • (2)そもそも不要?
    → 必要的要不要
  • (3)そもそも実行できない?
    → 作業的要不要
  • (4)今考えなくてもいい?
    → 注目的要不要

(2)(3)はなんとなくわかると思います。⁠4)「注目的要不要」とまとめています。これは,⁠4)の判断基準が,時間ではなく,あなた自身が注目することを許すかどうかに,かかっているからです。時間に依らないことを強調するために,このような言葉でまとめています。

次回説明する(5)以降は,当面あなたが注目しようと決めたことを,さらに分類するための質問になります。

著者プロフィール

nomico(のみこ)

GTDジャンキー。IT系企業に勤めて仕事にアップアップの日々に,藁をも掴む気持ちで始めたGTDに味をしめ,その後突っ走って過ぎること1年半。研鑽内容についてはブログのworks4Lifeにて展開中。現在は,GTDの理解を日本で深めるためにmixiでGTD勉強会も開催している。好きなウェブサービスやソフトウェアを使い倒す癖あり。目下の興味はEvernoteとDiigo。最近はプロジェクタとストールがほしい。

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