「あの立派な庭あったやろ? あそこうちの土地じゃなかったんや」。
稲荷大社でお稲荷さんをブラブラすることでお馴染みの父が、亡くなって7年経つ祖父の家の資産価値を調べたら、自分の土地じゃない所に家をブッ建てていたということがわかりました。
玄関の前にある庭、ガレージの土地はすべて元々の不動産屋のもので、家の部分だけがシモダ家の土地だったらしいのです。もう亡くなっているので真相は祖父しか知らないため、どのような取り決めでそのような謎な形になったのかはすべて闇の中なのですが、とりあえず放っておくわけにもいかないので、先日父が不動産屋に「調べてもらったらこんな感じだったのですが、庭の部分をお返しするとしても庭を通らないと玄関に辿りつけないのです。今後どうやって家に入ればいいのでしょうか? 裏の壁をよじ登る感じでしょうか?」と尋ねると、「うちもずっと謎でした。何故うちが他人が住んでいる家の税金を払い続けているのか。だからタダであげます」という超太っ腹な返事をもらったようで、僕と父、二人して「よくわからんけどラッキー」と電話で言い合いました。
来月は、他人の土地に家を建てて住んでいた祖父の7回忌です。