現在、オフィスが手狭になってきたので移転を考えておりまして、先日社員全員で仕事を放棄して物件巡りをしてきました。
そして紹介された巨大な穴が大変気に入り、そこへ移転することに決めました。
地の底が見えないほどの闇に包まれたその大きな穴は、映画『300』でスパルタの国王が敵国の使者を蹴り落としたときのような穴で、試しに一番年下の社員を蹴り落としてみたら悲鳴がどんどんと遠のいていき、数秒後に小さくドスンという音が聞こえました。
これは良い。
穴特有の冷たさのおかげでこれから迎える夏場の熱さもひんやり過ごすことができますし、一切の光が届かない穴底の闇は余計なことに気を取られず業務に集中することが可能です。
穴の底からは先ほど蹴り落としたであろう社員の「たす・・けて・・・」という小さい小さい声が聞こえてきましたが、地上から穴にめがけて小便をしたり、いらなくなった電子レンジや冷蔵庫、その辺りにあった岩などを落として遊んでいたらそのうち声は聞こえなくなりました。はしゃぎすぎて疲れて眠ってしまったのかもしれません。
一発で気に入った僕は、北朝鮮拉致被害者の蓮池さんに似た西村さんという不動産屋の方に「ここにします」と借りる意志を表明し、4月頃に移転したいという旨をお伝えしました。
そして現在審査中なのですが、「株式会社バーグハンバーグバーグ」こんな社名ですから信用が全然なくオーナーは苦い顔をしているそうです。穴の貸し渋りというやつです。
というわけでバーグハンバーグバーグ、もしかしたらオフィス移転するかもしれません。
住所が変わったり電話番号が変わったりするので登記やら名刺やらも新しくしないといけませんが、新しいオフィスというのは胸が高鳴るものがあります。前回の内見で一人の社員を失いましたが、それを補って余りあるフレッシュ感を僕たちにもたらしてくれます。移転後、最初の仕事は死体を片付けることになりそうですが、適当にその場でガソリンかけちまって燃やしてしまえば綺麗になりそうな気もするのであまり気にせず新オフィスを楽しみたいと思っています。時代はマントルなのです。