【ミニコラム】
僕には3ヵ月ほど前に半ば強引に上京させた地元の後輩がいるのですが、そいつは地元の小中学校が同じだったという歴史の長さから僕の友人などと一緒に遊んだときなどに「シモダくんはこういう人なんです」とやたらと調子をこいて説明したがるのです。
まあ、それだけなら別に気にもとめないのですが、最近はそういった思い出話だけでは収まらず、常識の範疇を超えた「知ったかぶり」を繰り出して僕の友人や仕事仲間にドヤ顔をするようになってきておりまして、この前なんて僕が横断歩道をほんの少しだけ、わずか2メートルほどそれて渡っただけで「シモダくん、横断歩道キライなんスよ。」と僕の友人にドヤ顔で説明しておりました。
僕はどうやら横断歩道がキライな人だったようです。そんなアイデンティティを持った人間なんてこの世に存在しないと思っていたけど、きっと僕は地元では横断歩道嫌いでブイブイ言わせてたんでしょう。横断歩道をちゃんと渡っていたのにダンプカーが突っ込んできて4度轢きされた経験とかがあったんでしょう。そのときの事故の後遺症として僕は僕自身が横断歩道嫌いだった記憶を失ってしまうことになったんでしょう。そうでも思わなきゃ、それをドヤ顔で僕の後輩から告げられた友人の顔に申し訳が立たない、そう思うんです。