窓の先のシリコンバレー

第2回シリコンバレー生活あれこれ その

第2回目の今回は「生活あれこれ その壱」ということで引っ越しや、あとは主に車についてお話ししようかなと思います。

サンフランシスコ国際空港 とにかく広い駐車場 日本車もたくさん見かけます バス停。バスの利用者も多いです とにかく車(最近は燃料費が上がっているのでバイクや自転車人口も増えているように思います)

引越からスタート

まず日本からシリコンバレーへの引っ越しですが、私たちの場合すべての荷物を引越業者の船便で送りました。我が家は、おそらく他のご家庭と比べると少々荷物が多かったのではないかと思うのですが、かなり思い切って処分しました(それでも荷物量は相変わらず多かったです⁠⁠。冷蔵庫や洗濯機などの家電や家具類は友人や家族に引き取ってもらいました。引っ越しの見積りは数社にお願いしたのですが、1社目での見積額に仰天し、そこから他社の次の見積りまでにさらに頑張って捨てたりしました。

渡米の数日前に業者さんに来てもらって引っ越しをし、荷物たちの載ったトラックを見送ったときは、なんというか「やり遂げたなあ」と感慨深いものがありました。でもまだまだ移住計画は始まったばかりだったんですけど。

渡米、まずはアパート住まい

その数日後に渡米し、しばらくはレンタカーと仮のアパート住まいとなりました。それぞれ借りられる期限がありましたので、それまでに住まいを決め、車も買わなければなりません。

アメリカはとにかく車社会。車がないとどこにも行けません。スーパーなど、徒歩で行けなくもないのですが、日本での買い物のように近所のスーパーで、たとえば牛乳とオレンジジュース、パンとお肉と果物を買ったら、それらを持って帰るのは非常に困難です。理由はまたのちほどお話ししますね。

車関連いろいろ

車の購入は?

では車を買うにはどうするか。ディーラー、もしくは中古車屋に行きます。アメリカでは中古車の個人売買も盛んなので、情報誌などをチェックして気に入った車を探す という方法もあります。わたしたちの場合は、日本車のディーラーへ行きました。 また、購入する以外にもリースを利用するという手もあります。

その他事務手続き

ところで、車を買うにあたって、同時進行というか、他にもやらなければならないことがありました。

  1. 免許証の取得
  2. SSNの取得
  3. 銀行口座の開設

免許書関連のはなし

まず1の免許証ですが、日本で免許をお持ちの方は国外運転免許証(国際免許)を取得して行かれると思います。この国際免許、有効期限は1年間と書かれていますが、カリフォルニア州の場合ちょっと注意が必要です。

在サンフランシスコ日本国総領事館によりますと、以下のように書かれていました。

カリフォルニア州法は、⁠州内に住居を定めた日から10日以内に州政府の発給した運転免許証を取得しなければならない」旨規定しています。(中略) 国際運転免許証は有効なものとなりますが、カリフォルニア州法によれば、これは、観光及び商用等の目的で訪米した短期滞在者に対してのみ有効との解釈です。

つまり、引っ越してきたわたしたちの国際免許は10日間しか有効ではない、というわけです。そこで、カリフォルニアの免許取得のために DMV(California Department of Motor Vehicles の略)という役所へ行き、筆記試験の予約を入れました。また、Carifornia Driver Handbookという教本をもらってきました。これをじっくり読んで、筆記試験を受けます。

ちなみに、このCarifornia Driver Handbookは、DMVのサイトでも確認することができますので、渡米前から勉強しておくと良いかと思います。

また、DMVによっては日本語で試験を受けることもできます。我が家の最寄のDMVは選択可能でしたので、わたしは日本語で受験することにしました。

筆記試験に合格すると、路上運転許可証のようなものを発行してもらえますので、しっかり練習をしてから実技試験に臨みます。ところでこの実技試験には、自分で車を持って行かなくてはなりません。そしてこの時に重要なのは、その車に「自分に対して有効な保険がかけられているかどうか」という点です。わたしたちはこの実技試験までに車を購入、保険にも加入していましたので、これについては特に問題はなかったです。

車の購入手順は?

さて、その車の購入ですが、当然お金が必要ですよね。

わたしたちは渡米時にまとまった金額を持参してはいましたが、さすがに車を買えるほどの現金は持っていませんでした。なので、頭金だけ払って残りをローンで、と考えていたのですが、SSNやアメリカの運転免許証など、この国で通用するIDがない状態ではローンが組めないらしいのです。

そこで、日本の口座から送金してもらうことにしました。そのために、アメリカで銀行口座を開設することにしたのですが、この口座開設にもSSNが必要とか。どうしたらいいの!

SSNってなに?

ところで、先ほどから何度か登場しているSSNですが、これは「Social Security Number」の略で、社会保障番号、つまりは年金番号のようなものでしょうか。アメリカには戸籍がないので、このSSNが身元証明として使われることが非常に多いのです。

ところがわたしたちの場合、まだアメリカに到着して間もないため、まだSSNが発行されていません。役所で話を聞いたところ、発行までには入国から10営業日ほどかかるとか。でも、こちらでの運転免許のこともあるし、口座開設や送金にかかる日数を考えるとなんだか混乱してきます。

とりあえず銀行口座開設についてWebで調べてみたところ、開設にはSSNが必要だったとか、なくてもOKだったとか、いろんな経験談が出てきます。どうやら銀行によるみたいでしたので、とりあえず銀行に出かけました。

その銀行の場合、やはりSSNは必要でしたが、SSNがない場合でもそれ用の申請用紙を別途記入して提出すればOKとのことでした。身分証明書の提出についても、こちらの運転免許証は未取得でしたので、パスポートと日本の免許証を見せ、無事口座開設できました。

(国際送金については、実はこれについても一苦労あったのですが、ここでは割愛します)

まずは銀行口座の開設!!

さて、今回この記事を書くにあたって、当時のことを夫と振り返ったのですが、彼曰く、⁠これからこちらに来る人には、まずは銀行口座を作っておくこと(たとえば海外口座紹介サービスなんてのがあります)と、最悪の場合に必要になるであろうお金を口座に移しておくことをお勧めします。」とのことでした。⁠ただでさえ不慣れな手続き等々で大変な中、口座が既にあってお金の心配をしなくて済むだけでもすごく精神的に楽だと思います。ほんとに。」とのことでした。

やはり最初は本当にいろんなことに心を砕かなくてはいけなくなります。心配事や面倒な手続きは少しでも減らしておいたほうが良いのではないかなと思います。銀行によっていろいろなサービスが用意されているようですので、渡米前に調べてみることをオススメします。

いよいよ車の購入!

ここで車の購入に話を戻します。

口座を開設後、日本から送ってもらったお金が着金、いよいよ購入です。

アメリカでは車屋さんを訪れて、目当ての車が店にあった場合、乗って帰ることができます。欲しい車は決まっていたので、選ぶのに時間はかかりませんでしたし、目当ての車は店頭にあったので話はとんとん拍子。購入決定です。

ペーパーワークを少々

その後はペーパーワークが待っています。finance担当の人が出てきて、支払いに関する書類や、先述のDMVに提出する書類など、たくさんの書類に目を通し、確認してサインをしていきました。本当はこれで乗って帰ることもできるわけですが、わたしたちは車にセキュリティ絡みでオプションを付けていたため、その施工があるのでこの日に乗って帰ることはできませんでした。また、わたしたちはこの時点でまだ自動車保険に加入していなかったので、その間に保険について調べ、加入してから車を引き取りました。

車が来たことで、実技試験を受けるための練習を開始し、二人とも無事に免許証取得と相成りました。ちなみにわたしは一度ではパスできませんでした...。練習は大事ですね。

ついに車生活がスタートしました

まあそんないろいろなハードルをクリア(?)しての免許証取得でしたので、正直免許証が届いたときには心からほっとしたものでした。なにしろ、アメリカでは買い物のときなどにIDの提示を求められることが非常に多いため、わたしたちはそれまでずっとパスポートを持ち歩いていたのです。

免許証が届いたことにより「写真入りの身分証明出して」と言われてもどんとこい!な状態になったわけです。2007年の嬉しかったことランキング上位にランクインしている出来事でした。

あ、なんだかとても長くなってしまいました。

今回の最初にお話ししていたスーパーでの買い物が徒歩だと困難な理由については、生活あれこれ その弐 でお話ししようと思います。

それでは、良い1日を!

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