Software Design 2024年10月号
2024年9月18日紙版発売
2024年9月18日電子版発売
B5判/192ページ
定価1,562円(本体1,420円+税10%)
今号の特集概要
第1特集
再考 設計ドキュメントの課題
二重管理しない,陳腐化させない
ITエンジニアにとってドキュメントは悩ましい問題です。関係者との合意形成や情報共有のために必要なものの,コードができあがってくると,コードと同期をとって保守しなければならない気が重い存在となります。世の中には,「ドキュメントはなくせない」とする現場がある一方で,「エンジニアならコードを読めばいい」とする現場もあります。ドキュメントを作る/作らないどちらにも利点と欠点がありますが,それぞれの現場ではどのように利点を活かし,欠点を補っているのでしょう? 本特集では,いくつかの開発現場におけるドキュメントとの付き合い方を紹介します。ご自身の現場に合ったドキュメントとの付き合い方を見つけられるかもしれません。
- ※IT業界にはさまざまなドキュメントがありますが,今回の特集では,主にソフトウェアの開発者が作る/見る設計ドキュメント(いわゆる基本設計書,詳細設計書,API設計書,データベース関連の設計書(ER図など))を対象とします。
第2特集
オンライン個人認証・本人確認
安全性と信頼性を担保する技術のしくみ
銀行口座の開設やスマートフォンの新規申し込みなど,これまで対面で行われていた厳格な本人確認の手続きがオンライン上で完結するようになってきました。このしくみは「eKYC(electronic Know Your Customer)」と呼ばれ,自撮り写真と身分証明書をネット上にアップロードする方法や,身分証明書のICチップを読み取る方法など,いくつかやり方が存在します。
ますます普及が見込まれるeKYCですが,身近で使われているぶん,オンライン上でのなりすましや改ざんのリスクにどう対抗しているのかを知りたいところです。本特集で,eKYCの具体的なしくみと,不正防止のために活用されている技術などを押さえていきましょう。
目次
第1特集
再考 設計ドキュメントの課題
二重管理しない,陳腐化させない
- 第1章:受託開発における設計ドキュメントの課題と解決案
作成・管理のヒントを探る
- 第2章:ADRを活用してドキュメントとコードの一致を実践
Gitでの管理と承認フローが成功の秘訣
- 第3章:設計書なしでも各人が疎結合で開発できるために
チーム分割と設計工程の見直しで実現
- 第4章:「コードがドキュメント」を地で行く開発スタイル
受託開発なのにドキュメントを書かずに済む秘訣
- 第5章:OSS開発のドキュメント事情
設計思想や実装の意図をどうやって伝えているか
第2特集
オンライン個人認証・本人確認
安全性と信頼性を担保する技術のしくみ
- 第1章:「本人確認」とは
集中整理! 用語の定義と法的扱い - 第2章:eKYCの4つの方式
メリット/デメリット,リスク対策のしくみ - 第3章:JPKIを活用した本人確認
電子証明書を利用した安全で確実な手続き
特別広報
- Ruby でデザインする,挑戦と進化の未来へ!
Ruby biz Grand prix 2024
連載
- ITエンジニア必須の最新用語解説
【190】Skip - 万能IT技術研究所
【29】米国を震撼させたゾディアック事件の暗号を解く!――日本が舞台の歌劇を好んだ,20世紀の未解決凶悪事件犯 - ドメイン解体新書
【9】ドメインと電子メールの切っても切れない関係 - ハピネスチームビルディング
【31】データを基に各自で改善点を考えよう(前編) - 【最終回】エンジニアのためのやる気UPエクササイズ
【26】生産性を最大化するエンジニア健康チェックリスト10選 - 【新連載】ソフトウェアテスト探検隊
【1】ソフトウェアテストの基礎的な概念 - レガシーシステム攻略のプロセス
【6】ZOZOTOWNにおけるBFFアーキテクチャ実装 - Databricksで勝つデータ活用
【7】Databricksとデータウェアハウス - あなたの知らないChromeの世界
【9】サードパーティCookieとPrivacy Sandbox - ぼくらの「開発者体験」改善クエスト
【10】顕在化されていない期待,デザインの灯台〜3年活動記 - 実践データベースリファクタリング
【10】状態遷移の爆発を防ぐ - 実践LLMアプリケーション開発
【13】LangGraphのステートを永続化するチェックポイント機能 - Cloudflare Workersへの招待
【11】Durable Objectsが広げるCloudflare Workersの可能性 - AWS活用ジャーニー
【25】Amazon S3 発展編 - インターネットの姿をとらえる
【2】インターネットの正体をさぐる - 基礎からわかるDetection Engineering
【3】Detection as Code――YARA - 魅惑の自作シェルの世界
【23】ブレース展開の実装 - あなたのスキルは社会に役立つ~エンジニアだからできる社会貢献~
【154】テクノロジーで民主主義をアップデートする〜2024年東京都知事選から見えた可能性と課題〜