RubyConf Australia 2014のご案内 ~オーストラリアにおけるRubyコミュニティと昨年の本イベントの模様も紹介~

RubyConf Australia 2014

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RubyConf Australia 2014は、オーストラリアで開催される第2回目のRubyカンファレンスになります。今回の開催地はシドニーの遊園地、ルナパークです。開催日は、ワークショップが2月19日、発表が2月20日と21日の、合わせて3日間の予定です。

オーストラリアについて

仕事でRuby on Railsを使うプログラマが多数いることもあり、オーストラリアには活発なRubyコミュニティがあります。オーストラリアの多くの都市で、Ruby meetupが開催されています。

また、⁠Rails Camp」と呼ばれる半年ごとのイベントが開催されているのもよく知られるところです。Rails Campでは、Rubyistがオーストラリア各地から人里離れたところに集まってきます。ここではインターネットアクセスがなく、単にWi-Fiネットワークだけが使えるようにしています。そこでハックしたり、発表をしたり、人狼ゲーム(⁠⁠汝は人狼なりや?⁠⁠)をプレイしたりします。そしてもちろん飲みます! Rails Campの終わりには、彼らがCampの間に行ったことについて、初心者的なものから高度なものまで、多くの方がLTで発表します。Rails Campは2007年6月に初めて開催されて以降、今度の11月には第14回目のRails Campが開催される予定です。

オーストラリアのRubyコミュニティは国際志向です。オーストラリアのRubyコミュニティに参加している多くの人は海外から来られている人達ですし、反対に仕事のために海外に移動しているオーストラリア人もいます。また、RubyKaigiやRed Dot Ruby Confなどの海外のカンファレンスに出席する方も数多くいます。私自身も日本Ruby会議2011、札幌Ruby会議、RubyKaigi 2013に参加してきました。そして来年のRubyConf Taiwanにも参加する予定です。

オーストラリアへの旅行は、少し費用が高めなのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、安価な宿泊施設とレストランを使えば、費用を抑えることもできます。

JobReady(オーストラリアの企業)の人々(撮影: Trung Le)
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ワークショップ

RubyConf Australia 2013でのワークショップは、カンファレンスの前日に開催されました。2014年も同様の日程の予定です。ワークショップは5種類の中から選べるようになっており、Dave Thomas氏による"Advanced Ruby"、Corey Haines氏による"Code Retreat"、 Hiro Asari氏とCharles Nutter氏による"JRuby"、Lori M Olson氏とTim Breitkreutz氏による"Rails4iOS"、そしてRobert Postill氏、Kai Lemmetty氏、Susan Jones氏による"Rails Girls"というラインナップでした。私はJRubyのワークショップに参加しましたが、たいへん素晴らしいものでした。チャールズとヒロは本当に親切でしたし、多くのことを学びました。

Hiro Asari(浅里さん⁠⁠、Konstantin Haase、Terence Lee
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基調講演

RubyConf Australia 2013では4つの基調講演がありました。最初の基調講演は、Code Retreatの共同創設者、Corey Hainesでした。彼は #EmuMarch というアイデアを提唱していました。これは、あなたが「3月」の間、尊敬する誰かを「エミュ」レイトする、というものです(スライドにはエミューの写真が写っていました⁠⁠。初日の最後の発表は、世界的に有名なAaron "Tenderlove" Pattersonによる基調講演で、面白い上に役に立つ発表でした。

カンファレンス2日目のスタートは、オーストラリアのRubyist、Mikel Lindsaarによる基調講演でした。彼は、RubyとRailsで成功するための方法と、みなさんが従業員として価値を提供する権利を持っていることについて話しました。この講演に出席する前、個人的に「Rubyがプログラマを幸せにするなら、どのような言語がボスを幸せにするのだろう?」という疑問を持っていました。この話を聞いて、Rubyはボスも幸せにする言語であることに気づきました。

最後の締めくくりとなった基調講演は、Dave Thomasによる「The Ruby Language」でした。この講演で、ナミビアにいるヒンバ族の人々は色彩を表現する際、英語話者または日本語話者とはまったく異なる方法をとっているということを知りました。彼らは色の表現が異なるため、私には同じに見える色を区別することもありますが、私は全く違う色に見える色を区別できないこともあるのです。

Corey Haines、Ben Orenstein、Dave Thomas
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その他の発表

2013年の発表はバラエティ豊かでかつ啓発的でもありました。発表は、海外スピーカーによるものと地元のスピーカーによるものの両方が行われました。変わった発表としては、Konstantin Haaseによる「Sinatra in SIX lines - How to do crazy stuff with Ruby」や、Ruby Gemsに仕込めるセキュリティ攻撃についてのBenjamin Smithによる「Hacking with Gems」でした。また、Carina C. Zonaの「Schemas for the Real World」は、利用者のアイデンティティがソーシャルネットワーキングサイトでどのような前提を持っているのか、私たちに疑問を投げかけるものでした。

風変わりなものではないけれども啓発的な発表として、不変性(immutability⁠⁠、並行性(concurrency⁠⁠、およびパフォーマンスなどのトピックについてのものなどがありました。

イベントと観光

参加者の交流企画はワークショップ後の夜や、カンファレンスのそれぞれの日にちの夜に開催されました。しかし、会場の近くのエスニックレストランで、他の参加者と夕食をとっている方もいました。

カンファレンス終了後には、街のあちこちでRubyists同士がたまたま遭遇することがありました。私もあるグループの方々と合流し、観光スポットを訪れました。

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"エッグ"(プレ早期)チケットは10月28日まで購入できます。その後も他のチケットが販売されますが、若干参加費が高くなります。イベントに参加するためのスカラーシップも用意しています。

発表応募(CFP)は、10月31日まで受け付けています。札幌Ruby会議2012のように、GitHubのpull requestで応募できます。

公式サイトはこちらです。最新情報については、Twitterの@rubyconf_auをフォローするか、あるいは私たちのメーリングリストを購読してください。

2013年のカンファレンスについてより詳しく知るには、Vimeoにアップされた動画を見るか、Eventifierをチェックするか、あるいは2013年のLanyrdサイトを参照してください。

RubyConf Australia 2014でみなさんにお会いできるのを楽しみにしています!

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