(株)ソラコムは5月10日、IoT通信プラットフォーム「SORACOM」上でクラウド連携をサポートするサービス「SORACOM Funnel」の機能を拡張し、SORACOMプラットフォームからパートナー企業のもつIoTソリューションへ連携できる機能の提供を開始した。
「SORACOM Funnel」は、「アダプタ」と呼ばれる各種クラウドごとの接続機能を提供し、直接クラウドにデータを送信するクラウドリソースアダプタサービス。ユーザはSORACOMのWebコンソールから設定を行うだけで、対応するクラウドサービスへのデータ送信が可能となる。2016年1月にサービス開始し、これまではいわゆる「メガクラウド」と呼ばれるAWS、Microsoft Azureのクラウドサービスと連携する機能として提供されてきた。
今回の対応で、SORACOM Funnelのアダプタに「Partner Hosted Adapter」が追加され、パートナー企業の提供するクラウド環境に直接データを送信することができるようになった。これによりさまざまな業界や用途に最適化されたデータ分析基盤、可視化ソリューションとの接続がより簡単になる。
サービス開始時の2017年5月現在、ウイングアーク1st株式会社 「MotionBoard」、Kii株式会社「Kii」、株式会社セゾン情報システムズ「DataSpider Servista」の合計3つのIoTソリューションとの連携に対応している。この機能はソラコムのパートナープログラムであるSORACOMパートナースペース(SPS)の認定済パートナーのソリューションから順次対応ソリューションを増やしていくとのこと。
また、同社のグローバル向けAir SIMの新料金体系「Low Data Volume」の日本および米国での提供を2017年5月16日より開始する。新料金は、移動体の位置情報のトラッキングやインフラの監視といったデータ通信量が微量な用途向けの料金体系で、基本料金0.4 USD/月、データ通信料金0.5 USD/MBとなっている。たとえば、15分に1回GPSデータ(全体で百数十バイト相当)のデータを受信する場合、新料金では1ヵ月約0.7USDの通信料で済むことになる。
この新料金体系が利用可能な国と地域は、日本をはじめとするアジアおよび欧米の主要国。データ通信料金が従量課金となるため、現行プランと比べ相対的には割高だが、月あたりの通信量が少ない用途に向いているので、利用目的に合わせて料金体系を選択することでより通信量を抑えることができる。
このほか、SORACOMがサポートする省電力広域通信LoRaWANプラットフォームで、同社の提供するLoRaデバイスに加え、サードパーティ製のLoRaWANデバイスへの対応を順次開始する「LoRaWAN対応デバイスのオープン化」も発表された。対応デバイスはパートナー等の申請により認定審査を行い、認定された場合は順次SORACOMプラットフォームでの登録が行われ利用可能となる。発表時点で、すでに5社の6つのデバイスが対応または対応予定となっている。
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