2017年12月20日、ぷらっとホーム(株)は、新型IoTゲートウェイ「OpenBlocks IoT VX2」を発表した。
「OpenBlocks IoT VX2」は従来製品からハードウェア性能を大幅に強化したほか、ワイヤレスオプションとしてLPWA通信のLoRaWANに対応、また高度なソフトウェア処理と高速な通信を簡単な設定、プログラムで利用可能な新ファームウェア「IoT Gateway Firmware 3.0」(FW3.0)を搭載し、ゲートウェイ上でデータの処理、制御、加工まで行う「IoTエッジコンピューティング」環境を提供する。
IoTシステムではデバイスからクラウドにデータを上げて各種の処理や分析を行うが、IoTデバイスの増大により、クラウド処理、通信に要する時間やコスト負担が無視できないレベルとなってきた。こうした状況を解決するため、クラウドにデータを送る手前にあたるゲートウェイでデータの処理やIoTデバイスのコントロールをインテリジェントに行うことができる「エッジコンピューティング」が注目されている。
こうした状況をふまえ、より高度なエッジコンピューティングに対応できるゲートウェイとして開発された「OpenBlocks IoT VX2」は、64bitデュアルコア1.33GHz CPUや32GB内蔵ストレージ、2GB RAM搭載等の性能強化が行われている。またIoTインターフェースとして無線LANやワイヤレスWAN(オプション)を装備、さらに国内外各キャリアのLTE/3Gに対応、新たにLPWA通信(LoRaWAN)に対応した「LoRaWAN通信モジュール」をオプションで追加可能。NTTドコモの商用LPWAサービス「LoRaWANスポット」やNTTネオメイトのLoRaWAN通信網に対応している。
そして今回「OpenBlocks IoT VX2」に搭載される新ファームウェア「FW3.0」は、Linuxカーネルをベースに上記IoT通信に対応した各種センサーデバイスへのドライバ機能をもち、IoTデバイスからデータを取り込むだけでなく、制御信号等も送ることができる双方向通信も可能となった。AWSやAzureといった主要なクラウドベンダに対応したクラウド接続機能を各ベンダの情報提供を受け独自開発。これらの機能は簡単な実装プログラムやWeb GUIによる設定で利用可能。ユーザプログラミング用にNode-REDを搭載、スクリプト言語Luaを用いた機能拡張にも対応しており、さらにアプリケーションの実行が可能なDockerコンテナの利用もサポートされている。
また「FW3.0」のライセンスは1年更新のサブスクリプションサービスとなっており、ファームウェアの保守更新のほか、製品のQ&Aサービスや故障時のセンドバックサービス、さらに「OpenBlocks IoT VX2」のリモートマネジメントサービス等が含まれる。「OpenBlocks IoT VX2」には1年分の「FW3.0」サブスクリプションライセンスが付属し、最長5年までサブスクリプションを継続できる。
「OpenBlocks IoT VX2」は12月20日から受注を開始し、2018年2月に出荷開始予定。価格はオープン(実勢5~6万円/台)。「FW3.0」の提供も2018年2月の予定。
なお「FW3.0」は従来品である「OpenBlocks IoT VX1」にも対応しておりアップデートが可能。2018年2月以降に出荷されるOpenBlocks IoT VX1にはFW3.0が搭載される。
- OpenBlocks IoT VX2
- URL:https://openblocks.plathome.co.jp/products/obs_iot/vx2/
- IoT Gateway Firmware 3.0
- URL:https://openblocks.plathome.co.jp/products/obs_iot/vx2/function.html