大変お待たせしました(?)DTL.asイベントレポートです[1]。
といっても、既に色々な方にレポートを書いていただいているので、言いだしっぺなBOWとしては、それぞれの出演者の方に「後取材」という形でお会いして、そのお話をまとめていこうと思います。
トップバッターは、当日もトップを勤めてくださった面白法人KAYACの、嶋田俊宏さん・來島政史さん、そしてお二人を紹介してくださった道家陽介さんにお話を伺いました。
出演の依頼を受けてから、制作まで
――いきなり話を振られてアイデア、制作と結構大変だったんじゃないかなと思うんですけど、そのあたり、どうでしたか?
嶋田さん(以降、嶋):委託やりながら…なので、まあそうですね(笑)構想はもっと色々あったんですけどね。当日、実際に他の人の作品を見て、自分たちがやってきたものを、うまいこと見せてて…
來島さん(以降、來):制作実績の紹介みたいな部分を含めてのパフォーマンスだったので
嶋:やればよかったと(笑)
來:”それも”やればよかったみたいな(笑)
嶋: 1から、時間無い中作ってたっていうのはちょっと勿体無かったので、今まで作ったものをうまく使ってクオリティ高いものを出せばよかったかな。まあ反省点です。
來:そうですねー。
嶋:ただ、はじめて出て、とりあえず「出た」っていうことが僕たちにとっては、すごいプラスになった。良い経験になってます。
――最初に道家さんにメールで打診してから二人に決まるまではどんな経緯でしたか?
道家さん(以降、道):すぐでした。
嶋:スカイプで話がきたんだよね。
來:はい出ますって。イベントのタイトルを聞いた時点でやりたいなって。
――うれしいです。出演者の方が個人で活動している人ばかりになってしまいそうだったので、大きい組織の中で普段仕事している人にも出ていただきたくて。
來:実際急がしかったです(笑)
嶋:でも、「あーやだなー」というキツさはなかったです。
――元々、この話がある以前から、ドラムを使った作品みたいなのを作ろうという思いはあったんですか?
來:うーん、構想としてはあったんです。先に実際ドラムを使ってアニメーションを動かしたりとか、映像表現をしたりっていう人が多々いる中で、自分もやってみようかなっていうのはあったので、それで、今回のイベントのコンセプトの「ライブコーディング」、そのライブコーディングの中の「ライブ」をやってみようと。
楽器や音楽を使って、いつもやってるFlashと結びつけてパフォーマンスができるっていうことを紹介したいなあと。そこで技術的なものを何か披露って言うよりも、「こういうことができるんだよ」って言うのを、Flashをやったことない人とか、Flashをやってるけどデスクトップ上だけで全部完結してる人たちに対して紹介できたら良いなと思いました。
しかも結構シンプルな構成でやってたので、こんなに簡単にできるんだよっていうのを言いたかったっていうのがありました[2]。
――そうですよねー。やったこと無いですけど、意外と私にも…(笑)
一同:(大笑)
――制作期間はどのくらいですか?
來:そうですね、作るのはまあそんなに…システム的なところは、すぐできちゃったんですけど、そこからアニメーション作ってもらったり、具体的にもっと細かく言うと、ドラムの叩いたときのセンサーの、トリガーの受け取り値とかの調整とかが結構ありました。
音楽のバンドマンみたいにリハーサルスタジオに入って、センサーをドラムに取り付けて、アニメーションさせたりみたいな事を…
嶋:あれ前日だっけ?
來:前日ですね
嶋:前日。
――へえー!
嶋:やばい、やばい!
道:ヤバイ(笑)
來:前日って言うか当日ですね。夜中にやってました。
――ありがとうございます(笑)結構、他の出演者の皆さん同じような感じで…
一同:(笑)
道:毎日「今日はやる」みたいな(笑)
嶋:やっぱその時間無い中で、今までの実績を持ってきたりとかして、お客さんを楽しませるって言う、そこの違いを他の人たちを見て感じたので「あ、なるほど、これは今後に生かせるな」っていう。それも含めてやっぱり実力だったと思うんですよ。
來:しかも今回はいかにもプレゼンのようにパワーポイントを見ながら話していくっていう形式ではなくて、実際に動きながらやるっていう物だったので、もっと振り切れても良かったのかなっていうのは反省点としてあります。
――お二人の、ネームプレート持ったのが交互に出るアニメーション、あれは今回のために作られたんですか?
嶋:あ、そうです、あれはそうです。
本当は、コンチっていうサービスを紹介するために、もっと色々アニメーションを作ったんですけど…(諸所の都合で)ちょっとNGにしてしまったんですよね(笑)そこでちょっとボリュームがダウンしてしまいました。
嶋:まあもうちょい吹っ切れてやりたいですね!かなり遠慮して(笑)やってしまったなと。
道:反省点ばっかりじゃん。
嶋:反省点、やー反省点はいっぱいあるよ。
來:いや反省点もそうなんですけど、今後につながるという意味では、同じ出演者の方とつながりを持てたっていうのと、見に来てくれた方との繋がりっていうのができたのが、一番ありがたかったですね。
――普段から二人で組んでお仕事されてるんですか?
嶋:や、組まないですね
來:案件ごとにっていうのはあるんですけど、案件でもあんまり…
嶋:目、細いってぐらいだよね。
來:兄弟じゃないかっていう(笑)
嶋:それぐらいしか似てないよね。
――いきなり二人で組んでやるときに、感覚的な部分をあわせるのが難しくないですか?
嶋:なんとなくだから、頭の中のイメージが合ったんでしょうね。
來:そうすね。なんか一回ケンカとかしたほうが良かったですか?
一同:(笑)
來:ドキュメンタリー的に(笑)
嶋:僕の中では、ああいった、叩いて音鳴らして、映像が流れるって作品は前々からちょっと見ていて、ただ、質の高いアニメーションと絡んだものがないなあって思ってて。
――そうなんですよね。
嶋:だから自分のなかではもっと質の高いやつ出したかった。そこも消化不良は消化不良なんですけど、まあ、そこでいいきっかけできたなあって思っています。
こんどは変態的なアニメーションをみせたあとに、作りをみせてすごいって思わせるところまでやりたいですね。「何このフレーム。200レイヤー?」みたいな。
共演者・観客との出会い
――大度さん[3]と盛り上がってましたよね(笑)
嶋:いやもう、むちゃくちゃ盛り上がってしまって(笑)今度、電流流されに行ってきます。四月頭ぐらいに。
――あ、そうなんですか!?
嶋:はい、実際に。
一同:(笑)
嶋:ほんと、そういう繋がりができたのは、ありがたいですね。
來:終わった後に、_level0というカヤックのFlasherブログに、「Merce Deathの大野さんと、セッションしたい」っていう風にポロっと書いたら、
――連絡来ました?
來:直接ご本人から連絡をいただいて「今度ちょっとざっくばらんと話をしよう」みたいなことになって、そこからも何か、第二弾第三弾と、そういう風につながっていけばいいかなと思っています。
――楽しみですねー!
今後について
――今後の展開は?
來:そうですね、ライブとかやりたいです。
モーションペイントと言って、ライブペインティングしたのを早送りして映像で見せるみたいなことを作品で作っている輪派絵師団ていうグループがあって、写真撮ったり、Web、映像などで色々お手伝いしているんですけど、今回のを持っていって、コラボレーションみたいなことをプライベートな活動でやろうかなっていうのを思っています。
道:外とかでやりたいですね。Flash使っていてもいなくても。
嶋:お客さん来るかな…?
道:去年の「ごはんとFlash 2杯目」は浜辺でやったんですけど、たしかに絵的には異様でしたけど(笑)海に来そうにない男たちが…
來:リュック背負って来てる(笑)
――じゃあ夏でまたお二人のライブを!
嶋:來:そうですね。
嶋:そのときは電流が(体に)入ってるかもしれないですけど(笑)
自由が丘でお昼をご一緒しながらの取材だったのですが、お三方の他にもカヤックの皆さんが同席してくださっていて、会話中、ブレストのように次々とアイデアが出てくる様子は「さすが…!」という感じでした。
夏に行われる(かもしれない)イベント、そして嶋田さん・來島さんの次回作、とても楽しみです。
ありがとうございました!
そして、せっかくのDeskTopLive.asということで、嶋田さん・來島さんのデスクトップキャプチャーをいただきました。
「このデスクトップに加えてUSB接続型でiPhoneくらいの大きさのミニディスプレイをつなげてskypeやSlimTimer、各種ログなどをまとめて表示するスタイルを試しています。なかなか快適です。壁紙の芝生は弊社自由が丘オフィスの床です。お客さんが来たときにちょっと統一感感じてもらえればと思って(笑)」と、ご本人談。
うーんシンプル!BOWメンバーのちらかったデスクトップとは大違い…。
カヤックさんのブログで、過去にデザイナーさん達のデスクトップ紹介があったのですが、みなさんとてもきれいなんですよね。
見習わなくては…………
次回のDTL.asレポートは一週間後を予定しています。おたのしみに!
(この取材は3月24日に行われました)