パソナテック第1回シリコンバレーツアーPhotoレポート

第2回 シリコンバレー探訪その1―VMware

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デスクトップ環境への取り組み強化―VDI

これまで,サーバ側の仮想化技術の取り組みと解説が行われましたが,今後のVMwareの方向性として,デスクトップ環境への取り組みも今まで以上に注力していくそうです。中でも,中核をなす技術がVirtual Desktop Infrastructure(VDI)です。

VDIは,同社の仮想化プラットフォームをベースに開発されている技術で,ユーザ向けデスクトップ環境を一括で管理しながらも,ユーザには通常のデスクトップと同じ環境を提供することができる技術となっています。これにより,エンタープライズクラスの制御および管理性が実現します。

さらに,同氏はこれからのVDIの取り組みとして「現在のVDIは,フルタイムオンラインが求められます。しかし,今後はオンラインだけではなく,オフライン時にもVDIを利用できる⁠オフラインVDI⁠を提供していく予定です。こ技術が実現すると,ユーザは状況に応じてサーバからVDIを自分のPCに保存し,その状態をサーバ非接続時にも実現可能となります。また,オフライン利用時の変更については,再度サーバに接続した際に同期を取れるような仕組みとします。現在すでに開発が行われており,近い将来提供できる予定です」とコメントしました。

また,同氏は「ノートPC以外にも,携帯電話やデジタルカメラなど小型デバイスにVMwareの仮想化技術が搭載される日も来るのではないでしょうか」とさらなる仮想化技術の進歩に大きな自信を持っていました。

VMwareが考えるクラウドコンピューティング

さて,前掲写真4で紹介した5つのフェーズ,最後のフェーズがクラウドコンピューティングへの取り組みです。まず,クラウドコンピューティングの最大の目的を「目の前にあるリソースを,ユーザのニーズや場所に合わせて有効に,フレキシブルに利用すること」と定義したうえで,VMwareの仮想化技術を利用することで,リソースの分割活用,負荷分散が実現できると述べました。

ただし,VMwareとしては,現在すでにクラウドコンピューティングサービスを提供しているAmazonなどのネット企業のようなプロバイダを目指すのではなく,そうしたプロバイダに向けてクラウドコンピューティングを実現するための技術を提供していくことを目指しているそうです。

実環境を利用したデモンストレーション

Wu氏のプレゼンテーションの後,ISV Solution EngineerのDesmond Chan氏による,データセンターを利用したデモンストレーションが行われました。今回行われたのは,

  • VMotion
  • DRS(Distributed Resource Scheduler )
  • HA(High Availability)

の3種類のデモ。同社オフィスにあるデータセンターマシンを使い,それぞれのデモをツアー参加者の目の前で行ってくれました。

ISV Solution EngineerのDesmond Chan氏

ISV Solution EngineerのDesmond Chan氏

デモ実演中。後ろがデータセンターマシン

デモ実演中。後ろがデータセンターマシン

デモを見るツアー参加者一行

デモを見るツアー参加者一行

これからも目が離せない仮想化技術

以上,VMwareという企業,そして同社の中核を担う仮想化技術について紹介していただきました。仮想化技術は現在も進化し続け,これからのコンピューティングにおいて非常に重要な役割を担うと考えられています。

これからのVMware, Inc.の動向に注目しましょう。

最後に,途中から同社吉澤剛氏が参加してくれました。吉澤氏は,今年1月からVMware, Inc.に入社し,現在はEXSのアップデートやパッチリリースなどをおもな業務としているそうです。

元々,会社を立ち上げていてからシリコンバレーで働くようになったとのことですが,⁠自分で会社を運営していたときも自由でしたが,ここはそれよりも本当に自由です。自分のやりたいことを行う環境が整っていますね。エンジニアとして一番大事なのは,成果を出すことで,言い換えれば成果を出せば何でもできる風土があると思います」と,実際にシリコンバレーで働いている感想を述べてくれました。

写真5:今回の企業訪問に急遽参加してくれた吉澤剛氏

写真5:今回の企業訪問に急遽参加してくれた吉澤剛氏