第3回 戦略的Webマーケティングセミナー開催

Web視点からのコーポレートマーケティング
>―第3回戦略的Webマーケティングセミナーレポート(前編)

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セッション2
「企業の顔」であるWebを安全でたしかなものにするために~IBM Rational Policy TesterによるWebサイト・リスクマネジメント~

Webサイトのリスクを減らすには

日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業
ラショナル事業部の雨宮吉秀氏

日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 ラショナル事業部の雨宮吉秀氏

企業にとってWebサイトは,ビジネスを牽引する最も重要な媒体の一つであり,そして,自身をあらわす「顔」でもあります。築き上げた高いブランドイメージの維持や信頼感など,Webサイトに課される使命はますます重く,大きくなっています。そこでセッション2では「⁠⁠企業の顔」であるWebを安全でたしかなものにするために~IBM Rational Policy TesterによるWebサイト・リスクマネジメント」をテーマに,日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 ラショナル事業部の雨宮吉秀氏からお話をいただきました。

企業のWebサイトを取り巻く環境は,ビジネスの強力なツールとなっている一方,膨大なWebサイトを把握できずにリスクの温床になっていると雨宮氏は指摘します。コンプライアンスリスク,セキュリティリスク,リンク切れなどの機会損失リスクなどのリスクは,企業のブランドイメージを毀損すると説明します。

もう1つのリスク要因としてアクセシビリティがあります。目が不自由な方,ご高齢の方などが,容易にアクセスできるWebサイトを構築しなければならないと雨宮氏は指摘します。日本アイ・ビー・エムでは企業のアクセシビリティへの取り組みを定点観測しており,アクセシビリティの高い企業は総じて売上高が高い傾向にあるとしています。

このようにさまざまな要求をされるWebサイトは,チェック項目も膨大な数になってきており,またサイト全体を人手で検査するのはもはや不可能であると雨宮氏は警鐘を鳴らします。

日本アイ・ビー・エムは,これらのリスクを回避する製品として「IBM Rational AppScan Enterprise Edition」「IBM Rational Policy Tester」を提供。その大きな特徴は,Webサイト全体のリスクをスキャンし,統一的なビュー(ダッシュボード)で,企業のリスクを視覚的に監視できること。また,強力なカスタムルールを作成できるので,企業のサイトポリシーに則った検査をすることができます。例えば,指定したCSSを使用しているか,正しいフォントを使用しているかなど,サイトポリシーを細かく定義してチェックが可能になっています。これ以外にも多言語サポートや多様性あるレポートの出力なども紹介されました。

AppScan Enterprise EditionとPolicy Testerを実際に導入した事例が紹介され,サイトの検証にかかるコストの削減,ブランドイメージの向上と機会損失の最小化,Webサイトの内部統制に有用であることが説明されました。特に海外に展開されている場合,プライバシー保護違反やアクセシビリティ違反などで多額の賠償金を請求されるケースがあり,リスクヘッジとしても有効であるとのことです。

このほか,OnDemando(SaaS)で提供される同サービスの説明がありました。クラウド型のサービスなので,初期投資と運用コストを抑えた導入が可能とのことです。最後にWebサイトのリスクは子会社,部門,関連会社などに分散しており,対策はその場限りになりやすく,企業全体の問題として対応できないことがあると雨宮氏は注意喚起します。AppScan Enterprise EditionとPolicy Testerを利用したリスクの軽減は,リスク対策が必須の現在において大変参考になったでしょう。

著者プロフィール

岩渕茂(いわぶちしげる)

e-writing.jp所属テクニカルライター。家電製品のオンラインヘルプや各種マニュアルの執筆から,書籍,IT系情報サイトの執筆など幅広く活動する。映画制作者としての一面を持ち,主に脚本と監督を担当するなど多方面でも精力的に活動中。

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