ラブ☆パカのステージでコンテスト開始!
6月21日、パソナグループ本社において「アプリコンテスト2014『最終選考審査会』 」が開催されました。司会は、おなじみの地球連邦軍(機動戦士ガンダム)の制服に身を包んだハブロ=レイさん、アシスタントは、「 ブレイドアンドソウル」のジン・ハズキのコスプレをした"みゃこ"さんが勤めました。
司会のハブロ=レイさんと、アシスタントの"みゃこ"さん
開会に先立ち、世界コスプレサミット実行委員会の代表である小栗徳丸さんは、「 8月2日に名古屋市の栄で開催されるWCS 2014は、今年で第12回という歴史があります。でも、コスプレイヤーさんや来場者さんの声を聞けていたかというと疑問でした。今回、パソナテックさんがアプリコンテストの機会を作っていただいたことで、コスプレイヤーさんや来場者さんの声を聞くことができました。さらに、そこにITの力が加わって、本当に皆さんのためになるアプリが生まれる瞬間に巡り会えたと思っています」と述べました。なお、小栗さんは脳波に反応して動く猫耳を装着して審査に臨みます。
世界コスプレサミット実行委員会の代表である小栗徳丸氏
続いてハブロ・レイさんが、今回のアプリコンテストについて説明しました。WCSに向けたアプリコンテストは4月26日からスタートしましたが、コスプレイベントと連動するアプリを制作するのに、「 コスプレイヤーさんのことがわからない」という声があったといいます。そこで、コスプレイヤーさんと一緒にアプリを開発する「コスプレソン」というイベントを開催しました。実際にコスプレイヤーの方々にヒアリングを行い、それを元にアプリを企画するというものです。コスプレソンは東京、大阪、名古屋、そして福岡の4都市で開催されました。
福岡は当初、開催予定はなかったのですが、「 ぜひやって欲しい」というコスプレイヤーさんの意見を受けて、急きょ開催されました。合計120名くらいの方々にお越しいただき、100件くらいの応募がありました。名古屋では初めてコスプレイヤーさんが審査も行い、満点が出ました。福岡では参加者の半数が熊本から来るなど、それぞれ個性的なコスプレソンとなりました。でも中には、すべてのコスプレソンをコンプリートした強者のエンジニアさんもいたといいます。そして、いよいよ今回、公認アプリが決定します。
続いて、「 ラブ☆パカ」がミニステージを行いました。「 ラブライブ」のコピーユニットである彼女たちは、東京で開催されたコスプレソンにも参加して、アイデアを提供してくれました。「 輝夜の城で踊りたい」と「Music S.T.A.R.T!!」の2曲を熱演し、コンテストに花を添えました。
「ラブ☆パカ」さんのミニステージ
途中、みゃこさんを交えて「撮影タイム」も
そして、みゃこさんが本コンテストについて説明を行いました。本コンテストでは、コスプレイヤーの方々、世界コスプレサミットにご来場の方々、そして地域活性にちなんだアイデア、またはWebアプリケーションを開発していただきました。その上位9組のファイナリストの方々に最終プレゼンテーションを行っていただきます。
プレゼンテーションは1チーム6分間、その後、審査員による質疑応答という流れになります。審査の結果、パソナテック賞と最優秀賞が決定され、最優秀賞はWCS 2014の公認アプリとして認定され、各メディアにPRされます。
審査員は、世界コスプレサミット実行委員会の代表である小栗徳丸氏、株式会社パソナテック代表取締役社長の吉永隆一氏、WCS2013の日本代表であった万鯉子さん、FRANさんの4名が勤めます。そして、今回プレゼンを行う9組のファイナリストは次の通りです(発表順) 。
ウィンクル
COSPITALITY
Nanto Apps
TEAM jig.jp
Nakayoshix's Knight
となりのジョー
コスバトル
TEAM GINZA
コスレイダー
審査員の皆さん
最終プレゼン開始!
トップバッターは初のハードウェア採用アプリ
最終プレゼンのトップバッターは、ウィンクルの「vinclu match」です。ウィンクルでは、もともと「vinclu」というアクセサリと連動したアプリを提供していました。スマホに専用のアクセサリをセットすることで、光を操作したりネットと接続して音楽に合わせて発光させたり、遠くからコントロールして発光させられるという、光を使ったエンターテインメントアプリです。これをWCS向けにカスタマイズしたといいます。
そのコンセプトは「"好き"でつながるすれ違い通信アプリ」 。あらかじめアプリに好きな趣味やキャラを登録しておくと、同じ嗜好の人とすれ違うと光り、話しかけるきっかけにできるというものです。趣味を選んでスタートするだけという2ステップの簡単操作であることも特長。早速デモも行われました。
トップバッターは「ウィンクル」
レイヤーじゃなくても「誰かと仲良くなりたいと思っているけど、話しかけるのは苦手という、僕のような人」を対象にして作成したと言います。WCSのような、同じ趣味の人がたくさん近くにいるはずだけど、話しかけていいのか、話が合うのかわからない場面で、共通の"好き"を可視化することで話しかけるきっかけを作れるのではないかと思ったそうです。今回はプロトタイプですが、画面デザインのカスタマイズや、vincluのオリジナルデザインにも対応していきたいとのこと。自撮り写真機能やTwitterID変換も実装可能だといいます。なお、vincluは「相思鳥」の意味だそうです。
審査員からは、「 先頭バッターだけど感動した。趣味を細かく設定できるようにしないと、9通りだとWCSでは光りっぱなしになってしまうよね」( 小栗さん) 、「 コスプレイヤーには、『 一般の人には写真を撮られたくない』ときや、逆に『ガンガン取って欲しい』というときもあります。そういった、言いたいけど言えないことが選択肢にあったらいいと思います」( 万鯉子さん)などの意見が出ました。
同じ趣味を設定した人と近づくと「vinclu」が光ります
コスプレイヤーとイベント主催者をつなぐ「COSPITALITY」
続いてのプレゼンは、Team Anipipoの「COSPITALITY」です。普段はAnipipoというオンライン上で資金調達をするクラウドファンディングサイトをやっているといいます。コスプレの魅力のひとつに「楽しい気分になれること」を挙げ、また日本はイベントに恵まれた国であり、コスプレする機会も多いのですが、海外のコスプレイヤーさんは日本に比べてコスプレを披露する場所が少ないとしました。純粋にコスプレしたい、楽しみたい、周りの人を喜ばせたいといった思いを実現させる機会を増やし、アニメ、マンガ、キャラクターを応援したいという気持ちをサポートするために、「 COSPITALITY」を考えたといいます。
「COSPITALITY」を紹介するTeam Anipipo
具体的には、コスプレイヤーとイベント企画者をマッチングするサービスです。WCSのような大規模なイベントだけでなく、たとえば子供の誕生日会にコスプレイヤーさんを呼びたい、撮影会やりたいけどコスプレイヤーさんが集まらない。逆にコスプレイヤーさんが撮影会したいといったニーズに対し、双方をマッチングします。
コスプレイヤーは、空いている日の登録や、参加したいイベントをリストから選択します。イベント企画者は、イベントの日時や人数、場所の登録や、参加希望を送ってきたコスプレイヤーに対し承認を行います。システムとして、コスプレイヤーは使用料金は不要で、イベント企画者は手数料を手数料5~10%支払います。さらに、評価システムなどによって健全なサービスを運営していきます。
コスプレイヤーとイベント企画者をマッチングするサービス
審査員からは、「 こういったサービスのニーズは非常にあると思う。もっと具体的な画面遷移や仕組みを知りたい」( 吉永さん) 、「 出演料という形態だと二次著作権利用などややこしいところに踏み込んでいくことになる。そのあたりの配慮などが必要になると思う」( 小栗さん)などの意見が出ました。
アドベンチャーゲームのような写真を手軽に作成する「コスプレAVGカメラ」
3番目は、Nanto Appsの「コスプレAVGカメラ」です。Nanto Appsは、世の中に「なんと」と思わせるアプリを作っていこうと2名で結成したチームですが、まだ潜伏中とのこと。今回エントリーしたアプリは「コスプレAVGカメラ」という、アドベンチャーゲームのワンシーンのような写真を簡単に撮影できるアプリです。プレイヤーの決め台詞や、言って欲しいセリフを設定して、写真に収めることができます。また逆に、セリフに合わせたポーズをしてもらって撮影するという楽しみ方もできます。
「コスプレAVGカメラ」を紹介するNanto Appsさん
設定で自分とヒロインの名前を入力しておくことで写真に反映され、撮影モードには「ランダム」や「フリー」などが用意されていて、ランダムではタップするごとに150個のセリフからランダムでセリフが表示されます。フリーでは、自分でセリフを作成することができます。あとは撮影するだけ。BGMやSEも付きます。撮影した画像は「Gallery」で確認でき、「 共有」でTwitterやFacebookに簡単投稿できます。
このアプリを使うことで、コスプレ撮影の新しい楽しみ方ができます。また、撮影した写真を使って自分でアドベンチャーゲームを作ることもできるでしょう。さらに、WCSなので英語対応もしたといいます。今回はAndroidで応募しましたが、iPhoneアプリ化も予定しているとのことでした。
アドベンチャーゲームのワンシーンのような写真を簡単に撮影できる
審査員からは、「 ほかにもいろいろできそうなアプリだと感じた。あとは文字の表示だけでなく、しゃべってくれると嬉しい。あとは、私はよく迷子になるので、『 いまここにいるから助けに来て』とかセリフを工夫すれば便利だと思いました」( 万鯉子さん) 。「 アイデアとしては素晴らしいと思った。でも、コスプレイヤーが全く知らない方に写真を撮られて、このアプリで写真を撮られて、予期しないセリフを組み込まれてネットにアップされることが心配。そこも対応できたら最高です」( FRANさん)などの意見が出ました。
コスプレイヤーに特化したオークション「Otamart」
4番目に登場したのは、TEAM jig.jpの「Otamart」です。TEAM jig.jpの藤田さんはまず、「 コスプレイヤーさんは、こんなことで困っていませんか?」として、衣装が多すぎて収納できない、コスプレ衣装は高い、近所に素材屋さんがないなどを挙げました。藤田さんは福井県からのエントリーですが、福井県にはそういったお店がないそうです。また、欲しい人がいれば譲りたい、新品じゃなくてもいいから安い衣装が欲しい、手持ちの衣装を売って新しいものを買いたいといった悩みもあるのではといいます。
「Otamart」を紹介するTEAM jig.jpの藤田さん
そこで、コスプレイヤーのためのオークションサイト「Otamart」を提案しました。簡単な操作でコスプレ衣装の売買が可能で、買いたい場合は絞り込み検索で目的の衣装を探しやすくなっており、売りたい場合は複数のタグで詳細なカテゴリ分けが可能です。また、売りたい人は買いたい人を確認して取引を始めたり、支払いを待って発送できます。買いたい人は、お金は運営事務局に支払い、商品が届かなかった場合には返金するなど、運営事務局がサポートするので安心です。さらにはユーザーを対象としたキャンペーンやイベントも開催するといいます。
「Otamart」は、コスプレイヤーのためのオークションサイト
審査員からは、「 衣装が押し入れからはみ出しているのでなんとかしたい状態。でも出品が面倒くさいので、こういったアプリはいいなと思いました。あとは、値段をどうやって決めればいいのか分からないんです。自分では思い入れがあるけど、世間的には1円かも知れないし、1万円かも知れない。逆に根付けしていただけるとありがたいと思いました」( 万鯉子さん) 、「 すでに公開されているサービスなんですね。WCS事務局に問い合わせ来たことがあります。こうしたオークションサービスは複数あるので、どれだけ差別化できるのかが大事だと思います。ただ、いま聞いている中ではどこまで食いつくのか疑問なところもありますので、今後の工夫に期待したいと思います」( 小栗さん)といった意見がありました。
黒騎士団となってコスプレイヤーを守る「黒羊(Black Sheep)」
5番目に登場したのは、Nakayoshix's Knightの「黒羊(Black Sheep) 」です。このチームはガチの技術者集団で、プレゼンターのMikaさんがRuby on Railsや基盤系、札幌からGoogleの「ハングアウト」で参加したNakayoshixさんはPythonやクラウド、Mathを得意としています。このため、今回の応募はアイデア部門でしたが、実装可能なものを考えたといいます。ちなみにMikaさんは人生初コスプレだそうです。
人生初コスプレというMikaさん
黒羊アプリのテーマは「好きなレイヤーさんを守りたい」「 レイヤーさんを守る任務でファン全体を盛り上げたい」「 レイヤーさんをサポートしたい」で、「 黒騎士団」「 教えて羊」の2つの主な機能を持ちます。黒騎士団は、ローアングラーや犯罪予備軍からコスプレイヤーを守るというもので、具体的には犯罪を未然に防ぐために危険人物をマークします。当初は顔認識を活用する予定でしたが、それでは限界があるので、P2P通信で危険人物の移動情報や画像を共有します。また、SNS機能も実装して情報活用に役立てます。
一方、「 教えて羊」は、コスプレ可能な施設やお店、イベント協賛の飲食店、メイクアップアーティストのいるお店、コスプレイヤー御用達のコスプレ専門店などの情報を地図上に表示する機能です。この後、Nakayoshixさんが札幌からハングアウトで参加しましたが、通信状態が厳しく意思の疎通がうまくいかない事態となってしまいました。
Nakayoshixさんは札幌からハングアウトで参加
審査員からは、「 レイヤーさんを守る方法を、画像から複数の目による監視にしたといいますが、具体的にどうするのでしょう?」( 吉永さん)という質問があり、これに対し「ユーザーがボタンを押すと地図上にマーカーが表示されるので、複数の人がボタンを押すと動線が見えます。画像情報を加えることで人物も特定でき、事前の対策ができます」( Mikaさん)との答えがありました。また、WCSでの対策状況について質問がありましたが、「 正直、事務局は対処していません(笑) 。私としてはそれより、コスプレイヤーさんや来場してくれた方に何らかのインフォメーションできる機能や、レイヤー割引のあるお店紹介などの機能が気になりました」( 小栗さん)とのことでした。
動画へのエフェクトを簡単にかけられる「なりきりカメラ」
6番目に登場したのは、となりのジョーの「なりきりカメラ」です。このチームは、コスプレソンの東京大会で優勝したチームで、会場の期待も高まります。多くのコスプレイヤーが喜びを感じるときは、コスプレの再現度が高いと言われたときだそうです。でも、再現度には限界があります。このアプリは、画像・スマホで撮影した動画に作品のキャラになりきるためのエフェクトを誰でも簡単にかけることができるカメラ。作成した動画は、その場でSNSにシェアできます。
となりのジョーのみなさん
通常、動画にエフェクトをかけるには「After Effect」など10万円近いソフトウェアが必要になります。しかし、本アプリを使用することで、アニメのオープニング動画やPVなどを再現できるので、「 踊ってみた」や「歌ってみた」の投稿ユーザーが活用できます。またコスプレイヤーはアニメの名シーンやキャラクターの技を再現した動画を作成できるので、作品やキャラへの愛をより強く示すことができます。さらには、ショートムービー投稿SNS「Vine」や静止画像にアニメ風のエフェクトをつけられる「かめカメラ」などが大人気なので、そこのニーズにも対応できるとしました。デモでは、本コンテストの冒頭で行われた「ラブ☆パカ」のパフォーマンスを撮影した動画にエフェクトをかけ、会場を驚かせました。
動画へのエフェクト追加をついに実装!
審査員からは、「 このアプリがあったらWCS優勝できるんじゃないかな。2013年に出して欲しかったです(笑) 。WCSは準備に時間かかるし、敷居が高くなってしまっています。このアプリで遊ぶことがきっかけになって、より再現度を高めたくなって参加してもらえたら嬉しいですね。もっともっと精度をあげてください。すごいです」( 万鯉子さん) 、「 今は漫画チックですが、もっと色数の多いエフェクトもできるといいなと思いました。何より、開発の目的と作成した内容が明確なのがいいですね。私のぜひダウンロードして使いたいです。映画で使えるような、二次元から三次元へ向かうようなエフェクトがあるとユーザーが増えると思いますし、一般の方も興味を持てると思います」( FRANさん)など、賞賛の声が上がりました。
コスプレ写真でバトルする「コスバトル」
7番目に登場したのは、コスバトルの「コスバトル」です。作者は、ブラジル人だけどサッカーが下手という松野チアゴさん。「 聖闘士星矢」や「幽遊白書」など、ブラジルでも放映されていたアニメが好きで、自身もコスプレをやってみたいそうです。「 コスバトル」は常時コスプレトーナメントアプリ。遊ぶためには、まず自分のコスプレ姿を登録する必要があります。起動すると画面上に2組のコスプレイヤー写真が表示されるので、どちらか素晴らしいと思う方をタップして選びます。
「コスバトル」を紹介する松野チアゴさん
コスプレイヤーの写真はランダムに表示され、勝敗の結果がランキングに反映されていきます。ランキングを見ることで、自分のコスプレ写真が何位くらいの人気なのかを知ることができるわけです。
ランダムに表示されるコスプレイヤーから素晴らしいと思う方を選ぶ
審査員からは、「 チアゴさんの性格が出ていていい。なぜ作ろうと思ったんですか?」( 吉永さん)という問いがあり、チアゴさんは「皆さんコスプレがんばっていますが、他のレイヤーと比べてどう評価されるかを知りたいのではないかと思って作りました」と答えました。
カードゲームのような写真をリアルタイムに共有できる「コスコレ」
8番面に登場したのは、TEAM GINZAの「COSCOLLE(コスコレ) 」です。チーム名の由来は、銀座界隈で働いている4人だからだそうです。4人ともレベルの高いコスプレで登場しました。これまで、コスプレの写真はイベント終了後にやり取りされることが多く、リアルタイムで気軽に楽しく共有することができなかったと指摘します。そこで開発したのが「COSCOLLE(コスコレ) 」です。コスコレは、コスプレイヤーとオーディエンスがリアルタイムで相互に楽しめるフォトアプリ&プラットフォームです。
コスプレ完成度の高かったTEAM GINZAの皆さん
4ステップで写真を公開できるのですが、キモとなるのが豊富に用意されたフレームです。キャラクターの世界観に合ったフレームを選ぶことで、カードゲームのように写真を加工してシェアできるのです。アップロード先は専用の「Tumblr」となり、作品名やキャラクター名をタグ付けできるほか、会場内などの場所をタグ付けできます。これにより、同じ作品のコスプレイヤーさんとリアルタイムでコラボすることも可能になります。
また、WCSに来れなかった人も楽しむことができるので、次回は行きたくなる、WCS 2015につながげていけるアプリであるとしました。
コスプレ写真にフレームをつけてリアルタイムで共有
審査員からは、「 デザインも美しいし、フレームもクリエイターが応募して参加できたらもっとバリエーション増えておもしろい。あとはGPSで地図上にリアルタイムでマッピングできれば、近くにいるレイヤーさんを探せていいと思う」( 小栗さん) 、「 実際に今やってみたけど、すごく使いやすい。2日前に画像を送ってくれと言われたのにPCが壊れて大変だった。これだったらめっちゃ撮りたいと思うし、瞬間に渡せるから便利。フレームの数もっとあるといい」( 万鯉子さん) 、「 デザインが抜群にいい。こういうの大好きです。使い勝手もいい。自分の居場所を「秘密」に設定できるのもいいですね。場所の情報を、相手を限定して共有できたらもっといいですね。本当に可愛い。欲しいです」( FRANさん)と好評でした。
レイヤーの場所をレーダー上に表示できる「コスレーダー」
ラストバッターは、小西裕介さんの「コスレイダー」です。小西さんは東京のコスプレソンにも参加していました。今回は「進撃の巨人」のコスプレで登場です。「 コスレーダー」は、「 あの時の感動を共有しよう!」をコンセプトとしたアプリで、近くにいるコスプレイヤーをレーダー上に表示して探すことができます。検索機能を搭載しており、たとえば「進撃の巨人」で検索すれば、関連したコスプレイヤーに表示を絞り込むことができます。
小西さんは「進撃の巨人」のコスプレで登場
レーダー上に表示されるコスプレイヤーは写真のアイコンになっており、アイコンをタップすることでその人の掲示板が表示され、「 LINE」のグループチャットの感覚でコミュニケーションを取ることができます。また、22カ国語に対応しているので、世界中から同じ趣味のコスプレイヤーを探すこともできます。「 コスプレは一人じゃつまらないですが、コスレーダーで同じ仲間を見つけることができます」と小西さんはプレゼンを締めくくりました。
コスプレイヤーの場所をレーダー上に表示し、コミュニケーションも取れる
審査員からは、「 素晴らしかった。これゲイレーダーに似てるんだよね(笑) 。でも、仲間と出会うというコンセプト、好きなものを共有する相手を探すコンセプトは素晴らしいし、ビジュアルで何メートル以内に何人いるというのが見えるのは嬉しい」( 小栗さん) 、「 どこかで見たデザインと思ったら、『 ドラゴンレーダー』に似ていて懐かしい。私は迷子になりやすいので便利だし、ゲリラ参加のときにも活用できますね(万鯉子さん) 、「 デザインが楽しくて、見ていてどきどきする。ただ、レイヤー自身が登録しなければならないので、面倒くさがりのレイヤーが集まっていたら機能しないと思うので、イベントで登録を呼びかけるなどの工夫が必要かも知れませんね。でもすごく楽しい」( FRANさん) 、「 最初の『ウィンクル』と同じコンセプトですが、これはハードウェアが要らないし距離も広い。検索条件を細かくして、よりマニアックな方とつながれるといいですね」( 吉永さん)など、大きな期待が寄せられました。
いよいよ結果発表!最優秀賞はまさかの2組!
9組のプレゼンが終了し、いよいよ結果発表です。発表の前に、審査員の方々から一言いただきました。
「まずはお疲れさまでした。こういった場に初めてお呼びいただいたけど、どのアプリも本当におもしろかったです。これからも続けて欲しいと思いました」( FRANさん)
「どれも使ってみたいと思うアプリでした。審査もめちゃくちゃ大変で、殴り合いになるかと思うくらい白熱した審査になりました(笑) 」 ( 万鯉子さん)
「今日を楽しみにしていました。全国4都市の予選会を勝ち抜いてきただけあって、本当に9チーム全部おもしろくて純粋に楽しめました。全部使ってみたいですね。審査も甲乙付けがたく、殴り合いしてきました(笑) 。コスプレイヤーさんとエンジニアさんと一緒にコスプレソンやってきた。この後、WCSを本当に盛り上げられるアプリが生まれる。こういう場に来られて本当に良かったと思います。ありがとうございました」( 吉永さん)
「僕はイベントの主催者として、ひとつのルールの中で審査させていただきました。それは、ユーザーのニーズをいかに組み込んで、世界中のみんなが楽しめるアプリになっているかということです。今回それが叶い、嬉しい限りです。つかみ合いの喧嘩を制した入賞者がいよいよ決まります。ありがとうございました」( 小栗さん)
審査員の皆さん
そして結果発表。パソナテック賞は「コスコレ」のTEAM GINZAが受賞しました。そして最優秀賞には「なりきりカメラ」のとなりのジョーが受賞しました! しかも、急きょもう1組に最優秀賞が贈られることが決まりました。それは「コスレーダー」の小西さんです! おめでとうございます!
TEAM GINZAについて吉永さんは、「 実際には僅差での勝利でした。特にデザインが優れていたことが要因でしたので、あとは全世界で使えることなど機能的にもう少し充実させれば、まだ時間あるので公認もありえるかも知れません」とコメントしました。TEAM GINZAには、プログラミングスクール基礎コースの無料受講券が贈呈されました。
TEAM GINZAからは、「 素晴らしい賞をいただいてありがとうございました。私たち4人ともコスプレで来て、全体的に浮かれてるなと思われるかも知れませんが、一言申し上げれば、一番右側の彼はテルマエ・ロマエのルシウスなのですが、ただの元老院みたいです」と喜びの声。
パソナテック賞を受賞したTEAM GINZAの皆さん
東京でのコスプレソンに続き、見事に公認アプリを勝ち取ったとなりのジョーは、「 ありがとうございました。いろいろ大変でしたが、ここに来て思ったことは『コスプレ楽しいな』ということでした。もっといろいろな人にコスプレを楽しんでもらえるように、このアプリをがんばって作っていきたいと思います」とコメントしました。
見事に公認アプリを勝ち取った、となりのジョーの皆さん
そして、もうひとつの最優秀賞を受賞した小西さんは、「 あまり作ったことのないようなものだったので大変でしたが、自分で作って使ってみてもおもしろいと思っていたので、自分もコスプレサミットで使いたいと思います。ありがとうございました」とコメント。
急きょ決まった2組目の最優秀賞は「コスレーダー」の小西さん
表彰式の後、サプライズとしてWCS2013の日本代表の万鯉子さんとFRANさんによるパフォーマンスが披露されました。この二人のコスプレですが、なんとファミコン「悪魔城ドラキュラ」の主人公なのです。会場では一人だけ正解しました。パフォーマンスは、その主人公が「二人いた」という設定で世界観を表現するもので、息詰まる剣での戦いも盛り込まれていました。
昨年のWCS 2013の日本代表、万鯉子さんとFRANさんによるパフォーマンス
参加者全員での記念撮影の後は懇親会の場が設けられ、和やかな時間が流れました。最後に吉永氏から締めの一言がありました。「 今日は『ラス』のコスプレをしてきました。年齢はずいぶん設定が違いますが、楽しいですね。今日はいろいろな刺激を受けました。パソナテックはWCSのスポンサーをしていますが、こうした日本のサブカルチャーは最高だと思っています。世界中からも注目されているので、もっと盛り上げて輸出していきたい。そこにITの側面で力になれたらいいなと思います。直接コスプレイヤーさんの意見を聞くコスプレソンを経て、本当にWCSを盛り上げるアプリが誕生したと思います。これからもっとブラッシュアップして本番に向けてみんなが使って楽しい、盛り上げられるアプリになればと思います。パソナグループでは現在、淡路島にアニメのテーマパークを作ろうという構想があります。世界に誇れるコンテンツを応援して、いろいろな未来を作っていこうという考えで、オリンピックに向けていろいろな企画を出していく計画です。みなさんも興味を持っていただいて欲しいと思います。今日はどうもありがとうございました」と述べました。
全員で記念撮影
締めの言葉は吉永さんから