今月のお天気なんでも通信

第1回5月の晴れにはご注意を

5月となりました。関東地方より西では、初夏という言葉がぴったり来る季節となり、東北より北ではようやく春爛漫となります。東北以南では6月に入ると梅雨の時期を迎えるため、5月は最も気持ちの良い季節とも言えます。

この時期の澄んだ青空を「五月晴れ」と呼ぶことがあります。旧暦の5月は現在の6月にあたるため、⁠五月晴れは本来は梅雨の間の6月の晴れのこと」と訳知り顔に講釈する人もいますが、最近ではあまりにも5月の青空が見事で、また、その天気に「五月晴れ」という言葉の語感がぴったりするために、この気持ちの良い晴れを「五月晴れ」と呼ぼうと唱えている人たちも出てきています。言葉の定義は、時代によって変わるものなのでしょう。

5月の紫外線もあなどれない

ところで、この青空、気持ちが良いとばかりは言っていられません。夏至が6月20日前後であることからもわかるように、5月は太陽高度が高く紫外線も強くなっています。

たとえば東京の5月10日の太陽の南中高度は、1年で最も気温の高い8月5日前後と同じです。つくばの紫外線(UV-B)強度は、平年では7、8、6、5月の順で強く、5月はほぼ6月と同じ強度となっています。また、梅雨の時期の6月や、夏の積乱雲などが発達する時期に比べて5月は晴れる日が多く、東京の日照時間は1年で最も長くなっています。まだ夏ではないからと油断していると、五月晴れのもたらす太陽光線で思わぬ日焼けをすることになるので注意が必要です。

紫外線の観測結果と予測を発表

気象庁では5月17日から、毎日の紫外線の強さの観測結果と予測を発表することになりました気象庁のニュースリリース⁠。紫外線の強さは14階級に分けたUVインデックスで示し、毎時間の結果と予測をホームページにも掲載します。

UVインデックスが8以上の場合は「非常に強い」というランクになりますので、できるだけ外出は控えたほうが良く、外出する場合には、帽子、長袖シャツ、サングラス、日焼け止めクリームなどを利用することをお勧めします。

参考リンク
「オゾン層に関する説明や観測方法、オゾン全量・紫外線観測データ(月平均値)について」(気象庁ホームページ)
ページ中程に、人体への影響が強い紫外線(UV-B)の強度の年変化グラフがあります。

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