Ubuntu Weekly Recipe

第240回 夏休み特別企画・GIMPとMIDIコントローラーでお絵描きする

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

夏休み特別企画,それは「不真面目な内容を真面目にやる」系のネタ記事(のよう)です。今年の夏休み特別企画注1は3本立て。その最後を飾る筆者は,企画の意図に沿うような内容をなかなか思いつくことができず,プレッシャーを感じていました。

そんな中,今年の夏休み特集第一弾である第238回を読み,⁠夏休みデビュー」「DJコントローラー」の言葉が目に付きました。デビューと言えばチャレンジです。そしてPCにつないで使う最近のDJコントローラーはMIDI信号を扱うハードウェアコントローラーとなっています。GIMPとMIDIでお絵描きにチャレンジしてみようと思いつきました。

ということで今回は,MIDIコントローラーでGIMPのお絵描きを快適にするというレシピをお届けします。

注1
世間は既に夏休みを終えていると思いますが,某雑誌の作業を終えた執筆陣は今が夏本番…ということでどうかお許しください。

GIMPとは

本連載において,GIMPが初めて取り上げられたのは第186回です。GIMPは画像処理を目的としたソフトウェアで,画像の「レタッチ」やいわゆる「お絵描き」に最適のソフトウェアのひとつです。

GIMPのツールの設定パラメーターは画面で操作可能ですが,そのたびにキャンバスからカーソルを外してツールボックスに持っていく必要があります。筆者は以前からこれに不満を感じていました。カーソルはキャンバスに残し,別な方法でパラメーターを調整できれば快適に描けるのにという不満です。

そこで思いついたのが,MIDIコントローラーとの併用です。GIMPはALSAシーケンサー機能からMIDIの信号を受け取る機能を持っているため,MIDIコントローラーからGIMPの特定のパラメーターをコントロールすることができます。

ALSAシーケンサーとは

ALSAはLinuxのサウンドシステムですが,音声だけではなくMIDI信号も扱います。本連載の第150回でも紹介したとおり,ALSAシーケンサーと呼ばれています。

MIDIに関係するハードウェアはUSB接続にしろ,シリアル接続にしろ,ALSAがドライバーとなりALSAシーケンサーにポートを開きます。同じくALSAシーケンサーにポートを開くことができるソフトウェアであれば,ポート間を接続することで経路を確保し,信号の送受信を行うことができます。

ALSAシーケンサーのポートを一覧するには,aconnectguiやpatchageを使います。

図1 aconnectgui

図1 aconnectgui

図2 patchage

図2 patchage

GIMPのMIDIポートをALSAシーケンサーに開く

それでは設定してみましょう。ハードウェアMIDIコントローラーをシステムに接続し,GIMPを起動してください。今回は入手の容易なMIDIコントローラーである,KORG社のnanoKontrol2を使いました。

まず,⁠設定」メニューの「モジュール」を選択してモジュールマネージャを開き,リストの中の「MIDI event controller」が有効となっているかどうか確認してください。有効になっていない場合は名前が「/usr/lib/gimp/2.0/modules/libcontroller-midi.so」となっているので,有効にしてGIMPを再起動します。

図3 モジュールマネージャでMIDIモジュールが有効になっているかを確認

図3 モジュールマネージャでMIDIモジュールが有効になっているかを確認

モジュールが有効になっているのを確認したら次に,⁠設定」メニューの「環境設定」を選択してください。開いたウィンドウの左ペインから「入力デバイス」「入力コントローラー」を選択します。

図4 入力コントローラー

図4 入力コントローラー

ウィンドウの右ペインの「利用可能なコントローラ」に項目「MIDI」があります。選択して右矢印をクリックし,⁠アクティブなコントローラ」に追加します。追加すると新たに,⁠入力コントローラーの設定」というウィンドウが開きます。

図5 入力コントローラーの設定

図5 入力コントローラーの設定

このウィンドウで,GIMPの特定の機能に対し,MIDI信号のノートやコントロールチェンジを割り振ります。まずは項目「デバイス」「alsa」を入力してください。これにより,GIMPがALSAシーケンサーにポートを開きます。その後,aconnectguiやpatchageを使い,GIMPのポートとMIDIコントローラーのポートを接続してください。

図6 patchageを使ってポート間を接続

図6 patchageを使ってポート間を接続

これで,MIDIコントローラーからの入力がGIMPに届くようになります。

著者プロフィール

坂本貴史(さかもとたかし)

Ubuntuのマルチメディア編集環境であるUbuntu Studioのユーザ。主にUbuntu日本コミュニティとUbuntu Studioコミュニティで活動。いつかユーザ同士で合作するのが夢。

コメント

コメントの記入