Ubuntu Weekly Recipe

第293回 Ubuntu GNOME 13.10の変更点

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今回はリリースが近づいてきたUbuntu GNOME 13.10の変更点をお知らせします。GNOME Fallbackを忘れられない方にもオススメです。

Ubuntu GNOME 13.10≒GNOME 3.8

Ubuntu 13.10のリリースがいよいよ来週に迫りました。Ubuntuばかりではなく,もちろんUbuntu GNOMEもリリースされます。今回のベースのGNOMEは3.8であり,最新の3.10ではありません。しかし相変わらず「キメラ」であり,⁠gnome-control-center⁠などのように3.6のものもあれば,⁠evince⁠などのように3.10のものもあります。

Ubuntu GNOME 13.10としての一番大きな変更点は,IBusが1.5になり,GNOMEと統合された状態で使用できるようになったことでしょう。GNOME 3.8としての一番大きな変更点は,GNOME Shellでしょう。あとはGNOME Fallbackがなくなったのもインパクトがあります。一部第270回との重複もありますが,詳しく見ていきましょう。

GNOME Shell

GNOME Shellの変更点は,アクティビティ画面の[アプリケーションの表示]のスクリーンショットを見ていただくと一目瞭然です。

図1 Ubuntu 13.04のGNOME Shellアクティビティ画面

図1 Ubuntu 13.04のGNOME Shellアクティビティ画面

図2 Ubuntu 13.10のGNOME Shellアクティビティ画面

図2 Ubuntu 13.10のGNOME Shellアクティビティ画面

カテゴリーごとの分類がなくなり,⁠常用]⁠すべて]のタブが新設しました。前者はいわゆるよく使うアプリケーションで,一度でも起動するとこちらにアイコンが表示されるようになります。⁠すべて]は確かにすべて表示されるのですが,さらに[ユーティリティ][諸ツール]という小分類があります。いままで[アクセサリー]にあった[端末]⁠gnome-terminal)[ユーティリティ]に移動していたりなど,カテゴリー自体も変更されています。使いやすくなった・使いにくくなった双方の意見はあると思いますが注1)⁠GNOMEが追求しているシンプルさを考えると,当然行き着く帰結のようにも思います。

注1)
個人的には後者ですが。

GNOME Fallbackがなくなった

GNOME FallbackはGNOME 2.xのルック&フィールをGNOME 3.xに移植したものでしたが,メンテナンスされていないという理由でGNOME 3.8では削除されてしまいました。その代わりにGNOME Shellに拡張機能を追加してGNOME Fallbackに似せたGNOME Classicが追加されました。GNOME Classicはログイン時にセッションを⁠GNOME クラシック⁠にしてください。

図3 在りし日(Ubuntu GNOME 13.04)のGNOME Fallbackセッション

図3 在りし日(Ubuntu GNOME 13.04)のGNOME Fallbackセッション

図4 GNOME Classicセッション

図4 GNOME Classicセッション

ぱっと見似てはいますが,細かくはいろいろと違うところがあります。筆者もGNOME Fallbackに慣れている人がGNOME Classicを使う気になるのかと問われれば,ノーと答えざるを得ないかなと思っています。

「フラッシュバック」したGNOME Fallback

筆者が諸事情でさまざまなGNOME関連のセッションについて調べていると,⁠gnome-session-flashback⁠なるパッケージを見つけました。Wikiによると,GNOME Fallbackを独立させて名称を変更したものとのことです。⁠gnome-session-fallback⁠パッケージをインストールし,ログイン時にセッションを[GNOME Flashback (No effects)]にします。

図5 GDMでは[セッション]をクリックするとセッションの一覧が表示される

図5 GDMでは[セッション]をクリックするとセッションの一覧が表示される

図6 GNOME Flashbackセッション。調整不足であり,自力でのカスタマイズが必要だ

図6 GNOME Flashbackセッション。調整不足であり,自力でのカスタマイズが必要だ

GNOME Fallbackファンの皆さんはもちろん,仮想マシンなどで使用する場合にGNOME ShellやUnityでは重いものの,XfceやLXDEなどにしたくないという場合は,GNOME Flashbackの採用を検討してみてください。

デフォルトのアプリケーション

デフォルトでインストールされるアプリケーションは,Ubuntu GNOME 13.04とさほど違いはありません。ということはGNOME 3.8以降に追加されたアプリケーションも追加されていないということを意味します。たとえば時計(パッケージ名は⁠gnome-clock”)やメモ(パッケージ名は⁠bijiben”)などは新規アプリケーションで,別途インストールすると使用できます。

図7 GNOME 3.8から追加された時計(gnome-clock)⁠筆者としてはタイマーがついたのが嬉しい

図7 GNOME 3.8から追加された時計(gnome-clock)。筆者としてはタイマーがついたのが嬉しい

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバー。Ubuntu Japanese Teamではパッケージングなどを担当。ほかには日本語入力関連やOpenOffice.org日本ユーザー会コミッティも兼任。

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