Ubuntu Weekly Recipe

第362回 Raspberry Pi 2でXubuntu 14.04を動かす

この記事を読むのに必要な時間:およそ 7 分

ベースシステムのインストール

Raspberry Pi 2が無事起動したら,Xubuntuをインストールする前に,Ubuntuのベースシステムをインストールしておきます。USBキーボードとHDMIディスプレイを接続している環境であれば,そこからログインしてください。

openssh-serverとavahi-daemonをインストールしている状況であれば,ネットワーク越しにログインして作業できます。

$ avahi-resolve -n raspi2.local
raspi2.local    192.168.0.5    Raspberry Pi 2IPアドレスが表示される
$ ssh ubuntu@raspi2.local

ホスト名やアカウント,パスワードは「ルートファイルシステムの作成」で指定したものを使用します。

まずはシステムを最新状態に更新したあと,Ubuntuの標準的なパッケージをインストールします。Ubuntu Coreは必要最低限のものしかインストールしないため,このままだといろいろと不便です。そこでUbuntuのどのフレーバーにもインストールされているパッケージ一式をインストールします。

$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
$ sudo apt install ubuntu-standard

これによりBusyBoxの機能強化版やfileやed,iptables,cron,wget,nanoといった基本的なコマンドに加えて,apparmorやufw,update-manager-coreなどUbuntu定番の機能,bash-completion,command-not-found,manpagesといった補助機能などが導入されます。

ちなみに日時は起動時にntpdateコマンドによって補正されます。ネットワークに接続していない場合は,1970年のままなので適宜変更してください。RTCはないため,起動の度に補正が必要になります。

Ubuntuサーバーのインストール

デスクトップ環境は不要でUbuntuサーバー環境にしたい場合は,上記に加えてserver taskをインストールすると良いでしょう。

$ sudo apt install server^

タイムゾーンやロケール設定を日本にしたい場合は,次のコマンドも実行しておきます。

$ echo "Asia/Tokyo" | sudo tee /etc/timezone
$ sudo dpkg-reconfigure -f noninteractive tzdata
$ sudo locale-gen ja_JP.UTF-8
$ sudo dpkg-reconfigure -f noninteractive locales

あとは普通のUbuntuサーバーですのでこれまでと同様に自由に設定してください。

Xubuntuのインストール

Xubuntuをインストールする場合は,xubuntu-desktopをインストールします。

$ sudo apt install xubuntu-desktop language-pack-ja
$ sudo reboot

Unity環境にしたい場合はubuntu-desktop,Lubuntuならlubuntu-desktopといった具合に変更します。ただしRaspberry Pi 2のGPUに対応したX Window Systemのドライバは存在しないため,Unityは利用できません。

Xubuntuをインストールしたら一度再起動します。あとは普通の起動画面とともに,ログイン画面が表示されるはずです。この際,HDMIの表示がおかしいようであれば,eLinux.orgのトラブルシューティングを参考に,ブートパーティションのconfig.txtを書き換えてみてください。

Xubuntuの設定そのものは第324回「懐かしのネットブックにXubuntu 14.04 LTSをインストールする」が参考になるでしょう。Raspberry Pi 2固有の問題として,Ubuntu Japanese TeamのPPAはARMバイナリを生成できないため利用できません。Xubntuにfcitxとmozcをインストールするなら,次のように手作業でインストールしてください。

$ sudo apt install fcitx fcitx-mozc fcitx-libs-qt5 fcitx-frontend-qt5 mozc-utils-gui

インストーラーを経由していないため,日本語のキーボードまわりの設定ができていないかもしれません。その場合は/etc/defaults/keyboardを書き換えたり,setxkbmapを実行してください。メニューから「Fcitxの設定」を開き「入力メソッド」で日本語キーボードが登録されているかどうかも確認しておいたほうが良いでしょう。14.04における日本語入力そのものは第319回も参考になります。

ヘッドフォンジャックから音を鳴らしたい場合は,モジュールのロードが必要です。

$ sudo modprobe snd_bcm2835

これでサウンド再生されるようであれば,/etc/modulesあたりにモジュール名を追加しておくと良いでしょう。

そこそこの速度で動くXubuntu

使用感は個人によってかなりばらつきがあるものの,⁠デスクトップ環境が思ったよりもちゃんと動く」と感じました。一番もたつくのがアプリ起動時のようなディスクの読み書きが発生するタイミングのようで,ディスクアクセスが発生しない操作の場合はそこまでストレスを感じません。実際,LibreOfficeやFirefoxも起動さえしてしまえれば,それなりに使えます。

図1 FirefoxだのLibreOfficeだのを複数起動してももたつかない広大なメモリ

図1 FirefoxだのLibreOfficeだのを複数起動してももたつかない広大なメモリ

ちなみにFirefox/Chromiumが動くとは言えCPUはARMであり,純正のFlash Playerはありませんので艦これは動きません。

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。

コメント

  • 間違いについて

    コマンドの中の「apt」は全て「apt-get」ではないのでは

    Commented : #1  トンボ (2016/01/23, 15:42)

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