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第406回 Node.js製のGitBookでお手軽に電子書籍作成

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GitBookはMarkdownで記述しGitで管理しているドキュメントを,簡単にHTMLやPDF,EPUB,MOBIなどで公開できるサービスです。今回はこのGitBookで使われているgitbookコマンドを用いて,Ubuntu上でドキュメントを生成する方法を紹介します。

今風な文書執筆・公開環境としてのGitBook

人類の進化は文書の作成と共にあります。より良い文書の存在が,質の高い教育,確実な情報の伝達,技術や文化の進歩を導いてきました。本連載が掲載されているgihyo.jpでも,今年の新春特別企画にドキュメントの構造化による,良いドキュメントの作成方法が掲載され注目を集めているように,いかにより良い文書をよりお手軽に作成できないか苦心されている方も多いことでしょう。

今回紹介するGitBookは,技術者であれば使っている人が多いであろう「Git」「Markdown」を使って,一つのソースからHTMLやPDF,EPUBなど複数の形式の文書・書籍を作成できるサービスです※1)。さらに作成した文書はそのままGitBook上に公開できますし,オンラインでも編集できます。料金を払えばGitHubのようにプライベートリポジトリを作成することも可能です。また作成した書籍のGumroad経由での販売にも対応しています。

※1
ちなみにMarkdownだけでなくAsciiDocにも対応しています。数式にはTeXの書式を記述できますし,RmarkdownなドキュメントをGitBookで利用できるRgitbookなんてツールも存在します。

またGitBookはNode.jsベースで作成されており,そのツールキットはGitHub上で公開されています。これを使えば,ローカルの環境でGitBookのようにMarkdownから各種形式の文書を生成したり,ウェブサーバーとして公開できるのです。

オンライン版のGitBook

GitBookでできることを把握するためには,オンライン版のGitBookを試すのが一番手っ取り早いでしょう。GitBookのサイトにアクセスし,アカウントを作成してください。GitHubのアカウントを使うこともできます。アカウントを作ったら「Create or Import your first book」ボタンから最初の文書を作成します。

図1 ドキュメントの作成画面

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文書のテンプレートとして,「Basic」「Science」「GitHub」「Import」などから選べます。いずれもただのテンプレートで,あとから設定などで同様の機能を実現できるため最初は「Basic」を選びましょう。次に「Start Writing」を選択するとウェブ版のMarkdownエディターが起動しますので,あとはMarkdownをガリガリと書いていくだけです。このエディターはツールバーやファイルツリーだけでなく,目次やビルド結果のプレビューなども備えた 十分に高機能なエディターです。日本語にも対応しているため,単純な編集であればこれだけでも問題ないでしょう※2)。

※2
日本語入力したときのプリエディットの表示の挙動は若干おかしいようです。プリエディット中は一文字目が「豆腐」で表示されます。ただし変換・確定すれば正しい表示になります。

図2 一応日本語にも対応しているMarkdownエディター

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編集が終わったら左上の「Save」ボタンを押してから,その隣の「戻る」ボタンで書籍のフロントページに戻りましょう。無事にドキュメントが生成されたら「Read」ボタンや各種フォーマットのドキュメントへのリンクが作成されているはずです。

図3 HTML版はこのように表示される

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作成した文書はGitBookサーバー上のgitリポジトリとして保存されます。よってgitコマンドで文書をcloneすることも可能です。ただしcloneしたい場合は,GitBookの設定画面からパスワードを設定しておく必要があります。リポジトリのURLは文書毎の設定画面を確認してください。

作成した文書をGitHubにエクスポートすることも可能ですし,逆にGitHub上の文書をGitBookで ビルドして公開することも可能です。このあたりの詳しいことはGitBookのヘルプを参照してください。

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社 創夢所属。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。

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