P.88のソースコードに始めて登場して，その後も常に登場し続けている，public void～の意味することは何かということをぜひ教えてください。

はじめまして。『初体験Java』著者の丸の内とらと申します。

このたびは拙著をご購読いただき，誠にありがとうございました。

ご質問についてですが，

public void ********() { ...... }

というのは，Javaのクラスに持たせる「メソッド」を宣言するための書式です。メソッドが何かという事については，P102～103をご覧下さい。

本書では主に，別のクラスの持つメソッドを呼び出して使うケースを多く扱っていますが，このような形で自分の作るクラスにメソッドを持たせ，別のクラスから呼び出せるようにすることもできるのです。

なお，public　というのは，そのメソッドを「どんなクラスからでも呼び出せる」ものにしたい時につけるものです。

逆に，「自分自身の外からは呼び出されたくない」という時には， public の部分を private に変えてやります。こうすると，そのクラスの中でだけ使えるメソッドを作ることができます。

void　というのは，「（メソッドの戻り値が）なにもない」という事を示すものです。

メソッドには，drawGraphicのように「何かを実行するだけ」のものと，「実行した結果，何かの値を返す」ものとの二つの種類があります。実行するだけ（値は返さない）のメソッドを定義する場合には，このvoidというキーワードをつけてやります。逆に，何らかの値を返すメソッドを定義するときには，返したい値のデータ型をここに指定します。

たとえば，何かの計算を行って，その結果をint型の値として返すメソッドを定義する場合は，次のようになります。

public int calculate() { ..... }