知りたい!サイエンス
へんな毒すごい毒
- 田中真知 著
- 定価
- 1,738円(本体1,580円+税10%)
- 発売日
- 2006.8.31 2013.6.25
- 判型
- 四六
- 頁数
- 240ページ
- ISBN
- 4-7741-2858-9 978-4-7741-5775-7
概要
毒の利用は人類誕生とともに始まります。本書は身近な毒から、動植物毒、鉱物毒、毒と事件など、毒にまつわる事柄を、科学的にやさしく解説します。
さらに、毒にまつわるエピソードや歴史背景など、興味深い話も挿入していきます。基礎知識がなくても面白く読めます。
目次
第1章 毒のサイエンス
- 毒と薬のちがいとは?
- 毒性の強さはどのように表されるか
- 毒の侵入経路と効き方の関係
- 脳に効く毒、効かない毒
- 毒はどうして毒になるのか
- 毒にはどんな種類があるか
- 神経系のメカニズム
- 神経毒の二つのタイプ
- アルカロイドとは何か
- 食中毒は何のしわざか
- 内毒素と外毒素
- 地上最強の毒は何か
- 解毒剤とは何
第2章 動物毒の秘密
- 動物に由来する毒を知りたい
- フグはなぜ自分の毒にあたらないのか
- 毒化する貝
- イモガイから鎮痛薬が生まれる
- クラゲの放つ毒入りカプセル
- 海産物最強の毒
- クレオパトラをかんだヘビ
- ハチの作りだす毒のカクテル
- 本当にいた毒鳥
- 熱帯雨林の宝石ヤドクガエル
- サソリが人を救う?
- クモ毒の不思議
- 地上最強、ボツリヌス毒素
- O157とベロ毒素
- 煮ても焼いても食えないカビ毒
- 炭疽菌と生物テロ
- 破傷風毒素は逆流する
- ペニシリンのいたちごっこ
- ウミヘビには二種類ある
- ハチに刺されたらおしっこをかければいい?
- ボツリヌス菌で美しくなる
- 真空パックや加熱処理済みなら大丈夫か?
- 除菌・抗菌思想の危険
第3章 植物毒の秘密
- 植物毒とはどんな毒か
- 継母の毒トリカブト
- ハシリドコロとベラドンナ
- チョウセンアサガオとアトロピン
- 毒ニンジンとソクラテス
- きれいな花には毒がある―ヒガンバナ、スイセン
- 矢毒クラーレから筋弛緩剤へ
- タバコとニコチン
- リシンとマルコフ暗殺事件
- 身近な野菜に含まれる毒―ジャガイモ、ワラビ、フキノトウ、青梅
- キノコ毒の世界
- ベニテングタケがみせる夢
- マジックマッシュルームとシロシビン
- 秋ナスを嫁に食わせてはいけない理由は?
- 子どもはなぜピーマンが嫌いか
- カイコとクワの蜜月関係
- 酒と一緒に食べると二日酔いするヒトヨタケ
- ワライタケを食べると、本当に笑うのか?
第4章 鉱物毒・人工毒の秘密
- 鉱物毒・人工毒とは
- 亜砒酸
- 青酸カリ
- タリウム、あるいは新緑の芽
- 戦争が生み出した神経ガス
- 火山ガスにご用心―硫化水素ガス、二酸化炭素
- 不老不死の秘薬とされていた水銀
- 鉛の毒がローマを滅ぼした?
- 内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)
- 地下水の砒素汚染
- 有機リン剤の毒性
- 実は酸素も毒だった
- ダイオキシンは脅威か?
第5章 麻薬とは何か
- 麻薬とはどういうものか
- 麻薬はなぜ効くのか?
- アヘンの歴史
- アヘンからモルヒネへ
- 鎮痛薬モルヒネと最悪の麻薬ヘロイン
- コカとコカ・コーラ
- コカインの作用
- 麦角と聖アントニウスの火
- LSDの誕生
- ペヨーテとメスカリン
- 大麻とマリファナ
- 覚せい剤の恐怖
第6章 毒の事件簿
- 希代の毒殺魔ブランヴィリエ侯爵夫人
- ナポレオン暗殺の謎
- タリウムと母親殺人事件
- グレアム・ヤング事件
- トリカブト殺人事件
- 毒入りカレー事件
- 地下鉄サリン事件
- 風邪薬殺人事件