Oracleの現場を効率化する100の技

[表紙]Oracleの現場を効率化する100の技

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A5判/432ページ

定価3,278円(本体2,980円+税10%)

ISBN 978-4-7741-7332-0

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この本の概要

システム構築の現場で,データベースにまつわる様々な課題を抱えていませんか?Oracle Databaseには,広く知られてない開発効率を向上したり,問題を解決する機能が豊富に備わっています。本書では,Oracleを知り尽くしたデータベースコンサルタントが豊富な現場経験をもとに100の便利技を紹介します。「パフォーマンス管理」「トラブルシューティング」「システムテスト」などシーン別に解説。サンプルスクリプトも豊富に掲載しているので忙しい方でもすぐに実践できます。経験が浅い方からベテランまで,すべてのOracle Databeseユーザー必携の一冊。

こんな方におすすめ

  • Oracleの基本は理解できているが,新しい機能を使いこなせていないユーザー
  • データベースの課題をスマートに解決したい方

著者の一言

システム構築プロジェクトの現場では,データベースのパフォーマンス管理やトラブルシューティング,データの有効活用など,さまざまな問題を抱えていますよね。たとえば,次のような問題で困ったことはありませんか。

  • アプリケーションを何も変えていないのにデータベースの処理時間が急激に長くなってしまった。
  • データベースを統合したら,1つのシステムだけが多くのCPUリソースを使ってしまった。
  • 性能試験中に,本番相当のワークロードをシミュレーションするための準備に,労力を要した。
  • データベースを使って統計解析したいが,SQLだけではやりたいことが実現できなかった。

実は,これらデータベースの問題は,Oracleの機能で解決できたりします。Oracle Databaseは,Oracle 7,8i,9i,10g,11g,そして12cへと,進化し続けています。単なるデータ処理を行うリレーショナルデータベース管理システムとしてだけではなく,エンタープライズ用途の管理や,開発および運用支援などデータベースインフラストラクチャとして機能強化がなされてきました。繰り返しになりますが,Oracleには,作り込まないことで開発効率が向上したり,要件を実現する選択肢が増えたり,システムライフサイクルを強力に支援してくれるデータベース機能が豊富に備わっています。

しかし,こうしたデータベースの便利な機能を紹介した本は,世の中には見当たりません。Oracleの魅力あふれる機能を知っていれば,データベースを申し分なく活用することができます。これら機能を,システムライフサイクルを通して多くのシステムの開発や運用の現場で徹底的に活用しているデータベースコンサルタントであれば,分かりやすく解説することができます。こう考えたことが本書を手掛けるきっかけとなりました。 そこで,本書では,皆さんに使ってもらいたい選りすぐりの機能を以下のカテゴリで100のTipsにまとめました。

  • パフォーマンス管理のTips
  • トラブルシューティングのTips
  • アーキテクチャのTips
  • 開発・運用に役立つTips
  • システムテストのTips
  • データマイニングのTips

多忙な方でもすぐに試してもらえるように,たくさんの設定手順やサンプルスクリプトを載せました。過去からOracle Databaseを使っている人や,Oracle Databaseの基本はわかっている人が,便利な機能を使う際に手間取らないようにするべきだと考えたからです。1つのTipsは,どのようなシーンに使えて,どのような効果があるか(便利になったか)を分かりやすく,2~3ページ程度にコンパクトにまとめています。対応するバージョンは,11gリリース2および12cリリース1(執筆時点の最新)です。追加のライセンスが必要な機能については,明記しました。ぜひ本書を読んでいただき,ご自身が関わるデータベースをより良いものにして頂ければ幸いです。

著者プロフィール

鈴木健吾(すずきけんご)

シニアプリンシパルコンサルタント
2000 年に日本オラクルに転職してから15 年。最初に配属されたカスタマーサポートでトラブルシューティングに明け暮れ,米国フロリダ州のサポートセンターでは日本の深夜時間帯の緊急トラブルに対応。その後オラクルユニバーシティにて,インストラクターとしてRAC やチューニングなどデータベース関連の技術研修を担当しつつ,ORACLE MASTER Platinum 特訓コースを開発し,ORACLE MASTER Platinum 技術者育成を担当。
現在はコンサルタントとして,お客様のビジネスの成功に貢献できるようプロジェクトの現場を駆け回り,忙しくも興味深い日々を過ごす。走ることが好きで,もっと走る時間を確保できないか頭を悩ませている。今年は富士登山競争で制限時間内完走を目指す。
日本オラクル株式会社テクノロジーコンサルティング統括本部に所属。


玉置雄大(たまおきたけひろ)

スタッフコンサルタント
前職はSIer,コンサルティングファームでOracle 製品を活用した基幹系システムに携わる。その後,世界No1のOracle製品を通じてもっと大きな価値を産み出したい思いから日本オラクルへ入社する。主にExadata,Oracle Database,GridInfrastructure,Enterprise Manager のコンサルティングを担当。
DBA でない技術者も,Oracle Database を知ることでもっと仕事の幅が広がるはず。自身の現場経験,反省を踏まえて,OracleDatabaseに関わるすべての人に役立つナレッジを伝えたいとの思いから執筆した。趣味はポーカー海外遠征で,目標は世界でタイトルを取ること。
日本オラクル株式会社テクノロジーコンサルティング統括本部に所属。


塩原浩太(しおばらこうた)

シニアコンサルタント
オラクル製品関連の技術者としてキャリアをスタートさせ,金融機関の社内SE,独立系Sier の技術者とオラクルデータベース畑を歩む。オラクル製品のユーザー会(JPOUG) で出会った小田圭二さんの『もっとデータベースのコアを知りたい?』という言葉に誘われ日本オラクル入社。性能分析や移行,DB運用支援PJを担当しつつ,緊急のトラブル対応などにもしばしば出動。お客様のお力になるべく日夜奮闘中。
本書では困ったり悩んだりした時に,読者が実際に手を動かして調査や検証を実施するためのTips をお伝えしたくて執筆した。
座右の銘は「格物致知」。趣味はマラソン。今年はトライアスロンも始める予定。最近の興味はDB 統合とクラウド。
日本オラクル株式会社テクノロジーコンサルティング統括本部に所属。


小林修(こばやしおさむ)

シニアプリンシパルコンサルタント
Oracleを触って20年,コンサルタントとして,様々な大規模ミッションクリティカルの案件に携わる。前職では,インサイトテクノロジーで,Oracleに関する様々な検証をして,Oracle のアーキテクチャーを体で理解し,『おら!オラ!Oracle - どっぷり検証生活』のメールマガジンの創設メンバ(ペンネーム ちゃむ)の一人として執筆。また,『ロールバックセグメントの歌』や『Data Guardの歌』など歌詞を作詞。最近では,Exadata/GoldenGate 案件にも関わり,日々,製品知識/ コンサル力/ 現場力を高め,お客様の役に立ちたいと思っている。
趣味は,バレーボール。四十肩に悩ませながらも,いつか昔のようにスパイクが打てるのではないかと勘違いしながら励んでいる。
日本オラクル株式会社テクノロジーコンサルティング統括本部に所属。


大森慎司(おおもりしんじ)

プリンシパルコンサルタント
前職ではSlerでアプリケーションエンジニアとして要件定義〜導入まで経験した後に,OracleDBのDBAやWebLogicの設計・構築などのインフラ経験を積み,日本オラクルに入社。主にDatabase 関連を中心に,大規模ミッションクリティカルシステムの設計・構築・運用に関するコンサルティングに従事。日ごろ思うことは,「オラクルコンサルタントはOracle 製品の伝道師。良い製品・機能をコンサル視点でお客様に伝えていきたい。」
Oracle Technology Network(OTN)の技術記事として『シンジ&アヤノの実践データベース性能テストの極意:Oracle Real Application Testingを使ってみよう』も執筆。プライベートでは真のイクメンを目指し奮闘中。執筆に関しては家族の協力に感謝。
日本オラクル株式会社テクノロジーコンサルティング統括本部に所属。


内村友亮(うちむらともあき)

マネージングプリンシパルコンサルタント
SIerのインフラ部隊で,多くのトラブルシュートによってマニアックな経験を積み,2007年日本オラクル入社。DBアーキテクトとして,大規模ミッションクリティカルシステムのマイグレーションやアップグレードなどを手掛ける。「常に存在意義のあるアーキテクチャを突き詰めろ」という信条を持って,「キャリアは偶然8割で決まるんだよなぁ」と思いつつ,インフラ要素(ミドルウェア,OS,ストレージ,ネットワーク)の高い技術を持っている人当たりの良い人でいようと日々の活動に勤しんでいる。
拙著『即戦力のOracle管理術 仕組みからわかる効率的管理のノウハウ』に携わったことが本書企画のきっかけになった。
趣味は愛犬(チワワ:虎太郎)と遊ぶこと。
日本オラクル株式会社テクノロジーコンサルティング統括本部に所属。