たった1日で即戦力になるMacの教科書
2017年3月17日紙版発売
2017年3月17日電子版発売
佐々木正悟,海老名久美 著
A5判/256ページ
定価1,848円(本体1,680円+税10%)
ISBN 978-4-7741-8866-9
書籍の概要
この本の概要
「かっこよさそうだからMacを使うことにしたけど,いまひとつ使いこなせない……」
そんな悩みを解決するために知っておきたいMacの基本と活用法を,ライフハックの第一人者である佐々木正悟氏とMacのヘビーユーザーである海老名久美氏が集大成。
マニュアル本には書かれてない,Windowsから乗り換えたときにとまどいがちな落とし穴から,Macならではのアプリと使いこなしまでが,これ1冊でわかります。
こんな方におすすめ
- すべてのMacユーザー
著者の一言
「Macを買ったはいいけれど,もう少し使い込めそうな気がする」
「WindowsからMacに移行してしばらく経つけど,おしゃれという以外,あんまりMacの魅力にふれられている気がしない」
「Macの情報が欲しいけれど,専門的なものはグラフィックやデザインのことばかり。もっと自分の仕事のためにMacを役立てたい」
本書は,そういった不満をお持ちの方のための本です。
これまでMacの本といえば,大ざっぱに分けて,だいたい次の3つのうちのいずれかでした。
- 1. とにかく初心者向け。トラックパッドで「ファイル」を開くためのやり方から解説してある
- 2. プログラミングなどが解説された,とてもくわしい人のための本
- 3. デザイナーやイラストレーターのための本
この本は,1.の99%は知っていて,2.だと1%くらいしか知らなくて,3.の知識は必要ない,という人のための本です。
本書のような本がどうしても欲しいと思っていたのは,ほかならぬ筆者自身でした。たまに大きな書店に立ち寄ることがあればMac本のコーナーを見て回ってきましたが,自分が欲しいと思える本は不思議にも1冊もない。こんなに本があるのに,欲しい本が1冊もないというのは,とても変だと思いました。それでくわしい人にたずねて回っても,
「そんなMac本があるわけがない。なぜなら,あっても売れないからだ」
と言われるばかり。どうにも納得がいきません。Macユーザーというのは,初心者か,プログラマーか,そうでなければデザイナーなのでしょうか? 私のまわりには,初心者でもなければデザイナーでもなく,プログラマーでもないMacユーザーがたくさんいます。
そんなたくさんいるはずの「ふつうのMacユーザー」が,自分の仕事にMacを役立てるために必要な知識,たとえば異なるアプリケーション同士を連携させたり,作業に合わせた効率的な文書作成方法を選択したり,スッキリしたデザインのプレゼン資料を短時間で作成するなどのやり方を詰め込んだのが,この本なのです。
仕事でMacを使うといえば,ほかにも「メールの受信箱をいつも空っぽにしておきながら,いざというときに必要なメールをすばやく検索する」「紙の手帳から完全に解放されて,見やすいクラウドカレンダーを使ってスケジュール管理をする」などといったこともあります。さらには,手になじむ高機能なテキストエディタでドキュメントを作成したり,美しく写真を編集することまで求められるかもしれません。それらいずれをも,苦労することなく,効率的にさばけるのがMacのはずです。本書は,以上を網羅的にまとめた本に仕上がったと自負しています。
しかし,筆者が本書でお伝えしたかったことは,もう1つあります。それは,せっかくの「Macを使っている」という感覚を失わずに使い続ける方法です。
わざわざMacを購入するとき,Windowsパソコンとは「違った気持ち」を求める人が多いはずです。家電量販店でも会社でも,ふつう目にするのは「パソコン」であり,そのOSはWindowsであることが一般的でしょう。
操作性が違うし,今ではバカ高いというわけではないにせよ格安でもないMacを買うからには,それなりの理由があるはずです。その理由はユーザーによってさまざまでしょうが,なんとなく共通していることとして,文書作成であれ写真編集であれ,チープな画面を前に,気分も乗らないまま「パソコン作業」に明け暮れていたくない,ということではないでしょうか。
しっかりとした仕事机でプロジェクトの計画をまとめることと,ひっくり返したミカン箱の上で作業報告書を書き込むのとは,やることが似ていてもやっぱり違うものです。この例は極端すぎるかもしれませんが,「仕事机で仕事をする」感覚は,Macのほうがもたらしてくれると思うのです。
その感覚を維持して,仕事にMacを使えるようになること。
「表計算データを打ち込むパソコン作業員」になってしまわないようにすること。
それが,本書で最もお伝えしたいことです。その目的を読者のあなたと共有できればうれしく思います。
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- お願いです,Macの標準機能でファイルを圧縮するのはやめてください
- 持っているだけでスタイリッシュに見えるMac。
目次
第1章 Macでつまずかないための7つのポイント
MacをMacらしく使うためのアプリを入れる
- 表示されていないアプリを確認しよう
- アプリをインストールする3つの方法
- アプリをアンインストールする2つの方法
macOSをきちんとアップデートする
- Windowsに比べるとストレスがない
- macOSのアップデートについての設定
- アップデートで注意すべきこと
自分に合ったテキスト入力環境を使い分ける
- 【Space】キーで漢字の変換候補が表示される
- 作業に応じてライブ変換のオン/オフを切り替える
文字化けやおかしな改行のストレスをゼロにする
- エンコードが違うと文字が正しく表示されない
- Mac標準の圧縮機能を利用してはいけない
- 改行にも気を付けよう
シュパッと操作する
- 「スワイプ」って?
- スワイプ操作をカスタマイズする
- 「タップ」や「ピンチ」による指への負担を減らす
バッテリーを切らさないように使う
- スリープまでの適切な時間を設定する
- 意図的にスリープさせる
どんなデータが,どこに保存されているかを把握する
- ファイルはどこに保存されるのか
- デフォルトの保存先を変更する
第2章 基本機能を使いこなす
Macをクラウド化して一気に機能拡充するための準備
- MacでWi-Fiに接続する3つの方法
- Wi-Fiの設定を追加する
- MacをWi-Fiのアクセスポイントにする
デスクトップをもっと上手に使う
- Dockの位置やサイズを変更する
- Dockに項目を追加/削除する
ショートカットキーを使いこなして作業をスピードアップする
- 基本のショートカットキーを覚えよう
- ショートカットキーを自分好みにカスタマイズする
- キーの役割そのものを変更してしまう
複数のウィンドウを1画面で鳥瞰的に表示する ~Mission Control
- Mission Controlを表示する5つの方法と画面を切り替える3つの方法
- 操作スペースを使いやすくする
- 1つの操作スペースに1つのアプリを割り当てる
通知をしっかり設定して仕事もプライベートも能率アップ
- 「通知センター」には2種類ある
- うるさくならない程度に通知をカスタマイズする
- よく使う機能を「今日」に置いておく
メニューバーを「完全自分仕様」にカスタマイズする
- macOS Sierraからアイコンを移動できるように
- メニューバーをもっと使いやすくしたい時の「Bartender 2」
ファイルの一括処理やフォルダの操作を楽にする
- Macはファイルやフォルダの操作が苦手?
- ファイルやフォルダを見やすく表示させる
- ファイル名の一括変更もお手のもの
- 細かく条件を付けてファイルを検索する
第3章 スタイリッシュに成果を手に入れる
写真を自在に整理する
- 「整理する時間がない,方法もわからない」のがあたりまえ
- 写真の管理は「写真」アプリに一任しよう
- ハードディスクの容量をできるだけ圧迫しないで写真をたくさん保存するには
- 写真に「キーワード」を設定しておくと便利
- 「スマートアルバム」で自動的に写真をアルバムにまとめれば楽
サクッと写真を編集する
- とりあえず「補正」を使ってみる
- 「フィルタ」で写真をカッコよく魅せる
- 明るさや色を少しだけ調整してみる
- 本格的な写真編集アプリ「Affinity Photo」
コーヒー片手に声でMacを操作する
- Macに話しかける習慣を作る2つの質問
- SiriにできることはSiriに聞こう
- 超絶便利なお願い「写真を探して」
- 「Finder」と「システム環境設定」はMacならではの操作対象
Macを「情報チャンネルボックス」にする
- RSSを利用して「自分のためだけの新聞」を作る
- 読んだ記事をほかのサービスにスムーズに保存できるようにする
- 記事の読みやすさを追求する
- ほかのアプリとの連携で新しいワークフローができる
プレゼンテーションでMacの本領を発揮する
- まずは「マスタースライド」を押さえておこう
- 「Microsoft PowerPoint」を利用せざるをえない場合は
雑務はMacにやってもらう ~Automater
- 複数のステップが必要な作業を自動化できる「Automator」
- 「ファイルをメールに添付する」サービスを作るには
- 1つのアクションから始めよう
第4章 押し寄せる仕事を効率的に捌く
iPhoneの電話をMacで受ける
- 意外に不便な「Mac利用中に電話がかかってきたとき」の対処
- MacとiPhoneを連携させるための条件
- MacでiPhoneの電話を受けたりかけたりするには
メールのインボックスゼロを実現する
- 「メール」にアカウントを登録する
- フィルタを使ってメールを埋もれさせない
- 大切な人を「VIP」に登録して見逃さない
- 「スマートメールボックス」で自動的にメールを振り分ける
- メールをスヌーズできる「Airmail 3」
愛用の手帳からすべてを知るMacへ
- クリーンなデザインの「カレンダー」アプリ
- 2週間分の予定を見渡せる「Fantastical」
用事の管理をシステム化する
- 「リマインダー」で日時や場所を指定するには
- リマインダーからカレンダーへ転記して忘れる確率を減らす
本格的な長期計画に取り組む
- 日々のタスクから長期にわたるタスクまで管理できる「OmniFocus」
- カレンダーを使ってタスクの実行日を割り当てられる「予測」ビュー
- タスクの処理に「どのツールを使うのか」まで入れておくとスムーズに
- 条件に合うタスクを一瞬で一覧表示するには
第5章 テキストを制する者はMacを制す
もっと自由に日本語入力をする
- 日本語のテキスト入力は英文よりも1つ余計な手間がかかる
- 「日本語入力」の環境設定をおこなう
- 「ライブ変換」機能で変換や確定の手間を省く
- 音声入力のコツは「なるべくはっきり,長めに話す」こと
- 辞書機能が充実している「ATOK」
コンテンツを効率的に使い回す
- デバイス間でコピー&ペーストできる「ユニバーサルクリップボード」
- ユニバーサルクリップボードを使うための条件とは
- 複数のコンテンツをためておける「Copied」
テキスト変換アプリを徹底的に使いたおす
- 登録単語数が100を超えたあたりから,「もう戻れない」と実感できる
- 「日本語入力」によく使う単語を登録する方法
- iPhoneやiPadでも長文を楽に入力できるように
- 「TextExpander」でより高度なテキスト省入力を実現
- 変数を使いこなせば入力の手間もミスも大幅に減らせる
- 意外に使い勝手がいい「Alfred」の「Snipets」機能
- 省入力機能の使用時にはアクセシビリティの設定に注意
紛失しない・検索できるメモを使いこなす
- PDFやメディアも取り込める
- Webクリッピングにメモを使う
- メモを人に見られないようにロックする
テキストを自由に書くためのエディタを選ぶ
- なぜ,Word以外の道具を使うのか
- 基本は「テキストエディット」
- タグを含むテキストをよく扱う場合に便利な「CotEditor」
- 集中できるタイプライターモードのある「iA Writer」
- カスタマイズしやすくブログの執筆にも向いている「Ulysses」
- 最小限のカスタマイズ性でありながら気軽に使える「Bear」
- テキストエディタ選びでは日本語入力の可否に注意が必要
本格的な文書作成にチャレンジする ~Pages
- 文書作成の基本を押さえる
- 写真のほかに音楽やムービーも配置できる
- すべてのページの同じ位置に同じオブジェクトが表示されるようにするには
- 同じ体裁の文書をかんたんに作成できるようにしておく
第6章 モチベーションが上がるMacの買い方
「いつ買うか?」で悩まない
- 「欲しくて仕方がないもの」を1つに決めよう
- Macは選択肢が少なく,発売時期がわからない
どんなMacを買えばいいか
- 最新型がいいか,旧型にするか
- 目的を洗い出して優先順位を付けよう
- 旧型でもいいならばApple Storeの「整備済製品」を狙う
- RAMを増やしておこう
- コラム 筆者はどうやって自分のMacを選んだか
どこで買うのがおトクなのか
- カスタマイズするならApple Storeしか選択肢がないことも
- Apple Storeなら低金利でショッピングローンを利用できる場合が
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