知りたい!サイエンスシリーズ科学で迫る勝敗の法則
――スポーツデータ分析の最前線

[表紙]科学で迫る勝敗の法則 ――スポーツデータ分析の最前線

紙版発売
電子版発売

四六判/256ページ

定価1,980円(本体1,800円+税10%)

ISBN 978-4-297-13927-8

電子版

→学校・法人一括購入ご検討の皆様へ

書籍の概要

この本の概要

「データを見て楽しむ」,こんなスポーツの楽しみ方はいかがでしょう! 近年,親密さを深めつつあるスポーツとデータ。本書は野球,サッカー,バスケ,ラグビー,バレーなどの具体的な事例を挙げ,その背後にある勝敗の法則に,科学でじっくりと迫ります。スポーツにおけるデータ分析の詳しい方法から,データを取るための最新技術までをやさしく解説し,最後の章では実際に予測モデルを運用した結果も掲載しています。この本であなたもぜひ,データ分析という新しい趣味の扉を開いてみてください。

こんな方におすすめ

  • データサイエンスの身近な活用例に興味がある一般社会人・学生や,スポーツをデータに基づいて分析・鑑賞したい方

本書のサンプル

本書の紙面イメージは次のとおりです。画像をクリックすることで拡大して確認することができます。

サンプル画像1

サンプル画像2

サンプル画像3

サンプル画像4

サンプル画像5

目次

第1章 野球とセイバーメトリクス
――スポーツデータ分析のパイオニア

  • 1.1 「頭を使わなくてもできる野球になりつつあるような」
  • 1.2 見慣れた数値は選手を評価できているか?――打率,打点,勝利投手
  • 1.3 セイバーメトリクスと「マネー・ボール」――統計学がプロスポーツを変えた
  • 1.4 スコアブックから物理計測へ――Statcast
  • 1.5 物理計測以降の野球
  • 1.6 野球は「解明」されたのだろうか?

第2章 サッカーのデータ分析
――スポーツデータ分析のフロンティア

  • 2.1 データ分析に立ちはだかるサッカーの特徴
  • 2.2 サッカーの得点と,馬に蹴られてしまった兵士
  • 2.3 サッカーにも物理計測の波が――トラッキングデータ
  • 2.4 計測データ蓄積の成果――ゴール期待値
  • 2.5 AI(人工知能)とサッカー分析の近未来

第3章 3ポイントシュートの革命
――ルールが誘導する動作

  • 3.1 (身体活動としての)楽しみ・気晴らし
  • 3.2 劇的な変化を生むルール変更――3ポイントシュート
  • 3.3 困難な挑戦を後押しするルール変更――ラグビー
  • 3.4 勝ちの価値――勝点制度
  • 3.5 選手にも運営にも観客にもやさしく――ラリーポイントとサイドアウト
  • 3.6 バランス調整の旅は続く
  • 3.7 判定にテクノロジーを

第4章 「順序をつける」巧みな方法
――さまざまなレーティング・ランキング手法

  • 4.1 均衡した日程・不均衡な日程
  • 4.2 日本が9位!? 初期FIFA ランキングの欠陥
  • 4.3 特定国の優遇――バレーボール(旧)世界ランキング
  • 4.4 トーナメント形式で順位をつけるには?
  • 4.5 公式ランキング認定,最大の番狂わせ!――ラグビー世界ランキング
  • 4.6 物理学者アルパド・イロとチェス――イロ・レーティング
  • 4.7 スポーツのランキング事情
  • 4.8 横綱は「強さランキング1位」なのか?――ランキングシステムとして見る大相撲番付
  • 4.9 レーティングを計算してみよう
  • 4.10 Web検索はランキングである
  • 4.11 試験=受験者 vs. 問題

第5章 予測モデルの腕試し
――実際のスポーツ大会を予測してみよう!

  • 5.1 「538」は何の数字?
  • 5.2 バレーボール観戦で気づいたこと
  • 5.3 球技統一の予測手法――オリンピック予測プロジェクト
  • 5.4 サッカーの予測に挑戦する――ロシアワールドカップ編
  • 5.5 ラグビーワールドカップ in Japan
  • 5.6 サッカーの予測に挑戦する――EURO2020編
  • 5.7 サッカーの予測に挑戦する――ワールドカップカタール大会編
  • 5.8 自腹でWINNER(サッカーくじ)に挑戦してみた

著者プロフィール

小中英嗣(こなかえいじ)

名城大学情報工学部准教授.博士(工学,名古屋大学).

専門分野はシステム制御理論と,その知識を活用したスポーツデータ分析.スポーツ分野ではランキング設計,チーム・選手の定量的評価,および試合結果予測などに取り組む.

趣味はスタジアムや美術館・博物館めぐり.名古屋生まれ名古屋育ち.サポートクラブは名古屋グランパス.

著書に『Javaで学ぶオブジェクト指向プログラミング入門』(2008,共著.サイエンス社),『現象を解き明かす微分方程式の定式化と解法』(2016,単著.森北出版)がある.