PoIC : 情報カードの積み重ね
第5回 PoICを楽しく続けるコツ
今回は,PoICを楽しく,長く続けるための,ちょっとしたコツについて考えてみます。
朝のマインドスイープ
私は朝,会社に着いてからの30分をカードを書く時間に当てています。カードの書き始めは,なるべくパソコンの電源を入れる前にします。カードを書くのを後回しにすると,そのまま夕方まで一枚も書かないで終わることがあるからです。小さくても良いので,朝の段階で「きっかけ」を作っておきます。
私の一日のカードの書き始めは「日記」です。日記は単なる記録なので,何を書こうか悩む必要が全くありません。その日の天気や,朝の出来事,睡眠の状況などを一枚の記録カードに書きます。
日記をカードを書いているうちに,「そういえばこんなことも考えた」と,連鎖反応のように頭に浮かんできます。これを一つ一つ,記録カードや発見カードに書いていきます。書いたカードは,ドックやicPodに入れていきます。野帳に書いた内容の転記もこの時に行います。
その日にやるべきことがあれば,GTDカードに書いて,他のカードとは仕分けておきます。一緒にすると埋もれてしまうので,机の上に広げておきます。そして,処理が終わったところでドックやicPodに入れるようにします。
この時間は,生活・仕事に関係なく,とにかく思い浮かんだことを全てカードに書いていきます。これをGTDの言葉を借りて「マインドスイープ」と呼びます。頭や心の中(マインド)を全て掃き出した(スイープ)段階で,仕事に取り掛かります。
野帳の使い方
野帳は第2回の連載で紹介しました。野帳は肌身離さず持ち歩き,思い立った時にいつでも取り出して書きます。私はいつもワイシャツの胸ポケットに入れて持ち歩いています。定位置を決めておくと,忘れた時にすぐ気付きます。
PoICの中の情報は,最終的には全てドックに集約されます。野帳を書く時は,カードへの転記を前提としているため,字や絵をきれいに書く必要はありません。ラフスケッチや,買い物リストなど,気楽にどんどん書き込んでいきます。
PoICの中の野帳は,あくまでも「一時的な記憶媒体」という位置づけです。野帳とカードに同時に属する情報はありません。野帳の情報は,カードに転記した時点で「捨て」となります。転記した情報には,ペンでチェックを付けておきます。
野帳とカードの連携
頭に浮かぶアイディアを,野帳を使って捕獲していくことは,PoICの中でも楽しい行為の一つです。その一方で,カードへの転記は滞りがちになることもあります。これを避けるには,いくつかのコツがあります。
- 暇を見つけてこまめにカードに転記すること
- カードを書ける環境ではカードに書くこと
- 「いま」の情報から優先してカードに書いていくこと
私は,野帳からカードへの転記は,朝のマインドスイープの時に一緒にやってしまいます。また,オフィスにいる時は,カードが手元にあるので,なるべくカードに書くようにしています。転記が溜まりすぎてしまった場合は,溜まった分は置いて,まず「いま」の情報からカードに書いていきます。そして溜まった分の転記は,時間がある時にします。
「いま」のアイディアは,過去の情報を元にしています。そうなると,溜まった分の過去の情報もやはり重要です。PoICの中の全ての情報は,将来何らかの形で役に立ちます。全ては必要な情報で,捨てるものはありません。
icPodをチャージする
icPodは,モレスキン・メモポケッツを改造した,情報カードホルダーでした(連載第2回)。通常は机の上に広げておき,書いたカードをどんどん入れていきます。そして,移動する時にゴムでとじ,かばんに放り込みます。したがって,通常は,icPodの中には自分の書いたカードだけが入っています。
外出が多いと,なかなかカードが書けないため,野帳に依存しがちになります。私の場合,出張に行くと,この傾向が高くなります。このような場合には,icPodのそれぞれのポケットに,10枚くらいずつ白紙のカードを入れていきます。私はこれを「icPodをチャージする」と呼んでいます。こうすると,外出先で,疲れてホテルに帰ったあとでも,icPodを取り出して「カードでも書こうか」という気になります。




