Software Design 2015年2月号
2015年1月17日紙版発売
2015年1月17日電子版発売
B5判/200ページ
定価1,342円(本体1,220円+税10%)
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今号の特集概要
第1特集
Linux systemd入門
あなたの知らない実践技
systemdは従来のSysVinitやUpstartに代わって,Linuxのサービスの起動/停止を管理するしくみです。「起動処理を並列に実行することで起動時間を短縮する」「サービスにかかわるプロセスを常に監視し,今までよりも柔軟にプロセスのリソースを管理できる」といった改善が見込めることから,FedoraやRed Hat Enterprise Linuxなどのディストリビューションで採用が進んでいます。
systemdを使えるようになるために,本特集では,まずsystemdの根本的なしくみや考え方から説明します。それらの要点を押さえることで,新しいコマンド体系や設定方法,運用の注意点なども理解しやすくなるでしょう。
第2特集
そろそろ,やめませんか?
なぜ「運用でカバー」がダメなのか
本特集では,現場でいろいろな形で負担になる「運用でカバー」について深く考えます。現場で問題が起きたときに,何気なくカバーしてしまうのは日本ではよくあることです。しかし,それを重ねていくと外部の人にとって見えにくい,カバーそのものが当たり前の感覚に陥り,正当な評価を得られなくなってしまいます。
まずは運用現場で実際に生じているカバーの事例を認識し(序章),それによってどのような悪影響が出ているのかを理解し(第1章),それを回避するために運用設計の見直しや,任務,実績の明確化を行い(第2,3章),運用現場の将来について展望します(第4章)。
本特集を読み,現場を俯瞰してより良い運用の姿について考えてみませんか。
特別寄稿
安全な実装の手がかりを探る
開発者は,セキュリティ問題を自己解決できるのか?
残念ながらソフトウェアには必ずと言ってよいほどセキュリティ脆弱性があります。この現実から「開発者はセキュリティ問題を自己解決できない」ことを前提とした対策が必要であるとわかります。しかし,本当に開発者はセキュリティ問題を自己解決できないのでしょうか?――いえ,自己解決は可能です!
一般記事
Intel DPDK技術詳解
少し先の未来がわかる超入門解説!
Intel社のNIC(Network Interface Card)向けのネットワーク高速化ミドルウェアであるDPDK(Data Plane Development Kit)がリリースされて数年が経ちました。Intel社や6WIND社など複数社が協力して立ち上がったオープンソースプロジェクトであるDPDK.orgも順調にコミュニティを形成しています。本稿ではこのDPDKについて,より具体的な利用シーンを考えながら紹介します。
一般記事
有識者がまじめに議論!?
これはなんて読む? UNIX用語読み方指南
ext4,Btrfs,sudo,libなどITにかかわっていると,英字から成る専門用語が多数出てきます。これらの用語に対して誰もが一度は「これってどう発音すればいいの?」と疑問に思うもの。そこで今回は,海外の開発者とも交流経験のある有識者3人に集まってもらい,IT用語(とくにUNIX/Linux関連の用語)の読み方/発音について,意見を交わしていただきました。
一般記事
アイデア創出のためのワークショップ
Googleベンチャーズが提唱するデザインスプリントとは
新しいサービスやアプリケーションをチームで考え出すとき,あるいはスタートアップ企業が事業計画を練るといったときには,そのプロジェクトにかかわる人たちで会議が行われることでしょう。本稿で紹介する「デザインスプリント」と名付けられた手法は,時間を区切り,発散と収束を繰り返すことでアイデアをより良いものに発展させるGoogleらしいアクティブなワークショップスタイルの提案です。
目次
第1特集
使ってよかった!
Linux systemd入門
あなたの知らない実践技
- Part1:サービスを常に見守る新しい管理機能
systemdの世界へようこそ - Part2:効率的な起動処理をいかに実現しているか
systemdのしくみ(理論編) - Part3:サービスの起動/停止を自在に管理するための
systemdの使い方(実践編) - Part4:さらなるcgroupsとの統合/Dockerとの連携へ
systemdの今後 - Part5:現場で使ってわかった
systemdでの運用における注意点 - Part6:移行に向けて動き出した!?
Ubuntuもsystemdに変わるのか?
第2特集
そろそろ,やめませんか?
なぜ「運用でカバー」がダメなのか
- 序章:まず最初に現状の認識を
あまり筋の良くない運用現場の現実 - 第1章:運用現場の現実
「運用でカバー」の悪影響 - 第2章:運用現場の理想①
「運用でカバー」からの脱却 - 第3章:運用現場の理想②
「任務」と「実績」の明確化で運用の業績を可視化する - 第4章:運用現場の未来
「運用でカバー」から「運用エンジニアリング」へ - コラム:「運用でカバー」の科学
ハーメルンの笛吹き男は「運用でカバー」の夢を見るか
特別寄稿
- 安全な実装の手がかりを探る
開発者は,セキュリティ問題を自己解決できるのか?
一般記事
- Intel DPDK技術詳解
少し先の未来がわかる超入門解説! - 有識者がまじめに議論!?
これはなんて読む? UNIX用語読み方指南 - アイデア創出のためのワークショップ
Googleベンチャーズが提唱するデザインスプリントとは
Catch up trends in engineering
- 迷えるマネージャのためのプロジェクト管理ツール再入門
【4】各開発拠点のソースコードを管理 gumiのゲーム開発を支えるStash
Inside View
- ベスト&ブライテストエンジニア――未踏の技術で未来を拓く!
【2】リアルタイムメッセージ共有を実現する社内SaaS基盤
連載
- ITエンジニア必須の最新用語解説
【74】Firefox Developer Edition - digital gadget
【194】デジタルとカラフル - 結城浩の再発見の発想法
【21】Protocol - おとなラズパイリレー
【4】Raspberry Piで空を飛びたい(後編) - 軽酔対談 かまぷの部屋
【7】ゲスト:藤崎 正範さん - 秋葉原発! はんだづけカフェなう
【52】Edisonで遊んでみた - Hack For Japan~エンジニアだからこそできる復興への一歩
【38】多様なプロジェクトが見られた防災・減災ハッカソン! - 温故知新 ITむかしばなし
【41】懐かしのキーボード搭載モバイル - ひみつのLinux通信
【13】瞬きもせずに - 書いて覚えるSwift入門
【2】総称関数!=関数? - Hinemosで学ぶジョブ管理超入門
【5】便利な機能で運用を自動化しよう - るびきち流Emacs超入門
【10】巨大なオーガナイズシステム「org-mode」の世界 - Androidエンジニアからの招待状
【55】Androidで作るお知らせパネルシステム - セキュリティ実践の基本定石
【17】バレルセオリー(システムセキュリティの弱点)とは - RHELを極める・使いこなすヒント .SPECS
【10】Red Hat Enterprise Linux Atomic Host登場!(Kubernetes編) - Be familiar with FreeBSD~チャーリー・ルートからの手紙
【16】FreeBSD発展の礎~プロジェクトと人,そしてお金の話 - Debian Hot Topics
【23】Debian BTSでバグを検索/報告する方法 - Ubuntu Monthly Report
【58】Ubuntuフレーバーのイメージをビルドする - Linuxカーネル観光ガイド
【35】Linux 3.17から3.19のBPF関連の変更~seccompとtinyconfig - Monthly News from jus
【40】人口密度が高い! 内容も濃い! 関西オープンフォーラム