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書籍紹介

パターン、Wiki、XP ―― 時を超えた創造の原則

この本の概要

ソフトウェア設計の定石集である「デザインパターン」は,今や開発者の必須知識となっています。Wikipediaに代表される「Wiki」は,多くの人々に使われるソフトウェアに成長しました。「XP(エクストリームプログラミング)」は,現在主流となりつつあるアジャイルな開発方法論です。

デザインパターン,Wiki,XP。 一見,何の関係もなさそうに思えるこの3つは,実は同じ起源から発生した兄弟です。 しかもその起源は,ソフトウェア開発とは何の関係もない異分野の人である,建築家クリストファー・アレグザンダーの思想にあります。

本書では,アレグザンダー(パターンランゲージの発明者),ウォード・カニンガム(Wikiの発明者),ケント・ベック(XPの提唱者)らが織りなす約半世紀の歴史物語をたどりながら,優れた創造を行うための共通原則に迫ります。

こんな方におすすめ

  • デザインパターンに興味がある方
  • XP(エクストリームプログラミング)などのアジャイルな開発手法に興味がある人
  • Wikiに興味がある方
  • 利用者と設計者・開発者の関係を改善したい方
  • 優れた創造を行うための原則に興味がある方
  • 建築とソフトウェアの関係に興味がある方
  • クリストファー・アレグザンダーに興味がある方

著者からの一言

筆者は当初Wikiの起源を調べようとしていました。WikiはWeb上のシステムなので,Webが誕生した1991年より前にさかのぼることはないだろうと思っていたのですが,もっと昔の思想と深い関係があることがわかりました。

Wikiの起源への道のりは,デザインパターンやXPの起源への道のりでもありました。Wiki,デザインパターン,XPは,どれも一つの思想,建築家クリストファー・アレグザンダーのパターンランゲージを起源としています。さらにその背後には,建築,知の共有,ソフトウェア開発を貫く「時を超えた創造の原則」がありました。

最終的には,1960年代に考え出された思想が源流となっていたことがわかりました。こんなにも昔の思想が形を変えて現在に影響を与えていることに筆者は驚きました。この驚きを伝えたいと思い,本書を書きました。

著者プロフィール

江渡浩一郎(えとこういちろう)

1971年生まれ。慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。在学中よりメディアアーティストとしてネットワークを使ったアート作品を発表する。1996年,sensoriumプロジェクトにて「WebHopper」を発表。sensoriumは1997年にアルス・エレクトロニカ賞グランプリを受賞。1998年,Canon ARTLABとの共同制作として「SoundCreatures」を発表。2001年,日本科学未来館「インターネット物理モデル」の制作に参加。2004年,メーリングリストとWikiを統合したグループコラボレーションシステム「qwikWeb」を公開。2005年,仮想生物の制作・共有環境「Modulobe」を発表。現在,独立行政法人産業技術総合研究所サービス工学研究センター研究員。

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