Linus Torvaldsは11月4日(米国時間)、次期Linuxカーネルのバージョンを「Linux 4.20」とすることを発表し、その最初のリリース候補(RC)版となる「Linux 4.20-rc1」を公開した。10月22日にリリースされた「Linux 4.19」の次のカーネルを「Linux 4.20」と続けていくか、それとも「Linux 5.0」として新たにナンバリングするか、Linusの判断に注目が集まっていたが、Linusは「20はとても切りのいい数字(round number)」としてLinux 4.20で行く意向を示している。
- Linux 4.20-rc1 -Linus Torvalds
Linusによれば、Linux 4.20のマージウィンドウは最終的に大きなサイズ(約2400万行)になったものの、これまでの記録に迫るほどではなく、いたって通常通りに開発が進んでいるカーネルだという。
また、Linusはマージウィンドウがオープンしている期間(2週間)の後半に送りつけられてきたプルリクエストにいらついたことも淡々と綴っており、「ほとんどの開発者はちゃんと理解してくれているし、マージウィンドウ期間の前半にプルリクエストを送っていくれている。でも僕はあらためて、よりきびしいルールを自分に課そうと考えている。たとえそれがどんな立派な理由だったとしても、マージウィンドウ期間の後半に送られてくるプルリクエストを受け付けるのを文字通りやめてしまうというルールだ」と静かな文面で明確に宣言している。
順調に開発が進めばLinux 4.20は年内、もしくは2019年1月初旬に正式リリースとなる。また、「Linux 5.0」に関してLinusは「来年になるかな(think 5.0 happens next year)」と言及しており、2019年のどこかのタイミングで発表されることになりそうだ。