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2022年5月25日 Linux 5.18リリース,カーネル開発をC11に移行

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Linus Torvaldsは5月22日(米国時間⁠⁠,⁠Linux 5.18」の正式リリースを公開した。前バージョン「Linux 5.17」のリリースから約2ヵ月,7本のリリース候補(RC)版を経ての公開となる。

 
Linux 5.18 -Linus Torvalds

Linux 5.18におけるおもなアップデートは以下の通り。

  • Tiger Lake以降のIntel CPUに実装された保護機能「Intele CSET」の一部である「Indirect Branc Tracking(IBT⁠⁠」をサポート,CPUレベルでのマルウェアブロック機能を向上
  • ftraceやperfなど既存のトレースツールを使って,ユーザプロセスがイベントの生成やトレースを実行することを許可するユーザベースのイベントトレーシング「user_events」をサポート。トレース情報の提供のみを行うので高速なトレーシングが可能に
  • AMD Zenなど複数のLast Level Cacheを実装するCPUのプロセススケジューリングのパフォーマンスを改善
  • kprobesやkreptprobesのように,関数の開始/終了時のみにコールバックを設定するftraceのラッパAPI「fprobe」
  • ビルド高速化を目的としたヘッダの大幅なリアーキテクチャが進行中
  • Btrfsの改善 … 圧縮ファイルを解凍することなく送受信したり,直接ディスクに書き込むことができる「encoded I/O」インタフェース,クロスマウントでのスナップショット(reflink)/重複排除(dedupe⁠⁠,fsyncなどいくつかのワークロードのパフォーマンス向上
  • バッファオーバーフローの低減を図るため,memcpy()の境界チェックをより厳格に
  • カーネル開発におけるC言語の規格をC89からC11に移行

LinusはLinux 5.18のリリース後,次期バージョンとなる「Linux 5.19」のマージウィンドウをオープン,プルリクエストの受付を開始している。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。