Intrepid Alpha 6がリリースされました
9月19日にUbuntuの次期バージョン“Intrepid Ibex”のテスト版であり、最後のアルファ版でもあるAlpha 6のリリースがアナウンスされました。ただし、Intel GigE用のe1000eドライバを使う環境では、ファームウェアを破壊する可能性があるため、該当の環境ではAlpha 6を使わないよう告知されています。この件に関する詳しいことは、こちらをご覧ください。
今回明らかになった変更点は以下のとおりです。
- Sambaが3.2ベースとなりました。IPv6の対応やGNU v3へのライセンス変更など、多岐に渡る修正・新機能追加が加えられています。
- ユーザ処理に関わるさまざまな処理を担うPAMの設定がより簡単になりました。
ISOイメージのダウンロードについては、上記アナウンスをご覧ください。Kubuntu、Edubuntu、Xubuntuなども同様にAlpha 6がリリースされています。なお、Alpha 6はその名のとおりアルファ版であり、一般的に使用することは想定されていません。あくまでUbuntuの開発のために使用してください。
なお、今回のAlpha 6でアルファ版のリリースは終了します。次は、10月2日にベータ版がリリースされることになるでしょう。もし、Intprepidがリリースされるまでに修正すべき不具合(リリースそのものに影響あるような不具合)がある場合は、こちらに報告してください。
また、先週もお伝えしましたが、Launchpadでの翻訳も始まっています。ただし、KDEの翻訳ファイルについては上流からのインポートが難航しているようです。また、GNOMEは2.24のリリース前後ですので、まだ上流の翻訳結果が反映されていません。日本語の翻訳状況については、こちらもご覧ください。
Launchpad 2.1.9がリリースされました
9月18日にLaunchpadが2.1.9にアップデートされました。主な変更点は次のとおりです。
- Bazaarでコードレビューを行った場合も、カルマが増えるようになりました。
- プロフィールページにて、Google Mapsを使って自分の居場所を登録できるようになりました。
次の2.1.10は、10月15日にリリースされる予定です。
LaunchpadとPPAの使い方
翻訳・不具合報告・パッケージ情報やチームの管理など、Ubuntuの開発においてLaunchpadは非常に重要な位置を占めています。しかしながら、そのインターフェースは日本語化されておらず、多くの日本人にとっては扱いづらいものになっています。日本語化の予定はあるのですが、Launchpadのソースコード自体がまだ公開されていないこともあり、当分は英語インターフェースのみの運用となるでしょう。
そこで、KazuhamaさんがLaunchpadへの登録方法と、各種ソフトウェアの翻訳方法についての大変わかりやすい解説を書いてくれました。
Intrepidのリリースに向けて、これから翻訳を行ってみようという方はぜひ一読してください。
また、Ubuntu Japanese TeamのMizunoさんは自身のブログの中で「君にもできるPPA」として、Launchpad上でオープンソースなソフトウェアパッケージを公開できるPersonal Package Archives(PPA)の使い方を紹介しています。
オープンソースカンファレンス2008 Tokyo/Fall
Ubuntu Japanese LoCo Teamは、2008年10月3日、4日に東京の大田区産業プラザで開催されるオープンソースカンファレンス 2008 Tokyo/Fallに参加します。ブースでは、Intrepid Ibexのデモを行う予定です。セミナーでは、「Ubuntuニュースの集め方」と題して、このUbuntu Weekly Topicsの情報源であるさまざまなUbuntuサイトや、Intrepidの新機能について簡単に紹介します。なお、今回はIntrepidのリリース直前ということもあり、CDの配布は行いません。
来週火曜のIRCミーティングでも、このカンファレンスについて協議する予定です。ブースやセミナーに対して要望がある場合や、懇親会などに参加されたい方はぜひこのミーティングかメーリングリストなどでお知らせください。
Ubuntu Weekly Newsletter #109が発行されました
9月22日に、Ubuntu Weekly Newsletter #109が発行されました。
コミュニティニュース
前述のIntrepid Alpha 6のリリース、先週お伝えしたDVD再生ソフトウェアとコーデックの販売に加えて、以下の内容などが紹介されています。
- Xubuntuのマーケティング担当としてPasi Lallinahoが、Xfce4開発チームとの連絡係としてJannis Pohlmannが、DebianのXfce4開発者たちとの連絡係としてMichael Casadevallが、Xubuntuのウェブサイト管理者としてVincent Tunroが採用されました。
- Kubuntuに関連付けられたバグを整理する、"The Kubuntu Team"が"Kubuntu Bugs"という名前に変更となりました。
その他のニュース
インターネット上でUbuntuに言及する記事として、以下の記事が紹介されています。
- ZaReasonが販売している、Ubuntu 8.04入りEee PC 1000をレビューする、LinuxPlanetの記事
- 先週お伝えしたFirefoxのEULA騒動の、初期段階で投稿されたPhoronixとZDNetの記事
- 先週お伝えしたCanonicalショップにおけるコーデックの販売が、商用ディストリビューションへの移行のきっかけとならないかと意義を唱えるDC: Infowarrior and Xubuntuphileの記事
- X Window System起動の失敗時の回復手段として導入されたBulletProofXが、Intprepidで大幅に改善され使いやすくなることを伝えるPhoronixの記事
- 先週開催されたLinux Plumbers Conference 2008にて、LinuxカーネルのメンテナであるGreg Kroah-Hartmanが講演の中で、Canonicalが上流に対してほとんど貢献していないと述べたことと、それに対するUbuntu CEOであるMatt Zimmermanの反応を伝える、Linux Magazineの記事
- 東芝がイギリスでNetbookであるNB100を販売し、Ubuntu 8.04もオプションとして付けることを伝える、Pocket lintの記事
今週のインタビュー
今週のインタビューでは、アリゾナチームのリーダーであり、Ubuntu Weekly NewsletterやFridgeの執筆者の一人でもあるJohn Crawfordにインタビューを行っています。
今週のチュートリアル
今週のチュートリアルでは、デスクトップの背景画像としてアニメーションGIFを動かす方法が紹介されています。普通にアニメーションGIFを指定しただけではうまく再生されませんので、特別な設定が必要です。以前紹介した背景としてウェブカメラの映像を使う場合と同じようにXwinwrapを使いますが、Compizのオン・オフに関わらず動作するようです。
今週のセキュリティアップデート
9月17日から9月23日までに、下記のセキュリティアップデートが行われました。
- 9月18日