04RCのリリースノートは以下にあります。
また、4月23日の正式リリースまではあと1週間ありますが、ブロードバンド回線を持たない方のために提供されるShipit サービスの送付CDが、9.04の事前予約に切り替わりました。依頼を行うと9.04のリリースが行われ次第、CDが送付されるはずです。
9.04のテクニカルな概要は https://wiki.ubuntu.com/JauntyJackalope/TechnicalOverview にあります。
ISOイメージの入手は http://releases.ubuntulinux.jp/ubuntu/jaunty/ などから行えます。
また、現在8.10をお使いであれば、Alt+F2(アプリケーションの実行)から「update-manager -d」を実行することでアップグレードできます。Alpha・Betaの頃とは異なり、アップグレードを阻害するタイプのバグは解決しているはずです。いずれの場合も、本番環境などでは利用せず、既存のシステムのバックアップを取った上で、あくまでテスト的な利用に留めてください。
現状の9.04は、正式なリリース版とほとんど同じ状態になっているはずです。この後、致命的なバグ(だけ)を取り除いた上でリリース版が作成されます。ある程度Ubuntuに慣れた方は、現状で9.04を利用し始めても良いでしょう(逆に、これが始めて触るUbuntuである、という方は、5月後半ぐらいまで待っていただくか、8.10を使った方が安全です。9.04は比較的安定したリリースになりそうですが、Ubuntuのリリース後一ヶ月程度は「山のようなアップデート」が行われるのが恒例です) 。
なお、Japanese Teamで作成しているUbuntu Japanese Remixのリリースは4月24~25日の間を予定しています。またJapanese Remixのリリース候補版もまもなく作成され、アナウンスを行う予定です。
UbuntuオフラインミーティングTokyo9.04
Ubuntu Japanese Teamでは、広瀬電工株式会社 様の会場提供のもと、『 UbuntuオフラインミーティングTokyo 9.04』を4月25日に開催します。イベントの2日前、4月23日にリリースされる[1] 9.04のリリース記念パーティを兼ねたイベントです。会場では9.04を利用したインストールコーナーの他、Ubuntu関連のblogを書かれている方やJapanese Teamメンバによるセミナなどを行います。
興味のある方は、UbuntuオフラインミーティングTokyo 9.04の案内ページ をご確認ください。参加いただける場合は、できるだけ事前登録をお願いします。
また、イベント後にそのまま会場で懇親会を行う予定です。懇親会については事前登録制となりますので、参加される場合は事前予約をお願いします(ごくわずかに当日枠を設けられる予定ですが、飲食物の手配の限界もありますので、できるだけ2日前までに事前予約をお願いします) 。
Software Design 2009年5月号
技術評論社の月刊誌Software Design5月号の第一特集は、「 ~インストール、ネットブック活用から独自バージョンの作成まで~ Ubuntuの魅力を体感!」と題したUbuntu特集です。Japanese Teamのメンバーによる記事となっています。
興味のある方は、Software Designのページ から内容をチェックしてください。
なお、5月号には過去3年間分の特集記事PDFを収録した特別付録CD-ROMが付属していますので、大変お得になっています(宣伝) 。
Ubuntu Weekly Newsletter #137がリリースされています。日本語版 は現在翻訳中です。
なお、先週紹介した「うぶんちゅ!」 英語版(など)についても取り上げられています。
“SheevaPlug Development Kit”の販売が開始されました
Marvell社の「Plug Computing」構想に基づく開発者向けキット「SheevaPlug 」の出荷が開始されました。
これは以下のスペックを持った小さなコンピューター[2] で、組込用デバイスとしては圧倒的なパフォーマンスとメモリ容量を持っていることと、「 大きめのACアダプタ」( 注3 )サイズであることが特徴です。価格は$99と、比較的購入しやすい金額になっています。
Marvell "Kirkwood" Processor 1.2GHz
512MB DDRII SDRAM for System Memory
512MB NAND Flash for Storage
1GbE Ethernet interface
USB2.0 port x1
USB JTAG Console
Ubuntuに関連する点は、このデバイスの初期起動用に用意されている「Linuxイメージ」がUbuntu 9.04の開発版がベースであること、すなわちUbuntuがプリインストールされたデバイスであることです(後述の通り、初期起動イメージはNFS Rootによるブートを行って自分でインストールする必要があるので、厳密にいえばプリインストールではなく、“ 付属” です) 。
今のところ初期起動にはtftpサーバーとNFSサーバーを用意し、NFS Root状態でのブートを行う必要がありますので、この種の単語に慣れていない方はもうしばらく様子を見てからの方が無難でしょう。腕に覚えのある方は購入してみると非常に楽しめるはずです。
日本国内から入手しようとする場合、相応の送料がかかるので注意してください。また、メーカーで現在大量のバックオーダーを抱えているらしく、配送までに1ヶ月程度待つ必要があります。
なお、筆者の手元にも到着していますので;) 、いずれ姉妹連載にあたるUbuntu Weekly Recipe で活用法をお届けできるはずです。
[2] ディスプレイ出力はありませんので、JTAG Consoleなどを経由して初期設定を行い、SSH経由で利用する必要があります。現状はいわゆる「EVB(Evaluation Board) 」として開発者向けに提供されているものですので、不慣れな方が利用するのは難しいでしょう。
その他のニュース
今週のセキュリティアップデート
今週は8.10用のClamAVのセキュリティアップデートのみがリリースされています。先週 から続いてのリリースとなりますが、先週のusn-754-1 とは別の問題を修正します。
なお、4月15~16日にかけてGhostscript・udev・poppler・CUPSのアップデートもリリースされています。これらの詳細は来週お届けする予定です。
usn-756-1 :ClamAVのセキュリティアップデート
https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/ 2009-April/000882.html
8.10用のアップデータがリリースされています。LP#360502 で報告された問題(ClamAV#1552 )を修正します。
ClamAV#1552は、UPack形式のファイルを展開する際の処理に問題です。悪意ある細工を施したアーカイブを処理させることで、ClamAVをクラッシュさせることが可能でした。
備考1:8.10以前のClamAVはUniverseに属するため、USNとしてのアドバイザリは提供されません。また、まだ対処版はリリースされていませんので今後のリリースに注意してください。
備考2:このアップデートはClamAV 0.95.1からのバックポートです。9.04では4/10頃にリリースされています。9.04を利用している場合もアップデートを実施してください。
EOL情報: この問題に関する7.10用のアップデータは、EOLが近いため提供されません。