Ubuntu Weekly Recipe

第37回 Ubuntu Mobileの利用

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netbook-launcher(ume-launcher)

前出の図1を見た方は,それほど大きな違いはないと思われたかもしれません。これはubuntu-mobileに特有のランチャーが起動していないためです注3⁠。

ubuntu-mobileをインストールした環境でユーザの「セッション」⁠システム⁠⁠→⁠設定⁠⁠→⁠セッション⁠⁠)を見ると,⁠UME Desktop Launcher」というエントリが追加されているはずです。これがubuntu-mobile専用のランチャなのですが,8.04までのume-launcherという実行ファイル名に代わり,netbook-launcherに名前が変更され起動できなくなっているためです。

そこで,このエントリのうち,⁠コマンド」「netbook-launcher」に変更します図2⁠。

図2 自動起動エントリの修正

図2 自動起動エントリの修正

これによって本来起動すべきランチャーが起動するようになります。再ログインすることで,図3のような特徴的なデスクトップ画面になるはずです注4⁠。このランチャーは低解像度の画面で利用することが考慮されており,さらにタッチパネルなどでも操作しやすいようになっています。NetBookやMID的なデバイス,あるいはUMPCで利用するのに適しています。

図3 Netbook Launcher

図3 Netbook Launcher

注3)
この問題はリリース版では解決しているはずです。
注4)
ただし,環境によってはCompizとの干渉がうまくいかず,netbook-launcherが起動すると画面が乱れる,あるいは文字が表示されないといった現象に遭遇するかもしれません。この場合はnetbook-launcherを利用しないことで回避するしかないでしょう。

Devils Pie

ubuntu-mobile環境を利用すると,既存のアプリケーションがすべて最大化され,さらにタイトルバー(Window Decoration)も表示されていないことに気づくでしょう。これは自動的にインストールされた「Devils Pie」というアプリケーションによるものです(これも[セッション]に登録されています⁠⁠。

狭い画面を最大限広く使う,という意味では非常に有効な設定ですが,必要ないと感じる方もいるかと思います。特に,XGAよりも広い環境では邪魔なだけです。これは[セッション]での自動起動をOffにすることで機能させないようにした方が良いでしょう。

CellWriter

MIDや一部のNetBookではタッチパネル式のディスプレイが採用されていることがあります(さらに,キーボードが搭載されていない,いわゆる「ピュアタブレット」スタイルのものもあります⁠⁠。標準ランチャであるnetbook-launcherもタッチパネル環境に向けたアプリケーションですが,ubuntu-mobileではタブレット向けに,ソフトウェアキーボード(CellWriter)が準備されています図4⁠。

図4 ソフトウェアキーボード

図4 ソフトウェアキーボード

これは画面上部のアイコンのうち,⁠C|W」と書かれたアイコン図5の左から3つ目)をクリックすることで起動できます。ピュアタブレット以外でも,タッチパネルが利用できるシステムでは役に立つでしょう。

この機能は通常のシステムでもcellwriterパッケージを導入することで利用できます。

図5 C|Wアイコン

図5 C|Wアイコン

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。