Ubuntu Weekly Recipe

第52回WindowsからNetBookを使う(2)

NetBookへUbuntuをインストールし、メインマシンはWindows、という方に向けて、今回もWindowsからのターミナル操作に関連するレシピをお届けします。

RLogin

RLoginもWindows用のターミナルソフトウェアです。Tera TermやPuTTYに比べると知名度は低いものの、頻繁に更新が行われており、タブ表示をサポートしている点が特徴です。

Ubuntu環境に対して接続を行う場合、図1のように「Terminal」としてxterm、もしくはVT100をセットしておくと良いでしょう(GNU Screenなどを利用する場合に、デフォルトのままでは起動できないことがあります⁠⁠。

図1 Terminalの設定
図1 Terminalの設定

RLoginは図2のようにタブで複数の接続を管理することができます。必要に応じて切り替えながら利用できますので、複数台のPCへ接続する場合に便利でしょう。

図2 RLoginの画面
図2 RLoginの画面

また、デフォルト設定では自動的にパスワードを保存する設定になっています。この設定は[通信]タブの「接続時にパスワード入力を求める」チェックボックスをOnにすることで無効にできます図3⁠。この設定項目は[表示⁠⁠→⁠オプション設定]から変更することができます[1]⁠。

図3 ⁠接続時にパスワード入力を求める」
図3 「接続時にパスワード入力を求める」

WindowsからX転送を使う

過去のレシピで紹介したようにSSHを用いて接続を行う際にX転送を行うことで、リモートマシンのウインドウを手元に「引き寄せる」ことが可能です。これと同様のことは、Windows環境でも実現することができます。

Windows環境でX転送を行うには、Windows上で動作するXサーバが必要になります。商用のXサーバも数多く存在しますが、今回はXmingを利用しましょう。

上記のSourceForgeのプロジェクトページから、⁠Xming・Xming-fonts」の2つをダウンロードしてインストールします。

Windos用のクライアントからX転送を利用する場合、接続後に環境変数を設定する方法でも利用できますが、今回はPuTTYの機能である、X11フォワーディングを用いる方法を紹介します。

PuTTYの設定において、⁠接続⁠⁠→⁠SSH⁠⁠→⁠X11]で、⁠X11 フォワーディングを有効にする」という項目を有効にして接続してください図4⁠。

図4 ⁠X11 フォワーディングを有効にする」
図4 「X11 フォワーディングを有効にする」

この状態でログインし、ターミナル上で「gnome-terminal」などとすると、図5のようにWindows上でリモートマシンのgnome-terminalを開くことができます。

図5 Windows上でgnome-terminalを使う
図5 Windows上でgnome-terminalを使う

さらに、この状態ではGUIアプリケーションも利用できますので、たとえば「oocalc」とすればOpenOffice.orgのCalcを利用する、といったことも可能です図6

図6 ⁠引き寄せた」Calcのウインドウ
図6 「引き寄せた」Calcのウインドウ

XLaunchの利用

SSHでログインしてX転送を行う、という形を取るだけでなく、Xmingに付属するXLaunch.exeを利用することで、ターミナルを立ち上げずにX転送を利用することができます。

Windows上でスタートメニューからXLaunchを起動し、⁠Multiple windows」を選択して[次へ]をクリックします図7⁠。

図7 ⁠Multiple windows」
図7 「Multiple windows」

次に、⁠Start a program」を選択します図8⁠。

図8 ⁠Start a program」
図8 「Start a program」

図9のように、⁠Start program」「gnome-terminal」と入力して、⁠Using PuTTY」を選択し、⁠Connect to computer」に接続先マシンのIPアドレス、⁠Login as user」欄に接続に利用するユーザ名・⁠Password」欄に接続に利用するユーザのパスワードを入力します。

図9 ⁠Using PuTTY(plink.exe)」
図9 「Using PuTTY(plink.exe)」

ここからは設定する項目がありませんので、図10のように「Finish configuration」ダイアログが表示されるところまで進みます。

図10 ⁠Save configuration」
図10 「Save configuration」

この状態で[完了]をクリックすればXサーバが起動し、⁠ターミナルで接続し、gnome-terminalを手動で起動した場合と全く同じように」リモートマシンのgnome-terminalを立ち上げることができます。

また、⁠Save configuration」ボタンをクリックすることで、デスクトップなどにショートカットを作成し、クリックするだけでリモートのUbuntu環境のgnome-terminalを起動することもできるようになります。

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