Ubuntu Weekly Recipe

第271回 WindowsをPostScriptプリンターにしてUbuntuから快適印刷

この記事を読むのに必要な時間:およそ 7 分

Ubuntu側の設定

さて,いよいよUbuntuのほうの設定です。当然ですがWindows側とネットワーク的に接続できることを確認しておいてください。

システム設定から「プリンター」の画面を開けて,左上の「追加」ボタン(図15)を押下してプリンター追加の画面に行きます。⁠ネットワークプリンター」のプルダウンを開いて(多分)一番下にある「Samba経由のWindowsプリンター」を選択してください(図16⁠⁠。ここで共有プリンターを選びます。⁠閲覧...」を押すと,このPCからアクセスできるワークグループが開きます注9⁠。

注9)
Active Directory管理の場合はドメインが列挙されると思うのですが,筆者の手元には環境がなく確認できません。もし情報があればお寄せいただければと思います。

図15 system-config-printerの「追加」ボタン

図15 system-config-printerの「追加」ボタン

図16 ネットワークプリンターの「Samba経由のWindowsプリンター」を選ぶ

図16 ネットワークプリンターの「Samba経由のWindowsプリンター」を選ぶ

筆者の環境ではWindowsマシンが1台しかないワークグループ構成なので,表示は図17のような感じになります。Windowsマシンの共有名をクリックして中を覗いてみましょう。共有リソースへのアクセスなのでログインが要求されますので,適切なログイン名とパスワードを入力してください。その結果は図17のような感じになるはずです。

図17 ワークグループを閲覧したところ。1台マスクしているのはプリンターのSMB共有用

図17 ワークグループを閲覧したところ。1台マスクしているのはプリンターのSMB共有用

ここで先ほど共有名として選んだ「DummyPS」を選んで「OK」で戻ると,先ほど表示された「Samba経由のWindowsプリンター」のURIのところに値が入った状態になっています。このまま終了でも良いのですが,ネットワークリソースにアクセスに行く(=印刷する)たびにパスワードを入力するのも面倒なので,⁠詳細な認証情報を入力する」で入力しておきましょう(図18⁠⁠。

図18 SMBプリンターを選択したところ。認証情報も入力しておく

図18 SMBプリンターを選択したところ。認証情報も入力しておく

あとはごく普通のプリンター設定です。PPDの選択のところでは「Generic」「PostScript」「Generic PostScript Printer Foomatic/PostScript [en]」を選んでおけば良いでしょう。プリンター名称はなんでも構いませんが,⁠Windows経由で印刷するダミーのプリンター」ということがはっきりする名前にしたほうが良いと思います。

ここまでくれば終わりです。テストプリントをしてみて,正しくインストールできたか確認してみてください。

まとめ

Redirection Port Monitor(RedMon)とGhostscriptを用いて,Windowsを踏み台にしてUbuntuから印刷する方法を紹介しました。

ただ,お気付きかもしれませんがこの方法には1つ大きな欠点があります注10⁠。それは,プリンターの設定をUbuntu側から簡単にコントロールする方法がないことです。ちょっと醜いやり方ではありますが,リダイレクト先のプリンターアイコンをたくさん作っておき(通常,両面用,モノクロ印刷用,など⁠⁠,それぞれのリダイレクト用ダミープリンターを用意して,Ubuntu側にも同じだけプリンターアイコンを並べる手がありますが,あまり良い方法ではありません。ここを解決できるスマートな方法があれば良いのですが……。

それでも,Ubuntuからは通常印刷できないプリンターを利用できるというメリットは絶大なものがあります。少々手間はかかりますが,ぜひ挑戦して,新しい環境の楽しいUbuntuライフに印刷という1ページを加えてもらえればと思います。

注10)
もちろん,Ghostscriptの問題として,性能が出ない,画質がどうしても劣化する,などということもあります。

著者プロフィール

おがさわらなるひこ

流離のプリンター愛好家。(株)ミライト情報システム所属。印刷技術を中心に,フリーでオープンなデスクトップ環境の向上のためにあちこちに顔を出しています。

Twitter@naru0ga