Ubuntu Weekly Recipe

第355回 Ubuntu 10周年記念オフライン・ミーティング(兼14.10リリースパーティ)レポート

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UbuntuとOpenNebulaでクラウド環境を構築してみよう(発動編)

プレゼンターは大田晃彦氏だ。氏は過去にUbuntu Weekly Recipe第345回第346回で今回のプレゼンの内容を詳しく書いている。クラウド環境構築に興味のある方はUbuntu Weekly Recipeの第345回を読むことを勧める。

Ubuntuでクラウド環境構築といえばOpenStackが有名である。多くの方がOpenStackに一度は触れたことがあるだろう。しかしクラウド環境構築の選択肢はOpneStackだけではないのである。それが今回,氏がプレゼンするOpenNebulaである。OpenNebulaはイメージとして多数の物理マシンでの仮想マシン管理等に利用することを想定していると氏は語る。

氏はスライドから実際に動かしているOpenNebulaで構築した環境を披露する。OpenNebulaはコマンドラインでの管理はもちろん,GUIでの管理も用意してある。sshで接続し実際に動かしている仮想マシン「aoi」へ接続する。氏が仮想マシン「aoi」注3へ接続した際に会場の何処から名前の由来について質問が飛ぶ。しかし,氏は名前の由来について暈しプレゼンを続ける。

注3)
host名の命名規則は多岐に渡る。普段気にせずServer等に接続している方々はhost名を注意してみることをお勧めする。ニヤリとする名前があるハズだ。

実際に動かしながら,OpenNebulaは特定グループの誰かに限定的な権限を与えることも可能と説明を続ける。アカウンティング機能を利用し各ユーザーが動かした履歴をスクリーン上に映す。

Virtual NetWorkの説明を始める。これは様々なネットワークを使える機能らしい。そして筆者が聞き覚えのある「cocona」注4というがユーザー出てくる。⁠cocona」を交えながら説明は続く。仮想マシン側にCONTEXTスクリプトを入れることで仮想マシン起動時にSSH公開鍵をインストールしたり,OneFlowという機能で仮想マシンをグループ化,階層化して管理可能することができるらしい。家に帰って実際にやってみたくなる。

注4)
装甲騎兵ボトムズに登場する人物の名前。クメン編では中間管理職の悲哀が描かれているアニメ。

氏がおすすめするOpenNebulaの使用感について。

  1. 既存のインフラに合わせて仮想環境を管理することが可能。
  2. GUIでもコマンドラインからも管理が可能。
  3. 物理マシンのローカルストレージが普通に使える。SSDを積んだマシンを有効活用できる。
  4. 外で作成したディスクイメージを持ち込みやすい。
  5. リソースの割り当てが見やすい。
  6. どのホストにどのアドレスが割り当てられてるか。欲しい情報にたどり着く手間が少ない。
  7. 仮想マシンが稼働中にメンテが可能。
  8. ログ出力が適度なサイズで十分な内容が得られる。
  9. シンプルで学習コストが少ない。
  10. 致命的な不具合や原因が定かでない不具合に遭遇することが少ない。
  11. アップデートパスが用意されてるので環境を保存しつつ簡単にメジャーアップグレード可能。

上記の使用感から氏は「実際にクラウド環境を運用する際にOpenNebulaをお勧めします」とプレゼンを締めくくる。

大田晃彦氏

大田晃彦氏

Raspberry Pi物理互換ボード,HummingBoardを使ってみた

プレゼンターは上野氏だ。

まず初めに上野氏が紹介するHummingBoardとは何だったのか。表題にもあるようにRaspberry Pi注5ケースと互換性を持つシングルボードコンピューターである。Ubuntu Weekly Topics2014年7月11日号に今回紹介したHummingBoardについて吉田史氏が書いているので興味がある方は一度記事を読むことを勧める。

注5)
ただしB+以降のケースとは互換性がないので注意。

ちなみにこのHummingBoardはイスラエルのSolidRun社が開発している。そのため,購入する際は送料約3,000円と本体価格約7,000円注6⁠,合計1万円前後で購入することができる。ヘブライ語で書かれたがっちがちのテープで巻かれた物が届くらしい。運が悪くなければ英語で書かれた領収書が届くので問題は無いはず。

注6)
HummingBoardは3種類存在し,性能によって価格が変動するので注意。

CPU:1GHz Dual Core,メモリ:1Gバイト注7と同じ性能で比較すると,HummingBoardはコストパフォーマンスが優秀。ただし,ヒートシンクがIdle状態でも熱くなるので注意が必要。また,物理互換を保っているのでRaspberry Piのケースが使用可能だが,CPUで穴が塞がったりするので,同様に注意が必要。そもそもRaspberry Piのケースが流通してないので,入手しづらいという点も考慮する必要がある。

注7)
Raspberry Piの2倍。

さて,Ubuntu 10周年記念ということで,HummingBoardにUbuntuがインストール可能か否かについてだ。結論から言うと氏はUbuntuをインストールするのは厳しいとのことだ。一応Ubuntu 14.04が用意されているらしいが,うまく行かなかったらしい。

氏は自作した小型録画アプライアンスの写真をスライド上に映した。結果として氏が自作した小型録画アプライアンスは機能しなかったとのことだ。主にハードウェアをいじり始めると出くわす謎のパラメーター。上野氏が学生時代に体験したロボットのトラウマが蘇ったらしい。

録画環境構築に興味がある方は「うぶんちゅ! まがじん ざっぱ~ん」注8に詳しく書いてあるらしいので購入をお勧めする。

注8)
Gumroadから購入可能。価格は700円。⁠ざっぱんブログ」でも検索してみよう。

上野氏

上野氏

著者プロフィール

小知和渓(こちわけい)

自宅にサーバを安く作りたいなという理由だけでUbuntuに手を出したのがはじまり。Androidの開発環境が直ぐに構築できたという理由だけで休日のデスクトップ環境がUbuntuになってしまう。現在はUbuntuでmiに代るテキストエディタを探す旅に出ている。mi大好き。