Ubuntu Weekly Recipe

第758回多機能な電子書籍ビューアー「Koodo Reader」読書情報を同期し、Ubuntu間で共有する

今回は高性能な電子書籍ビューアーであるKoodo Readerを紹介します。

Ubuntuで動作する電子書籍ビューアーの悩み

KindleBookWalkerといった電子書籍サービスの専用アプリは、読書情報が共有されるので同一のアカウントでログインすれば以前読み進めたところから再開できます。

OkularやEvince(ドキュメントビューアー)などの個々のアプリでは、PDFなどのドキュメントを閉じたところから開いてくれる機能がありますが、同期するような仕組みは用意されていません。仕方がないので、どこまで読み勧めていたのかを自分で覚えておく必要があります。

そのような理由により、第727回第728回で紹介したFFF-PCM2Bも、稼働率はあまり高くありませんでした。

FlatpakパッケージのリポジトリであるところのFlathubは、最近更新されたアプリ新規に追加されたアプリが見られます。これらをつらつらと眺めていると、見つけてしまいました。Koodo Readerを。

UbuntuでのFlatpakサポート状況

ここでいったん、UbuntuのFlatpakサポート状況を確認しておきましょう。

Ubuntuでは、もともとFlatpak関連パッケージはデフォルトでインストールされていません。フレーバーによってはパッケージのインストールがされており、リポジトリ(Flathub)を登録するだけで使えるような状態になっていました。

しかしUbuntu Weekly Topicsで既報のとおり、Ubuntu 23.04からはフレーバーでもデフォルトでインストールされることはなくなりました。紹介されているアナウンスを要約すると、開発者にはUbuntuユーザーに使用してほしければSnapパッケージを用意してほしい、ということになりました。ユーザーにはセキュアでシンプルなユーザー体験(Ubuntu Softwareの使用が前提なのでしょうか?)を提供したいといった感じでしょうか。

そもそもSnapパッケージとFlatpakパッケージは(一部機能はオーバーラップするものの)目指しているものは全く異なるため、そんなにライバル視しなくてもいいのではないか……と個人的には思います。

筆者が第720回で紹介した、⁠Ubuntuの最小インストールとFlatpakでいつでも最新アプリ生活」はかなりおすすめのUbuntu運用方法です。

Koodo Readerのインストール

さてKoodo Readerに話は戻ってきて、前述のとおりFlathubリポジトリにはあるので簡単にインストールできます。しかしSnapパッケージのリポジトリにはパッケージはありません。

Flatpakの設定方法に関しては、前出の第720回をご覧ください。今でもこの方法で設定できます。

Koodo Readerのインストールは「ソフトウェア」から行います。⁠Koodo」で検索し、見つけてください図1⁠。そして「インストール」をクリックしてインストールします。

図1 FlatpakパッケージのKoodo Readerをインストールする
図1

簡単な使用方法

使い方ですが、基本的にはKoodo Readerを起動して「Import」をクリックし、読みたい電子書籍を指定します図2⁠。

図2 起動直後のKoodo Reader
図2

対応しているファイル形式はいろいろありますが、PDF、EPUB、Mobilepocket(.mobi)、Markdown、HTMLなどがメジャーなものでしょう。もちろんDRMがないものだけです。

PDFの場合、表紙に何も表示されないので歯車マークをクリックして、さらに「Setting」をクリックし、⁠Use first page as PDF Cover」を有効にしてください図3⁠。すると表紙が表示されます。

図3 「Use first page as PDF Cover」を有効にする
図3

PDFを読み進み、途中でやめてみましょう。次回同じところから開くことも確認できます。ここまでは普通ですね。

ちなみに「Settings」で日本語UIにもできますが、翻訳がこなれていないのであまりおすすめしません。

同期

同期の考え方は非常にシンプルで、同期設定されているフォルダーに置くことによって同期します。

具体的に、Nextcloudを使っているとしましょう。この場合、デフォルトだと~/Nextcloudが同期設定されているフォルダーなので、ここに同期用のフォルダーを作ってKoodo Readerの設定を変更するわけです。

今回は~/Nextcloud以下に「koodo」というフォルダーを作成することにします。

「Setting」「Change storage location」で同期するフォルダーを変更すればいいわけですが、Flatpakの設定によりホームフォルダーにはファイルが置けない設定になっています。そこで、まずはこれを変更します。

「ソフトウェア」「Flatseal」を検索し、インストールしてください。Flatpakでこの手の設定(パーミッション)を変更するならこのアプリを使用するのが簡単です図4⁠。

図4 「Flatseal」をインストールする
図4

Flatsealを起動し、⁠Koodo Reader」を選択して「Filesystemにある」⁠All user files」を有効にします図5⁠。

図5 「All user files」を有効にする
図5

Koodoを起動している場合は一度終了し、再起動して「Setting」「Change storage location」で同期するフォルダーを変更してください図6⁠。

図6 同期フォルダーに変更する
図6

実際の使い方はこんな感じになります。

  1. PC1でKoodo Readerを起動し、電子書籍を開く
  2. 読む
  3. 途中で本を閉じる
  4. 🔃をクリックする
  5. Koodo Readerを終了する
  6. PC2でKoodo Readerを起動し、電子書籍を開く
  7. 読む
  8. 🔃をクリックする

より細かな挙動はドキュメントで確認してください。ただ、テーマの関係からか同期ボタンが青くなったことは確認できませんでしたので、基本的には上記の手順で同期し、設定のコンフリクトに気をつけるしかなさそうです。

その他の機能

PDFの場合は、PDFのハイライト機能やメモ機能が使えます。もちろんこれも同期するので、メモを取ったりする場合には便利です図7⁠。

図7 表示位置の関係でわかりにくいが、文字列を選択するとハイライトやメモのほか、検索機能などが使用できるポップアップが表示される
図7

おすすめ記事

記事・ニュース一覧