イラストでわかる! Blenderの基礎知識

Blenderでグラフエディターを使って動きに緩急をつけてみよう

本連載では、Blenderの基本的な知識、機能についてイラストを交えながら紹介しています。

前回は、オブジェクトに対して簡単な動きをつける方法を見ていきました。第32回となる今回は、つけた動きにグラフエディターを使って、緩急をつける方法を見ていきます。

グラフエディターとは

動きに緩急をつけるには、⁠グラフエディター」というものを使います。グラフエディターとは、キーフレームとキーフレームの間の動きを調整することで、動きに緩急をつける機能のことです。

デフォルトの画面構成では、グラフエディターは表示されていません。表示させるには、エディタータイプを変更します。

例えば、画面下にあるタイムラインが表示されている領域の左上にある、時計マークをクリックします。すると、変更できるエディタータイプが一覧で表示されます。その中から「グラフエディター」を選択すると、エディタータイプが「タイムライン」から「グラフエディター」に変更されます。

グラフエディターの見方

グラフエディターを表示することができたら、次にグラフエディターの見方を見ていきましょう。

例えば、X軸上にオブジェクトが0フレームから20フレームにかけて左から右に動くアニメーションがあったとします。そのときのグラフエディターは、以下のような表示になります。横軸が「フレーム数⁠⁠、縦軸が「位置」となります。グラフ内にある点が「キーフレーム」です。また、表示されている赤いカーブがX軸の位置です。

つまり、現在表示されているグラフを見ると、⁠0フレーム目ではX軸上の-10あたりにオブジェクトが位置し、20フレーム目ではX軸上の10あたりにオブジェクトが位置する」ことを表しています。

この表示されているカーブを変形することで、オブジェクトの動きに緩急をつけていくわけです。

グラフを変形してみる

それではさっそく、グラフを変形してみましょう。まずは、自動的にグラフを変形してみます。

オブジェクトを選択した状態で、変形したいキーフレームをクリックして選択します。

次に、グラフエディター右側にある[補完]横にあるボックスをクリックします。すると、どのような形状に変化するかがメニューとして表示されます。試しに、⁠リニア]を選択してみましょう。すると、グラフの形が直線に変更されます。リニアを選択すると、動きが一定となり緩急がなくなります。

この状態でアニメーションをSpaceキーを押して再生すると、一定の速さでオブジェクトが左から右へ動くようになります。

「リニア」アニメーション

次に[ベジェ]を選択してみましょう。すると、グラフの形が一定のものから曲線が描かれたものに変化します。

この状態でアニメーションをSpaceキーを押して再生すると、オブジェクトの動きが、最初の動きがすこし遅く、そして徐々に早くなったあと、最後の動きがすこし遅くなる、といった微妙に緩急がついた状態になります。デフォルトの状態がこの「ベジェ]になります。

[ベジェ]アニメーション

最後に、自由に自分でグラフを変形してみましょう。キーフレーム両脇にある点をクリックしたままドラッグすると、グラフの形を変形できます。

自由に動かすことで、狙った通りのメリハリをつけることもできそうですね!


今回は、グラフエディターを使ってアニメーションに緩急をつける方法を見ていきました。次回は、アニメーションを作る上で知っておくと便利な「アクション」について見ていく予定です。

次回もよろしくお願いします!

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