SEのフシギな生態 失敗談から学ぶ成功のための30ヶ条

[表紙]SEのフシギな生態 失敗談から学ぶ成功のための30ヶ条

紙版発売

四六判/256ページ

定価1,628円(本体1,480円+税10%)

ISBN 4-7741-1720-X

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書籍の概要

この本の概要

SEといえば,誰もがプログラミングスキルが一番重要と考えるわけですが,実際は,なによりも「人間力」を問われる仕事であったりするのです。本書では,先輩SEがこれからSEとしてがんばる後輩に,自分が体験したトホホな失敗談を「マンガ」で語ります。

こんな方におすすめ

  • これからSEになろうと考えている大学生
  • SEに転職しようと考えている人
  • SEになりたての人
  • 部下を持たされた人

目次

1 要求定義編

  • 1-1 お上はいつも庶民泣かせ。要求定義とは「できること」を書くのみにあらず。
    • 『要求を定義するとは,「できること」と「できないこと」を明確にするということである』
  • 1-2 営業と開発は水と油の関係か。いいからダマレと思わず言いたいこの気持ち。
    • 『営業はシステムのことを知らない,開発は営業という仕事を知らない,その溝を埋めてトラブルを防ぐには,事前に意識合わせを行っておくことが重要と心得よ』
  • 1-3 徹夜明けには元気な体も困りもの?ドーピングするなら飯をくれ,悲痛な叫びと笑い声。
    • 『話をまとめるにあたっては,相手の背後関係を洗い出し,その中からキーとなる人物を見つけ出すことが何より重要と心得よ』
  • 1-4 お局さまと派閥抗争。女は怖いよ,そんなお話。
    • 『打ち合わせの本分は,互いの意見交換にこそあるもので,事前準備はそれを助けるものである。準備に体力を使い果たすは本末転倒であると心得よ』

2 設計編

  • 2-1 まぁたこんなこと言ってやがるよ。その気持ちが失敗の素,出したメールは戻らない。
    • 『お客さまはどんな客でも大事な大事なお客さま。その前提を忘れた時,それはトラブルを引き起こす前触れなのだと心得よ』
  • 2-2 ウイルスは悪魔の手先。日常的な業務の中でこそ気をひきしめるべし。
    • 『ウイルスは,知らず知らずに忍び寄る。日常的な業務だからこそ,より一層の注意を施すべし』
  • 2-3 前門の火だるまと後門の未熟者。見誤ったのは質の前に量だった。
    • 『懸命に仕事をしてるといったって,ピントがあっているとは限らない。不安な要素を持つ人相手は常に課題を短いスパンで区切るべし』
  • 2-4 こんな仕様はありえませんよ。人事異動は止めれない,そして待つのはちゃぶ台返し。
    • 『人は動くが仕事は残り,口頭でのやり取りはその時消える。仕事の中で行われる意志決定は,常にそのプロセスまでを履歴として残すことが重要なのだと心得よ』

3 製造編

  • 3-1 みずから招いた鬱のタネ。新しい開発環境は地獄からの使者なのです。
    • 『どんなものにもバグはあり,開発ソフトもバグを持つ。だからこそ,枯れた技術こそが安定した仕事の基盤なのだと心得よ』
  • 3-2 動いてるけど汚いんだもん。過信は禁物,思わずいじったその末路。
    • 『敵を知り,己を知れば百戦危うからず。まがりなりにも動いているものは,甘く見てはいけないと心得よ』
  • 3-3 徹夜で進めたスケジュール。 寝ぼけて戻ったスケジュール。
    • 『徹夜は決して万能薬にあらず。徹夜によって生じるミスもあり,実は労力のわりに報われないのが徹夜なのだと心得よ』
  • 3-4 創造性という言葉の魔力。素人の設計は,煮ても焼いても食えぬなり。
    • 『製造とは,設計がなされてできるもの。設計が素人ならば,製造もまた素人的な混乱に陥ると心得よ!』

4 試験編

  • 4-1 ちょっと息抜きのつもりが致命傷。仕事中なんだから,気の抜きすぎにはご用心。
    • 『お手伝い意識で試験をするな,待ち時間もそれは仕事の一部と心得よ』
  • 4-2 試験して試験して試験してふりだしへ。まわる〜ま〜わる〜よ試験はまわる〜。
    • 『従うことも大事だが,従うものも大事なのだと心得よ。まずは指差し確認を!そしてルールの確立を!』
  • 4-3 そんなことも知らないの?! 嘘と欺瞞に満ちた外注業者の経歴書。
    • 『人を見たら疑ってかかれ。悲しいけどそれが現実なのよね』
  • 4-4 ボクの人生をくるわせた,あのバグそのバグこんなバグ。もう甘い日々はかえらない…。
    • 『徹夜するのは当たり前?その間にも大事な人は待っている。仕事を言い訳に不義理を重ねる生活は,後に大きな後悔が待つと知るべし』

5 納品編

  • 5-1 貧乏は辛いよ。コストダウンの弊害か,プリンタの反逆に泣く!
    • 『コストダウンもほどほどに!設備に関しては用途別で分けておくのが吉!』
  • 5-2 便利なツールは常用するほど罠が待つ? うっかり忘れてトンボ返りのむなしさよ。
    • 『お客さまのところには何もない。そうした前提で納品時の作業準備は行うべきと知るべし!』
  • 5-3 悲劇の日本全国縦断ツアー。不良率十パーセントは伊達じゃない。
    • 『ハードには故障がつきもの。何でも自分で確認せずに大丈夫だと思うなかれ!』
  • 5-4 これって仕様変更?それともバグ?お客さまの業界には常識という名の罠がある。
    • 『業界には必ず独自の常識が存在する。その常識を知らなければ,お客さまの言外に潜んでいる,隠れた要求には気付けないと心得よ』
  • 5-5 あの肩書きにダマサレタ? 社長同士が尻ぬぐいのため話し合い。
    • 『ヤラレタと嘆いても事態は変わらない。常に自らが責任を取れる手段を考えて動くべし!』

6 プロジェクト管理編

  • 6-1 言葉ってのは千差万別に取れるもの。なんでと言っても帰ってこないよ見積書。
    • 『言葉というのは難しいもの。常に自分が想定した通り受け止めてもらえるとは限らないと知るべし!』
  • 6-2 己の常識は他人にとっての非常識。当たり前だと思う気持ちが油断とトラブルの第一歩。
    • 『自分の常識が,必ずしも相手に通じるとは限らない。これは当たり前だろうと思った時,そこに大きな落とし穴が待っていると心得よ』
  • 6-3 在宅勤務でお願いします。その契約は,みごとにハマる罠だった。
    • 『どれだけできる人であっても在宅勤務には罠が待つ。安易にこれを許可することは,その面倒までしょいこむ覚悟なしで行ってはいけないと心得よ』
  • 6-4 引き継いだ,言われて信じたワタシです。そんなワタシを恨みます。
    • 『自己申告を信じるな。証拠なしで鵜呑みにするのは,全トラブルが我が身に降りかかるものと知れ!』
  • 6-5 上司の期待に答えたら,待っていたのはアリ地獄。世の中には失敗が正解だってこともあるのです。
    • 『会社の利益が個人の利益とは限らない。期待にムリして応えることが,さらなる地獄を招くこともあると心得よ』

7 転職編

  • 7-1 ちょっと待ってよ,その言葉。言われて気付いた己の本音と浅はかさ。
    • 『転職とはそんな簡単なものではない。気に入らないことがあるからと,安易な気持ちで口にするほど己の価値は下がるものと知れ!』
  • 7-2 試用期間は便利な言葉。一年で辞めたその理由は。
    • 『契約条項が必ず守られる会社ばかりとは限らない。目先にある条件は,常に裏切られる危険も備えていると知るべし』
  • 7-3 沈む船から逃げ出そう。けど間違えて泥舟に退避してしまった私。
    • 『転職先が潰れないとは限らない。そのリスクを踏まえた上で次の会社へ移るべし』
  • 7-4 転職とは,己をリセットする行為なり。三歩進んで三歩下がってそれからアナタはドコへ行く。
    • 『転職は,決して幸せな選択というわけではない。己のキャリアを捨ててまでも選ぶしかない人たちの,イバラでできた道なのだと心得よ』

8 実用的…かもしれない仕事術

  • 8-1 何でも目的と理由があることを知るのが第一歩なノダ!
  • 8-2 開発には段取りがあるノダ!
  • 8-3 要求定義では「何をしたいか」はっきりさせるノダ!
  • 8-4 設計では「どんなものを作るか」はっきりさせるノダ!
  • 8-5 製造では実際のモノを作り上げるノダ!
  • 8-6 試験では「設計どおりできたか」確認するノダ!
  • 8-7 納品では「要求どおりできているか」確認するノダ!
  • 8-8 方言を踏まえて工程の目的を把握するノダ!
  • 8-9 川の上流ほど金脈はでかいノダ!
  • 8-10 目的の達成は生産物で証明するノダ!
  • 8-11 生産物は工程間のかけ橋なノダ!
  • 8-12 プロとアマの違いはここにあるノダ!
  • 8-13 プログラミングスキルなんてどーだっていいノダ!
  • 8-14 人間力を養うことが何より大事なノダ!
  • 8-15 先読みの力は日々の心がけにより培われるノダ!
  • 8-16 選択肢の持つ意味を知れば応用力は無限なノダ!
  • 8-17 スケジュールとは頭の切り替えに使うものなノダ!
  • 8-18 小さなことからコツコツと,何でもそれを心がけるノダ!
  • 8-19 迷った時は紙に立ち返るノダ!
  • 8-20 よい意味で「ナマケモノ」たるべきなノダ!

著者プロフィール

きたみりゅうじ

もとは企業用システムの設計・開発,おまけに営業をなりわいとするなんでもありなプログラマ。本業のかたわらWeb上で連載していた4コマまんがをきっかけとして書籍のイラストや執筆を手がけることとなり,現在はフリーのライター&イラストレーターとして活動中。

URLhttps://oiio.jp/

Twitter@kitajirushi