VB6 プログラマーのための 入門 Visual Basic.NET 独習講座
2003年12月19日紙版発売
川俣晶 著
A5判/416ページ
定価2,728円(本体2,480円+税10%)
ISBN 4-7741-1932-6
ただいま弊社在庫はございません。
書籍の概要
この本の概要
VB 6からVB.NETへの進化により,VBにも本格的なオブジェクト指向が導入されました。このための言語仕様の変更や新しい概念が取り入れられたこともあって,これまでのようにすんなりと移行できないプログラマーも少なくありません。
本書は,これらの言語仕様の変化を指摘し,動作を比較/検証することで,実際のプログラミングにおける移行後のポイントや注意すべき点などを網羅した解説書です。Visual Basic 2003に対応するとともに,辞書的に引ける索引/逆引きキーワードを用意し,検索性にも配慮したつくりを心がけています。
こんな方におすすめ
- VB 6からVB.NETに移行するプログラマー
- オブジェクト指向に慣れていないVisualBasicプログラマー
目次
Introduction Visual Basic .NETへの飛躍
- 大きな変化を伴うバージョンアップ
- 開発環境の比較
- 言語仕様の変化
- 実行環境の変化
- .NET Frameworkより得るもの
- 本書のサンプルソースの構成について
- VB 6の場合
- VB.NETの場合
Part I 変更された機能
- Chapter 1 基本構文の変化
- 型文字と新しいデータ型
- 整数リテラルと浮動小数点リテラル
- 文字リテラル
- 日付リテラルについての注意点
- 変数の宣言をカンマ区切りで続けた場合の相違
- 変数のスコープ
- 引数の値渡し(ByVal)と参照渡し(ByRef)のデフォルト
- プロパティの参照渡し
- 可変長引数の参照と値
- 省略可能な引数
- Nothingの振る舞いの変更
- 行番号使用時のコロン(:)記号
- Chapter 2 データ型の変化
- プリミティブ型のエイリアス
- VariantとObject
- 新しい整数型と整数型が表現できる数値範囲の拡大
- 通貨,日付,構造体の変化
- 配列添え字の下限
- 配列のサイズ変更
- 変数の初期化
- 配列の初期化
- 配列の次元数の変更
- 配列を作成するさまざまな方法
- 配列の共変性
- 固定長文字列
- 構造体宣言
- 値型と参照型のパフォーマンスの相違
- 値型と参照型の振る舞いの相違
- 日付と時刻の変更
- 日付時刻の書式化
- 列挙型とその値
- 文字列代入によるメモリ消費量の違い
- デフォルトのデータ型
- Chapter 3 ステートメントの変化
- WendをEnd Whileに書き換える
- プロシージャ脱出とReturnステートメント
- 関数の戻り値とReturnステートメント
- 読み取り専用変数
- 複合代入ステートメント
- Staticの付いたプロシージャ
- ランダムファイルとVBFixedString属性
- ステートメントを用いたテキストファイルの入出力
- ファイルシステムオブジェクトを用いたテキストファイルの入出力
- 参照を使ったファイルシステムオブジェクトの利用
- .NET Frameworkクラスライブラリを用いたテキストファイルの入出力
- 『Unicode標準入門』
- エンコーディング名を指定したテキストファイルの入出力
- シフトJISとUTF-8の相違
- UTF-8によるファイル出力時の文字列サイズの変化
- テキストファイルの書き込み位置
- さまざまなファイル入出力手段の中でどれを選ぶべきか
- Debug.Assertメソッドの移行
- TraceクラスとDebugクラスの相違
- 条件式抜きで必ず停止させるFailメソッド
- マルチスレッドを同期するSyncLockステートメント
- 古い制御構造 On…GoToとOn…GoSub
- Chapter 4 演算子と関数の変化
- 関数がクラスライブラリ利用に変わる
- B系とW系の文字列関数
- Eqv演算子とImp演算子
- AndAlso演算子とOrElse演算子
- 名前に$が付く文字列関連関数と付かない関数
- Chapter 5 オブジェクト関連の変化
- オブジェクト生成と解放のタイミングの違い
- オーバーロード
- コンストラクタへの引数
- インターフェイス機能の変更点
- プロパティ構文の変更
- インスタンスを作成せずに呼び出せるメソッド
- 共有コンストラクタ
- 既定のプロパティ
- 引数を持つ既定のプロパティ
- Disposeパターン
- アンマネージリソースをクリーンアップするためのFinalizeおよびDisposeの実装
- Instancingプロパティの変更
Part II
- Chapter 6 名前空間
- 名前空間の効能
- 暗黙の名前空間名
- デフォルトの名前空間を指定するImportsステートメント
- 別名を定義するImportsステートメント
- ピリオドで区切られた名前とImportsステートメント
- C#で記述されたクラスライブラリと混在したときの名前空間名の注意
- Namespace宣言を用いずに記述されたクラスが属する名前空間
- Chapter 7 Windowsアプリケーションの構造
- 単純なWindowsアプリケーション
- フォームデザイナによって生成されたコード
- プロパティ値の設定により変化するコード
- ボタンの配置により生成されるコード
- Chapter 8 クラスライブラリ
- なぜクラスライブラリなのか
- クラスライブラリを使ってみる
- 名前空間とアセンブリの関係
- Importsステートメントによる短縮表記
- Importsステートメントを記述せずに参照できる名前空間
- ソリューションエクスプローラに表示される参照設定の意味
- クラスライブラリに含まれるさまざまな名前空間
- Microsoft.VisualBasic名前空間
- System名前空間
- System.CodeDom名前空間
- System.Collections名前空間
- System.ComponentModel名前空間
- System.Configuration名前空間
- System.Data名前空間
- System.Diagnostics名前空間
- System.DirectoryServices名前空間
- System.Drawing名前空間
- System.EnterpriseServices名前空間
- System.Globalization名前空間
- System.IO名前空間
- System.Management名前空間
- System.Messaging名前空間
- System.Net名前空間
- System.Reflection名前空間
- System.Resources名前空間
- System.Runtime.InteropServices名前空間
- System.Runtime.Remoting名前空間
- System.Runtime.Serialization名前空間
- System.Security名前空間
- System.ServiceProcess名前空間
- System.Text名前空間
- System.Threading名前空間
- System.Timers名前空間
- System.Web名前空間
- System.Xml名前空間
- Chapter 9 例外処理
- On Error Gotoを使用した非構造化例外処理
- Try〜Catchを使用した構造化例外処理
- 構造化例外処理と非構造化例外処理の混用
- On Error Resume Next
- 複数のエラーを扱う
- 例外情報の活用
- ネストした例外処理
- 例外の再発生
- プログラムにより明示的に例外を発生させる
- 例外の自作
- InnerExceptionについて
- 構造化例外処理の確実な終了処理
- Finallyブロックの確実性
- 深い階層からの例外とFinallyブロック
- Chapter 10 継承とポリモーフィズム
- Inheritsステートメントによる継承機能
- クラス内で継承元クラスのメソッドを呼ぶ
- Windows FormにおけるInheritsステートメントの効果
- 継承時にメソッドの動作を入れ替える
- Overridesキーワードを使って継承時にメソッドの動作を入れ替える
- 中身のないメソッドに対し,継承により中身を入れる
- Protectedアクセス
- 継承を禁止するNotInheritableキーワード
- ポリモーフィズム
- 異なる機能と共通の呼び出し方法
- ソースコードの弱点を分析
- ポリモーフィズムを用いた書き換え
- クラスライブラリに見るポリモーフィズムの実例 - その1
- クラスライブラリに見るポリモーフィズムの実例 - その2
- Chapter 11 デリゲート
- デリゲートとは何か
- 『@IT技術叢書シリーズ 新プログラミング環境 C#がわかる+使える』
- 2つの異なるメソッドに委譲する
- 共有メソッドへの委譲
- デリゲートはインスタンスを選ぶ
- 戻り値と引数が合えば委譲できる
- 継承でも実現できるか?
- デリゲートをオブジェクトとして使う
- Privateキーワードの付いたメソッドへの委譲
- 委譲先を複数持たせる
- 委譲先リストの変更
- デリゲート型の同一性
- Chapter 12 イベント
- イベントを処理する
- 複数のイベントハンドラ
- 複数のイベントを1つのイベントハンドラで処理する
- イベントの発生源を識別する
- イベントの付加情報を得る
- 自家製のイベント
- Chapter 13 オプション機能
- オプション機能による動作の変化
- Visual Basic.NET言語仕様
- プロジェクトのプロパティによるオプション機能の設定
- オプション機能の適用範囲
- Option Explicit
- Option Strict
- 明示的なキャスト演算子を使用しない縮小変換
- 遅延バインディング
- Object型での=,<>,TypeOf〜Is〜,およびIs以外の演算
- 宣言でのAs句の省略
- Option Compare
- 整数のオーバーフローチェック
- これらのオプションをどう選択するか
- Chapter 14 属性
- 属性とは何か?
- 固定長配列を指定するVBFixedArrayAttribute属性
- オブジェクトのシリアライズ
- 属性の名前のバリエーション
- Declare文の引数型を変換するMarshalAs属性
- 条件付きメソッド
- 属性を自作する
- クラスに付く属性
- 複数の属性を持たせる
- 名前付き引数
- Webサービスで使われる属性の概要
- Chapter 15 コンソールアプリケーション
- コンソールアプリケーションとは何か?
- コンソールアプリケーションの利用方法
- VB.NETで作成するコンソールアプリケーション
- コマンドライン引数
- コンソールアプリケーションと入出力
- リダイレクトを活用する
- パイプの活用
- バッチの活用
- スケジュールして無人実行
- プロセスの終了コード
- Chapter 16 プリプロセッサ
- 条件付きコンパイル
- 条件付き定数
- 領域ディレクティブ
Part III Visual Basic .NET 2003で拡張された機能
- ループ内でのループ変数の宣言
- シフト演算子
- Newキーワードで引数を指定しない場合の括弧
この本に関連する書籍
-
@IT技術叢書シリーズ 新プログラミング環境 C#がわかる+使える
C#を含むVisual Studio.NETによって,プログラミングの可能性は大きく広がりました。そして,その分だけプログラマーが学び直さなければならないことも増えたわけです。...