プロジェクトを成功に導く品質管理〜ソフトウェア開発でのマネージャの役割
2008年1月23日紙版発売
橋本健一 著
四六判/256ページ
定価1,848円(本体1,680円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3302-7
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書籍の概要
この本の概要
品質の良いソフトウェアとは,結局のところ使う側の人間の満足度で計られます。つまり,顧客が納得できるソフトウェアを開発できれば,品質管理に成功したと言えるのです。しかし,ソフトウェア開発は,要件定義から開発工程,試験に至るまで,各プロセスで必ず問題を発生する要因があり,そして面白いようにその罠にはまっていき,顧客の満足度から遠ざかっていってしまうのです。
本書は,その罠を回避する方法,罠に対処する方法を考えていき,いかにして顧客に満足感を与える品質の良いソフトウェアを開発するか,その方法を解説します。すべての開発プロセス,すべてのレイヤでの品質管理を総合的に考え,何を実践すべきかの取捨選択について説明し,経験に拠った整理能力や予測能力をもとに,起こりうると思われるさまざまな問題を挙げ,プロジェクトマネージメントを行うにはどうすればよいのか考えていきます。
こんな方におすすめ
- プロジェクトマネージャ
- 現場のリーダー
目次
序章 ソフトウェア開発の成功とは?
- ソフトウェア開発は失敗するようにできている
- ソフトウェア開発の構図
- 開発プロジェクトを俯瞰してみる
- あなたは,どこにいますか?
- プロジェクト全体の構成を把握する
- 役割と裁量を把握する
- プロジェクトの目的と業務の優先度を把握する
- 開発プロジェクトを《みんなで》俯瞰する
- ソフトウェア開発の成功とは?
1章 ソフトウェア開発の品質管理とは?
- ソフトウェア開発の品質管理プロセス
- コラム:暗黙値
- 具体的な品質管理の対象とは?
- プロジェクトの目的と業務の優先度を把握する
- 『製造』の品質管理
- 『試験』の品質管理
- 品質管理計画
- コラム:ソフトウェア開発の管理が難しい理由
2章 プロジェクトマネージメント
- プロジェクトマネージメントを考える
- 提案もしくは企画
- 実現性とリスク
- オプションの提示
- 要件定義
- 要件定義の考え方
- 別フェーズ化
- 作業見積と作業計画
- 管理工数
- 製造工数
- 試験工数
- インフラ関連工数
- 受発注もしくは予算の取得
- プロジェクトチームを組織する
- プロジェクトの運営
- リスク管理
- 課題管理
- プロジェクト品質管理
- PMO(プロジェクト・マネージメント・オフィス)
- 品質管理担当者
- サブマネージャ
- 開発チーム
- 上司
- コラム:上司の介入と大混乱
- 品質管理部門
- 顧客
- コンサルタント
- コラム:コンサルタントの使い方
- PMO─Project Management Office─
- コスト
3章 リソース
- リソース管理とは
- 人的リソース
- 適材適所
- 能力と特性
- 特性の種類
- リソースの「質」
- 優秀な技術者を逃がしてはいけない
- リソースの大量投入は考えて行うこと
- 新規リソースのリスク
- リソース離脱のリスク
- コラム:リソース離脱リスクのないプロジェクト
- その他のリソース
- リソース管理計画
4章 製造
- 製造とマネージメント
- 製造工程未経験者
- 製造工程経験者
- 詳細要件定義
- 詳細化の粒度
- 要件定義の詳細化を行う人
- 要件以外の情報
- メンテナンス
- コラム:WBS設計
- 設計・詳細設計
- アーキテクチャ設計書
- 画面設計書
- その他の設計書
- コーディング
- プロトタイピングフェーズ
- 仕様変更適用フェーズ
- 仕様確定フェーズ
- 試験修正フェーズ
- 製造計画
5章 試験
- 試験
- 試験計画とマネージメント
- テストマネージャ
- ソフトウェアの品質
- 試験計画
- サイクルの定義と試験の選択
- 管理体制と管理項目
- 障害(バグ)管理
- 試験計画とリソース管理
- 修正品質向上のための管理
- ユニットテスト・単体試験
- シナリオ試験
- スモークテスト
- 環境試験
- 負荷試験
- エージング試験
- 機能試験と組み合わせ試験
- テストケースの考え方
- 総合試験
- コラム:ブラックボックステスト
6章 品質管理計画
- 品質管理計画を考える
- 品質管理計画で考えること
- 品質管理の対象となる「成果物」
- 成果物に対する「品質管理作業(レビュー,試験など)とその「目的」
- 成果物の「作成計画」
- 各品質管理作業の「実施体制」
- レビュー
- レビュー対象
- レビュー方法
- レビュー開始基準 レビュー終了基準
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