SEの認められるドキュメント
2009年3月20日紙版発売
秋本芳伸,岡田泰子 著
A5判/208ページ
定価2,178円(本体1,980円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3785-8
ただいま弊社在庫はございません。
書籍の概要
この本の概要
SEのドキュメント仕事のはじめ方・進め方が豊富な図解でわかる本です。
システム開発とドキュメント(仕様書)は切っても切り離せません。システム開発では,業務フローチャート,要求仕様書,概要仕様書,基本仕様書など多くのドキュメントが作られます。これらのドキュメントをきっちり仕上げることで,依頼企業との関係がギスギスしない,手戻りが抑えられる,引き継ぎもスムーズに進むなど多くのメリットが得られます。開発のバイブルとなるドキュメント。その作成スキルを磨きましょう。
こんな方におすすめ
- システム開発の設計工程のスキルを高めたいSEの方
- ドキュメントの書き方のノウハウを短時間で学びたいSEの方
- ドキュメントにまつわる後輩・部下・若手の指導用テキストをお探しの方
目次
PART1 システム開発で繰り返し起きる問題
- 01 ライフサイクルを考慮しないシステムは短命で終わる
- 02 開発工程を無視したシステムは低品質になる
- 03 文書類が揃っていないシステムは引き継ぎができない
- 04 情報共有が不足すると,必ずトラブルが起こる
- 05 情報や資料が不十分なシステムは作り直しの憂き目にあう
- 06 本質的要望を実現しないシステムは無用の長物
- 07 決定権限のない依頼企業担当者は危険な相棒
- 08 システムを導入するだけでは業務改善は望めない
- 09 「任せた」という言葉を鵜呑みにして起こる問題
PART2 漏れがない現行業務フローチャートを作る
- 10 依頼企業の目的と業務を知ることが重要な理由
- 11 依頼企業が満足するシステムの方向性を考える
- 12 依頼企業の組織図を入手する
- 13 各部門の役割から組織全体の関係を考える
- 14 各部門が取り扱う情報の輪郭をはっきりさせる
- 15 担当者と各部門から業務の一覧を得る
- 16 業務を作業に分類して,作業の流れを押さえる
- 17 申請書と指示書は作業を知るための貴重な材料
- 18 申請書,指示書の部門間の流れを知る
- 19 申請書,指示書が扱う情報の関連性
- 20 各部門が取り扱う情報の最新版を入手する
- 21 情報のライフサイクルは情報の保存方法を決める指針
- 22 現行業務フローチャートを作成する(1)
- 23 現行業務フローチャートを作成する(2)
- 24 現行業務フローチャートを吟味する
- 25 現行業務フローチャートを承認してもらう
PART3 ユーザーから認められる! 要求定義を作る
- 26 作業内容,作業環境が同じユーザーをグループ化する
- 27 インタビュー相手を選び,ユーザークラスから要望を収集する
- 28 収集した要望をリストに落とし込む
- 29 重要かつ実現可能性の高い要望を見つける
- 30 システムが貢献できる要望,貢献できない要望
- 31 要求定義は「実現を目指していること」の一覧
- 32 システムに求められるのは業務要求の達成
- 33 ユーザー要求の優先順位を考える
- 34 技術的要求を手がかりに採用技術を絞り込む
- 35 ユーザーの環境から運用上の要求をまとめる
- 36 保守上の要求をまとめる
- 37 要求定義を吟味する
- 38 承認がなければ要求定義は完成しない
- 39 要求定義を現行業務フローチャートに記入する
PART4 スムーズな導入を実現! 要件定義を作る
- 40 要件定義は実現のための必要十分条件
- 41 技術的要件をまとめて,システムの骨格を決める
- 42 「機能」「性能」「品質」を規定する
- 43 6つの制約事項を洗い出す
- 44 機能要求で欠かせない情報
- 45 性能目標はハード,ソフトの構成を左右する
- 46 開発費用に見合う品質属性をまとめる
- 47 法律,企業・業界のルールは制約条件
- 48 後からトラブルにならないように物理的条件を押さえる
- 49 「事業の継続」に必要なセキュリティ目標
- 50 システムの操作性は環境に応じて変える
- 51 システムのライフサイクルと維持管理をまとめる
- 52 すべての仮定と依存関係に目を配る
- 53 ハードウェア要件として取り出す
- 54 ネットワーク要件として取り出す
- 55 ハード,ネットワークと対応したソフトウェア要件
- 56 スムーズな運用のための要件
- 57 保守上の要件をまとめて,リスクを最小限に抑える
- 58 まとめた要件を吟味する
- 59 要件定義は要求定義をもとに説明する
- 60 要件定義を現行業務フローチャートに反映する
PART5 矛盾がない新業務フローチャートを作る
- 61 新しい業務の流れを整理する
- 62 新しい情報の流れを整理する
- 63 新業務フローチャートを作成する
- 64 新業務フローチャートに情報を書き込む
- 65 フォームのフォーマットは脇に置いて,情報に絞る
- 66 新業務フローチャートを完成させる
- 67 新業務フローチャートを吟味する
- 68 新業務フローチャートの説明は要件定義を基準に行う
PART6 採用される概要仕様書を作る
- 69 概要仕様書は最初に作られる設計仕様書
- 70 システム概要は概要仕様書の最重要項目
- 71 システムの全体構成をまとめる
- 72 機能概要の2つのポイント
- 73 ハードウェア構成をまとめる
- 74 ネットワーク構成をまとめる
- 75 ソフトウェア構成をまとめる
- 76 情報の流れをデータの流れに置き換える
- 77 データフローチャートをもとにデータ構造をまとめる
- 78 概要仕様書を依頼企業に説明する
PART7 開発のバイブル! 基本仕様書を作る
- 79 基本仕様書はシステム開発のバイブル
- 80 システムの運用基準をまとめる
- 81 スムーズな運用のための保守基準
- 82 システムの全体構成を確定する
- 83 ハードウェア構成を完成させる
- 84 ネットワーク構成を完成させる
- 85 ソフトウェア構成を完成させる
- 86 データ構造の確定後にデータベース構造をまとめる
- 87 すべての機能を一覧にまとめる
- 88 主要機能の操作画面をすべて定義する
この本に関連する書籍
-
SEのための「経験則的」要件定義の極意
本書で取り上げる方法論は,システム設計の過程で,SE個人の能力に依存するビジネスプロセスおよびIT機能の決定に関し,ベテランSE(実力者)の暗黙知を形式知化したも...
-
上流工程を加速する! 要求定義・要件定義 55のルール
ユーザーがシステムへ抱く要求を整理して集めたものが「要求定義」。要求定義の「実現したい」を「実現すべき」要求へと明確にするのが「要件定義」です。本書では一筋...