Windows Server 2008実践ガイド
2009年6月24日紙版発売
村嶋修一 著
B5変形判/704ページ
定価4,290円(本体3,900円+税10%)
ISBN 978-4-7741-3883-1
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書籍の概要
この本の概要
本書はWindows Server 2008のインストールから実際の運用・管理の方法について,管理者が現場ですぐ実践するための操作方法,作業手順,ノウハウなどを体系立てて解説します。Windows Server 2008の豊富な機能のうち,現場でよく使われる機能,注目されている新機能に重点を置いています。ネットワークの設計からクライアントの管理~サーバの保守まで,Windows Serverの管理者として必要な知識を一通りカバーしており,ネットワーク管理者には必携の一冊です。
こんな方におすすめ
- サーバ/ネットワークの管理者
- ネットワークエンジニア
著者の一言
Windows Server 2008の前身であるWindows Server 2003の内部バージョンは「5.1」であり,Windows Server 2000の内部バージョン「5.0」からのマイナーアップデートに過ぎなかった。ところが,Windows Server 2008の内部バージョンは「6.0」である。これは,Windows Server 2008が新しく作られたOSであることを意味している。Windows Server 2000から考えると,実に8年ぶりにメジャーバージョンアップがされたOSだ。
まったく新しく作られたOSは,仕上がりや安定性に不安が付き物だが,それは杞憂に終わった。筆者はMicrosoftのエンジニアと話をする機会が何度かあったが,「設計段階からセキュリティや処理効率,安定性を重視しており,従来と比べると構造レベルからまるで違う」という話を聞いた。Windows Server 2008とはβ版からの付き合いだが,この段階ですでに従来の製品レベルの安定性を持っていた。運がよかっただけかもしれないが,筆者の環境ではβ版がブルースクリーンになることは一度もなかった。それまで現場のエンジニアの間でよく言われていた,「MicrosoftのOSはSP1が出るまでは本番環境には導入しないのが妥当」という常識が覆ったことを実感した瞬間でもあった。
Windows Server 2008は数多くの進化を果たしている。本書を片手に環境を構築して,知識としてではなく,Windows Server 2008を実感していただきたい。そうすれば,きっと「これは使える」と実感していただけるだろう。
本書ではWindows Server 2008の全機能はカバーしていない。よく使われるであろう機能を中心に解説している「実践導入指南書」だ。本書を卒業したら,より高度な専門書を入手されることをお勧めする。
2009/02/15 村嶋修一(※本書の前書きより抜粋)
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目次
第1章 まずは環境を作ってみる
- 1.1 インストールとサーバの作成
- 1.1.1 テスト環境を作る
- 1.1.2 初期構成タスク
- 1.1.3 ライセンス認証
- 1.2 サーバの設定
- 1.2.1 サーバマネージャで各サービスをインストールする
- 1.2.2 Active Directoryの設定
- 1.2.3 2台目のドメインコントローラを作る
- 1.2.4 ディスクの共有
- 1.2.5 プリンタの追加と公開
- 1.3 クライアントの接続
- 1.3.1 Windows Vista Business/Enterprise/UltimateとWindows Server 2008の接続
- 1.3.2 Windows XP ProfessionalとWindows Server 2003の接続
- 1.3.3 Windows 2000 ProfessionalとWindows Server 2000の接続
- 1.3.4 Windows NT Server 4.0は接続できる?
- 1.3.5 Windows 95/98/Meは接続できる?
- 1.4 インターネット接続
- 1.4.1 インターネットは“百鬼夜行”のネットワーク
- 1.4.2 セキュリティポリシー
- 1.4.3 インターネット接続のための機器設定
第2章 TCP/IPの基礎
- 2.1 プロトコルの正体とOSI参照モデル
- 2.2 パケット
- 2.3 IPアドレスとサブネットマスク
- 2.3.1 IPv4
- 2.3.2 IPv6
- 2.4 TCP/UDPとポート番号
- 2.5 MACアドレスとその解決
- 2.6 管理を省力化するサービス
- 2.6.1 DNS
- 2.6.2 DHCPv4
- 2.6.3 DHCPv6
- 2.6.4 RA
- 2.7 X.509証明書
第3章 ネットワークの設計
- 3.1 設計
- 3.1.1 トポロジ設計
- 3.1.2 実装設計
- 3.1.3 物理設計
- 3.2 LANの実装例
- 3.2.1 ポートに対するIPアドレス割り当て
- 3.2.2 ノードに対するアドレス自動構成アシスト
- 3.2.3 ダイナミックルーティング
- 3.2.4 IPv6マルチキャスト
- 3.2.5 その他の設定
- 3.3 インターネット接続の実装例
- 3.3.1 PPPoE
- 3.3.2 NAT/NAPT
- 3.3.3 パケットフィルタリング
- 3.3.4 6over4トンネル
- 3.3.5 ルーティング
- 3.4 WANの実装例
第4章 LAN環境の設計と実装
- 4.1 管理しやすいネットワークを作ろう
- 4.1.1 設計のアプローチ
- 4.2 ドメインの考え方
- 4.2.1 ドメイン管理
- 4.2.2 ドメインコントローラの配置
- 4.2.3 OUとグループの役割
- 4.3 物理構造と機器配置
- 4.3.1 ネットワーク設計のポイント
- 4.3.2 有線LAN
- 4.3.3 無線LAN
- 4.3.4 セキュアな無線LAN構築
- 4.3.5 そのほかの機器
- 4.4 リソースを管理する
- 4.4.1 資源管理
- 4.4.2 クライアント環境を集中管理する
- 4.4.3 ドキュメント管理
- 4.4.4 仮想化
- 4.5 障害に備える
- 4.5.1 耐障害性と負荷分散を考える
- 4.5.2 復旧方法を考える
- 4.6 セキュリティを考える
- 4.6.1 ウイルスや脆弱性の対策
- 4.6.2 データセキュリティの確保
- 4.7 サーバの監視と管理
- 4.7.1 サーバのリモート管理
- 4.7.2 サーバの状態監視
第5章 WANエクストラネット環境の設計と実装
- 5.1 WANの接続方法
- 5.1.1 WANの設計
- 5.1.2 回線の選択
- 5.2 WAN環境でのサービス設計
- 5.3 協力会社とのネットワーク
第6章 モバイル接続環境の設計と実装
- 6.1 現在のモバイルネットワーク環境
- 6.2 LAN環境の外から社内リソースを使う
- 6.2.1 まずはPPTPでVPNを作ってみる
- 6.2.2 VPNプロトコル
- 6.2.3 認証方法
- 6.2.4 認証プロトコル
- 6.2.5 指定IPアドレスを配布
- 6.2.6 TSゲートウェイ
- 6.2.7 モバイル環境でのNAP
- 6.3 オフラインファイル
第7章 インターネット公開環境の設計と実装
- 7.1 インターネット上にサーバを公開するということ
- 7.2 インターネット公開環境の方針と設計
- 7.2.1 公開サービスを提供するために必要な物
- 7.2.2 IPアドレス設計
- 7.3 DMZを作るための通信機器設定
- 7.3.1 DMZポリシーの考え方
- 7.4 インターネットサーバの作成
- 7.4.1 DNS
- 7.4.2 Web
- 7.4.3 IISの拡張
- 7.4.4 メール
- 7.4.5 インターネットサーバ共通のセキュリティ設定
- 7.4.6 そのほかの設定
第8章 旧ドメインコントローラからの移行
- 8.1 移行に際しての注意事項と移行方針
- 8.2 Windows Server 2000/2003からの移行
- 8.2.1 既存ドメインコントローラのフルバックアップ
- 8.2.2 既存ドメイン/フォレストレベルのアップグレード
- 8.2.3 adprepの実行
- 8.2.4 ドメインメンバの設定変更
- 8.2.5 FSMOの移動
- 8.2.6 既存ドメインコントローラの切り離し
- 8.2.7 新ドメイン/フォレストのアップグレード
- 8.2.8 SYSVOL複製のアップグレード
- 8.3 Windows NT4 Server 以前からの移行
- 8.4 FSMOの強制移動
- 8.5 ドメインコントローラのリストア
付録
- 1 AMAHA RTX1100の設定例
- 2 BitLocker対応のパーティション構成を手動で設定する
- 3 Windows Server 2008 RC2について
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