Windows Server 2008実践ガイド

[表紙]Windows Server 2008実践ガイド

紙版発売

B5変形判/704ページ

定価4,290円(本体3,900円+税10%)

ISBN 978-4-7741-3883-1

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書籍の概要

この本の概要

本書はWindows Server 2008のインストールから実際の運用・管理の方法について,管理者が現場ですぐ実践するための操作方法,作業手順,ノウハウなどを体系立てて解説します。Windows Server 2008の豊富な機能のうち,現場でよく使われる機能,注目されている新機能に重点を置いています。ネットワークの設計からクライアントの管理~サーバの保守まで,Windows Serverの管理者として必要な知識を一通りカバーしており,ネットワーク管理者には必携の一冊です。

こんな方におすすめ

  • サーバ/ネットワークの管理者
  • ネットワークエンジニア

著者の一言

Windows Server 2008の前身であるWindows Server 2003の内部バージョンは「5.1」であり,Windows Server 2000の内部バージョン「5.0」からのマイナーアップデートに過ぎなかった。ところが,Windows Server 2008の内部バージョンは「6.0」である。これは,Windows Server 2008が新しく作られたOSであることを意味している。Windows Server 2000から考えると,実に8年ぶりにメジャーバージョンアップがされたOSだ。

まったく新しく作られたOSは,仕上がりや安定性に不安が付き物だが,それは杞憂に終わった。筆者はMicrosoftのエンジニアと話をする機会が何度かあったが,「設計段階からセキュリティや処理効率,安定性を重視しており,従来と比べると構造レベルからまるで違う」という話を聞いた。Windows Server 2008とはβ版からの付き合いだが,この段階ですでに従来の製品レベルの安定性を持っていた。運がよかっただけかもしれないが,筆者の環境ではβ版がブルースクリーンになることは一度もなかった。それまで現場のエンジニアの間でよく言われていた,「MicrosoftのOSはSP1が出るまでは本番環境には導入しないのが妥当」という常識が覆ったことを実感した瞬間でもあった。

Windows Server 2008は数多くの進化を果たしている。本書を片手に環境を構築して,知識としてではなく,Windows Server 2008を実感していただきたい。そうすれば,きっと「これは使える」と実感していただけるだろう。

本書ではWindows Server 2008の全機能はカバーしていない。よく使われるであろう機能を中心に解説している「実践導入指南書」だ。本書を卒業したら,より高度な専門書を入手されることをお勧めする。

2009/02/15 村嶋修一(※本書の前書きより抜粋)

本書のサンプル

本書の一部ページを,PDFで確認することができます。

目次

第1章 まずは環境を作ってみる

  • 1.1 インストールとサーバの作成
    • 1.1.1 テスト環境を作る
    • 1.1.2 初期構成タスク
    • 1.1.3 ライセンス認証
  • 1.2 サーバの設定
    • 1.2.1 サーバマネージャで各サービスをインストールする
    • 1.2.2 Active Directoryの設定
    • 1.2.3 2台目のドメインコントローラを作る
    • 1.2.4 ディスクの共有
    • 1.2.5 プリンタの追加と公開
  • 1.3 クライアントの接続
    • 1.3.1 Windows Vista Business/Enterprise/UltimateとWindows Server 2008の接続
    • 1.3.2 Windows XP ProfessionalとWindows Server 2003の接続
    • 1.3.3 Windows 2000 ProfessionalとWindows Server 2000の接続
    • 1.3.4 Windows NT Server 4.0は接続できる?
    • 1.3.5 Windows 95/98/Meは接続できる?
  • 1.4 インターネット接続
    • 1.4.1 インターネットは“百鬼夜行”のネットワーク
    • 1.4.2 セキュリティポリシー
    • 1.4.3 インターネット接続のための機器設定

第2章 TCP/IPの基礎

  • 2.1 プロトコルの正体とOSI参照モデル
  • 2.2 パケット
  • 2.3 IPアドレスとサブネットマスク
    • 2.3.1 IPv4
    • 2.3.2 IPv6
  • 2.4 TCP/UDPとポート番号
  • 2.5 MACアドレスとその解決
  • 2.6 管理を省力化するサービス
    • 2.6.1 DNS
    • 2.6.2 DHCPv4
    • 2.6.3 DHCPv6
    • 2.6.4 RA
  • 2.7 X.509証明書

第3章 ネットワークの設計

  • 3.1  設計
    • 3.1.1 トポロジ設計
    • 3.1.2 実装設計
    • 3.1.3 物理設計
  • 3.2 LANの実装例
    • 3.2.1 ポートに対するIPアドレス割り当て
    • 3.2.2 ノードに対するアドレス自動構成アシスト
    • 3.2.3 ダイナミックルーティング
    • 3.2.4 IPv6マルチキャスト
    • 3.2.5 その他の設定
  • 3.3 インターネット接続の実装例
    • 3.3.1 PPPoE
    • 3.3.2 NAT/NAPT
    • 3.3.3 パケットフィルタリング
    • 3.3.4 6over4トンネル
    • 3.3.5 ルーティング
  • 3.4 WANの実装例

第4章 LAN環境の設計と実装

  • 4.1 管理しやすいネットワークを作ろう
    • 4.1.1 設計のアプローチ
  • 4.2 ドメインの考え方
    • 4.2.1 ドメイン管理
    • 4.2.2 ドメインコントローラの配置
    • 4.2.3 OUとグループの役割
  • 4.3 物理構造と機器配置
    • 4.3.1 ネットワーク設計のポイント
    • 4.3.2 有線LAN
    • 4.3.3 無線LAN
    • 4.3.4 セキュアな無線LAN構築
    • 4.3.5 そのほかの機器
  • 4.4 リソースを管理する
    • 4.4.1 資源管理
    • 4.4.2 クライアント環境を集中管理する
    • 4.4.3 ドキュメント管理
    • 4.4.4 仮想化
  • 4.5 障害に備える
    • 4.5.1 耐障害性と負荷分散を考える
    • 4.5.2 復旧方法を考える
  • 4.6 セキュリティを考える
    • 4.6.1 ウイルスや脆弱性の対策
    • 4.6.2 データセキュリティの確保
  • 4.7 サーバの監視と管理
    • 4.7.1 サーバのリモート管理
    • 4.7.2 サーバの状態監視

第5章  WANエクストラネット環境の設計と実装

  • 5.1 WANの接続方法
    • 5.1.1 WANの設計
    • 5.1.2 回線の選択
  • 5.2 WAN環境でのサービス設計
  • 5.3 協力会社とのネットワーク

第6章 モバイル接続環境の設計と実装

  • 6.1 現在のモバイルネットワーク環境
  • 6.2 LAN環境の外から社内リソースを使う
    • 6.2.1 まずはPPTPでVPNを作ってみる
    • 6.2.2 VPNプロトコル
    • 6.2.3 認証方法
    • 6.2.4 認証プロトコル
    • 6.2.5 指定IPアドレスを配布
    • 6.2.6 TSゲートウェイ
    • 6.2.7 モバイル環境でのNAP
  • 6.3 オフラインファイル

第7章 インターネット公開環境の設計と実装

  • 7.1 インターネット上にサーバを公開するということ
  • 7.2 インターネット公開環境の方針と設計
    • 7.2.1 公開サービスを提供するために必要な物
    • 7.2.2 IPアドレス設計
  • 7.3 DMZを作るための通信機器設定
    • 7.3.1 DMZポリシーの考え方
  • 7.4 インターネットサーバの作成
    • 7.4.1 DNS
    • 7.4.2 Web
    • 7.4.3 IISの拡張
    • 7.4.4 メール
    • 7.4.5 インターネットサーバ共通のセキュリティ設定
    • 7.4.6 そのほかの設定

第8章 旧ドメインコントローラからの移行

  • 8.1 移行に際しての注意事項と移行方針
  • 8.2 Windows Server 2000/2003からの移行
    • 8.2.1 既存ドメインコントローラのフルバックアップ
    • 8.2.2 既存ドメイン/フォレストレベルのアップグレード
    • 8.2.3 adprepの実行
    • 8.2.4 ドメインメンバの設定変更
    • 8.2.5 FSMOの移動
    • 8.2.6 既存ドメインコントローラの切り離し
    • 8.2.7 新ドメイン/フォレストのアップグレード
    • 8.2.8 SYSVOL複製のアップグレード
  • 8.3 Windows NT4 Server 以前からの移行
  • 8.4 FSMOの強制移動
  • 8.5 ドメインコントローラのリストア

付録

  • 1 AMAHA RTX1100の設定例
  • 2 BitLocker対応のパーティション構成を手動で設定する
  • 3 Windows Server 2008 RC2について

著者プロフィール

村嶋修一(むらしましゅういち)

1962年生まれ。株式会社ライプ勤務。システム開発はSAをメインに,インフラ/ネットワーク/セキュリティはSA~実装までのレンジを担当。執筆は書籍が中心だが,雑誌連載も時々書いている。

講習会講師も時折依頼あり。
Microsoft MVP for Windows Server - Networking (Oct 2006- Jan 2008)
Microsoft MVP for Management Infrastructure: Networking (Feb 2008- Sep 2008)
Microsoft MVP for Virtual Machine: Networking (Oct 2008- Sep 2009)

著書:ネットワークの知識と実務(2007/翔泳社)/Windows Server 2003 実践ガイド(2005/技術評論社)/詳説図解TCP/IPエキスパートガイド(2003/秀和システム)/インターネットセキュリティ強化テクニック(2001/メディアテック出版)/Windows 2000 Server 構築・運用実践ガイド(2001/技術評論社)/ルータ&パケットフィルタリング(1999/情報管理)/その他書籍/雑誌連載多数

筆者のWebサイト:http://www.vwnet.jp