技評SE選書シリーズSEの「品質」力
2010年3月4日紙版発売
2012年9月24日電子版発売
内山幸央,幸地司 著
四六判/224ページ
定価1,628円(本体1,480円+税10%)
ISBN 978-4-7741-4187-9
書籍の概要
この本の概要
本書は,SEの方々に,品質管理への入り口をくぐっていただくことを念頭に置いています。第1章では品質管理の難しさと重要さにまつわる話題を取り上げています。第2章では初級SEにありがちな誤解を解き,その代わりに持つべき考え方を示します。第3章は開発現場で使える,実践テクニックとしての問題解決ツールについて説明しています。第4章はチームマネジメントの観点から,品質問題を致命的なレベルまで悪化させてしまう落とし穴をあげます。第5章はまとめとして品質管理の要点を述べます。
こんな方におすすめ
- 初級SE
- テストエンジニア
- 品質管理担当者
目次
第1章 古くて新しい品質問題
- 1 品質に泣かされる人々
- 2 目に見えない品質の難しさ
- 3 品質はつかめるか
- 4 五十歩百歩の「動けばいい」vs「基準を満たせばいい」
- 5 すれ違う品質意識――分散開発と世代間ギャップ
- 6 できるSEに不可欠なスキル
第2章 初級SEにありがちな6つの誤解
- 1 誤解①・品質管理とはテスト技術のことである
- 2 誤解②・最新技法を導入すれば品質は良くなる
- 3 誤解③・品質管理を強化するとコスト・納期が増す
- 4 誤解④・バグがあってはならない
- 5 誤解⑤・私=つくる人,あなた=なおす人
- 6 誤解⑥・ISOを取得すれば大丈夫
第3章 問題解決ツールを活用しよう
- 1 バグ管理表は問題を解決しない
- 2 チェックシート―うっかり忘れを防ぐ
- 3 マトリクス表―組み合わせを「見える化」する
- 4 ロジックツリー―論理のディレクトリ構造
- 5 根本原因分析―本質を掘り出す問いかけ
- 6 パレート図―優先すべき課題は何か?
- 7 散布図―相関が教える「予測」と「異常」
第4章 品質崩壊を招く「落とし穴」
- 1 危険なニオイは崩壊の序曲
- 2 甘い見通しで見切り発車
- 3 減点主義で蔓延する,事なかれ主義
- 4 人間の活動であることを忘れる
- 5 観点と基準に欠ける「場当たり対応」
- 6 事実を見ずに思惑で動く
第5章 進化する組織が品質を高める
- 1 「完成」された「個人」にできないこと
- 2 守りを攻めに転じるカイゼン
- 3 なめてはいけないPDCA
- 4 今日から始める「明日の品質管理」
補章 グローバルソーシング時代に生きるSEのキャリア開発
- 1 SEの基礎能力を測定する質問
- 2 ソフトウェアテストは演繹的か,それとも帰納的か
- 3 演繹的なソフトウェアテストを1つあげなさい
- 4 中国人SEのすごい地頭力
- 5 もっとすごい中国人SEの集団平均知力
- 6 「空気を読む」だけでは世界の競争を勝ち抜けない日本人SE
- 7 対日業務適応に長けたSEを大量生産し始めた中国
- 8 日本人は正直・誠実・正当さを基盤とする品質マネジメントを追求せよ
この本に関連する書籍
-
いちばんやさしいソフトウェアテストの本
年々大規模化・複雑化するソフトウェア開発では,テストエンジニアのニーズが増大しています。本書では組み合わせテストをはじめとするソフトウェアテストの基本スキル...
-
ソフトウェアテスト入門 押さえておきたい<<要点・重点>>
本書は,ソフトウェアの品質に注目したテスト専門誌『ソフトウェア・テストPRESS』Vol.1~4の掲載記事から,ソフトウェアテストに関わるエンジニアやプログラマとして,...
-
現場の仕事がバリバリ進むソフトウェアテスト手法
今日,テストという技術・学問は非常に大きな分野になってきています。しかし,その重要性はまだきちんと理解されていません。そこで,製品を開発してからテストを行う...