これでわかった! 物理と工学で使う行列と固有値
- 谷克彦 著
- 定価
- 2,178円(本体1,980円+税10%)
- 発売日
- 2010.9.23[在庫なし]
- 判型
- A5
- 頁数
- 176ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4393-4
サポート情報
概要
昨年刊行した『線形代数の基礎』の続編です。基礎を踏まえ、写像、行列、固有値、ベクトルが工学の分野でどのように使われているのかを解説します。次元が大きいデータを扱うことが求められる工学分野でこそ、線形代数の威力が発揮されます。たとえば、デジタル画像データは、行列の成分に画素の明るさの数値が入っています。波動方程式、状態方程式など物理で必ず出てくる単元に関しても固有値の考え方が活かされます。線形代数の基礎を振り返りながら、事例を交えて解説します。
こんな方にオススメ
- 工学部学生
- 線形代数の応用を知りたい人
- 画像解像度の処理など、高次元のデータ処理に興味がある人
目次
第1章 行列の計算に役立つ分解法
- 1.1 行列の分解
- 1.2 LU分解
- 1.3 LU分解で連立方程式を解く
- 1.4 三角行列の性質
- 1.5 LDU分解、コレスキー分解
- 1.6 正定値行列と2次形式
- 1.7 シュミットの直交化を使ったQR分解
第2章 固有値問題
- 2.1 固有値問題を解く
- 2.2 上三角行列にして固有値を求める
- 2.3 絶対値最大の固有値を求める-べき乗法-
- 2.4 理工学でよく現れる3重対角行列
- 2.5 ハミルトン―ケーリーの定理
- 2.6 固有値の個数と行列のタイプ
第3章 線形写像
- 3.1 定義の復習
- 3.2 線形写像の核と像
- 3.3 部分空間への射影
- 3.4 解空間
第4章 制御のための関数空間と線形写像
- 4.1 関数はベクトルの仲間
- 4.2 関数を基底関数の1次結合で表現
- 4.3 DCT(離散コサイン変換)
- 4.4 状態方程式
- 4.5 可制御性と可観測性
第5章 3Dグラフィックスへの応用
- 5.1 運動の行列表現
- 5.2 ザイツ演算子から同次座標へ
- 5.3 高次元からの投影
- 5.4 映像の表示空間
第6章 群と行列
- 6.1 群の定義
- 6.2 部分群
- 6.3 点群を作る
- 6.4 群要素の類別
- 6.5 準同型写像
- 6.6 剰余類による展開
- 6.7 振動モード解析と行列表現