現場の即戦力シリーズはじめての半導体プロセス

[表紙]はじめての半導体プロセス

紙版発売

A5判/304ページ

定価2,838円(本体2,580円+税10%)

ISBN 978-4-7741-4749-9

→学校・法人一括購入ご検討の皆様へ

書籍の概要

この本の概要

本書は,半導体プロセスの入門書です。半導体プロセスとは,シリコンウェハを出発原料とし,半導体チップを製造する過程を指し,ウェハプロセスとも呼ばれています。半導体産業の進歩を支え,また推進してきたのが微細加工技術,薄膜形成技術ですが,半導体プロセスはこの領域をカバーするものです。

本書では,半導体プロセスを基本要素に分けた基本プロセスと,それらの組み合わせで構成される複合プロセス,プロセスインテグレーションを中心に,半導体プロセスの全体像が分かりやすく解説されています。単なる技術解説にとどまらず,半導体プロセスの考え方から,歴史,新しいプロセス技術のニーズ,これからの方向など,著者ならではの示唆に富んだ内容となっています。

半導体産業あるいは関連分野で仕事に従事し,また半導体のプロセス,製造装置,製造材料などに技術的あるいはビジネス的関心を持つ読者に半導体プロセスのエッセンスを提供いたします。

こんな方におすすめ

  • 半導体製造装置の設計・開発者
  • 半導体デバイスの製造技術者・プロセスエンジニア
  • 半導体用材料メーカーの技術者
  • 半導体製造技術について勉強し知識を深めたいと志す人・研修生・学生

目次

1章 はじめての半導体プロセス

  • 1.1 半導体プロセスとはなにか
  • 1.2 半導体プロセスはなぜ重要か
  • 1.3 半導体プロセス裏方論
  • 1.4 半導体プロセスの構成分野
  • 1.5 半導体プロセスと製造装置
  • 1.6 半導体プロセスの魅力

2章 半導体デバイスの種類と構造

  • 2.1 半導体デバイスとプロセス技術
  • 2.2 半導体デバイスの分類
  • 2.3 バイポーラデバイス構造
  • 2.4 CMOSデバイス構造
  • 2.5 BiCMOSデバイス構造
  • 2.6 SOIデバイス構造
  • 2.7 多層配線構造
  • 2.8 半導体デバイスの製造フロー
  • 3章 半導体プロセスの技術史

    • 3.1 技術史のメッセージ
    • 3.2 IC以前(1950年代)
    • 3.3 IC時代(1960年代)
    • 3.4 LSI時代(1970年代)
    • 3.5 VLSI時代(1980年代)
    • 3.6 サブミクロンVLSI時代(1990年代)
    • 3.7 ギガビット時代(2000年以降)

    4章 半導体プロセスの概要

    • 4.1 プロセス技術の区分
    • 4.2 基本プロセス技術と複合プロセス技術
    • 4.3 プロセス技術における前工程と後工程

    5章 基本プロセス技術54

    • 5.1 洗浄技術
    • 5.2 熱処理技術
    • 5.3 不純物導入技術
    • 5.4 薄膜形成技術
    • 5.5 リソグラフィ技術Ⅰ
    • 5.6 リソグラフィ技術Ⅱ
    • 5.7 平坦化技術

    6章 複合プロセス技術―プロセスインテグレーション―

    • 6.1 アイソレーション技術
    • 6.2 ウェル形成技術
    • 6.3 ゲート絶縁膜形成技術
    • 6.4 ゲート電極形成技術
    • 6.5 ソース/ドレイン形成技術
    • 6.6 コンタクト形成技術
    • 6.7 絶縁膜平坦化技術
    • 6.8 コンタクトプラグ形成技術
    • 6.9 キャパシタ形成技術Ⅰ(DRAM)
    • 6.10 キャパシタ形成技術Ⅱ(FRAM)
    • 6.11 Al電極形成技術
    • 6.12 多層配線構造形成技術
    • 6.13 低比誘電率(low k)膜形成技術
    • 6.14 銅配線ダマシン構造形成技術
    • 6.15 バッシベーション技術

    7章 プロセス技術と装置・材料

    • 7.1 優れたプロセス技術とは?
    • 7.2 プロセス技術開発の方法論
    • 7.3 プロセス開発成果としての装置化
    • 7.4 プロセス技術と装置の関わりの推移
    • 7.5 プロセス開発における材料の重要性

    8章 新しいプロセス技術のニーズ

    • 8.1 なぜ新しいプロセスニーズが常に必要か
    • 8.2 どんなプロセスが期待されているのか
    • 8.3 半導体技術ロードマッフの解読
    • 8.4 新しいプロセス開発の着想

    9章 これからの半導体プロセス

    • 9.1 半導体立国曰本の落日
    • 9.2 半導体製造の核心―プロセス技術―
    • 9.3 プロセス技術と量産装置技術のパランス
    • 9.4 プロセス技術における地域差
    • 9.5 プロセス技術における独創性
    • 9.6 プロセス技術者の役割
    • 9.7 半導体プロセスの原点―あとがきにかえて―

著者プロフィール

前田和夫(まえだかずお)

1959年横浜国立大学工学部化学工学科卒業。1959~1978年富士通㈱勤務。1977年東京大学より工学博士号授与。1978~1982年パイオニア㈱勤務。1979年米国SEMI(半導体装置材料協会)よりSEMMY賞授与。1982~1988年アプライドマテリアルジャパン㈱勤務。1988年㈱半導体プロセス研究所設立。2008年9月逝去。

主な著書は,『LSI技術』(電気通信学会)共著,『超LSIプロセスデータハンドブック』(サイエンスフォーラム)共編,『VLSIとCVD』(槇書店),『VLSIプロセス装置ハンドブック』,『最新LSIプロセス技術』,『はじめての半導体プロセス』,『はじめての半導体ナノプロセス』(以上,工業調査会)。