現場の即戦力シリーズはじめての半導体プロセス
2011年7月23日紙版発売
前田和夫 著
A5判/304ページ
定価2,838円(本体2,580円+税10%)
ISBN 978-4-7741-4749-9
書籍の概要
この本の概要
本書は,半導体プロセスの入門書です。半導体プロセスとは,シリコンウェハを出発原料とし,半導体チップを製造する過程を指し,ウェハプロセスとも呼ばれています。半導体産業の進歩を支え,また推進してきたのが微細加工技術,薄膜形成技術ですが,半導体プロセスはこの領域をカバーするものです。
本書では,半導体プロセスを基本要素に分けた基本プロセスと,それらの組み合わせで構成される複合プロセス,プロセスインテグレーションを中心に,半導体プロセスの全体像が分かりやすく解説されています。単なる技術解説にとどまらず,半導体プロセスの考え方から,歴史,新しいプロセス技術のニーズ,これからの方向など,著者ならではの示唆に富んだ内容となっています。
半導体産業あるいは関連分野で仕事に従事し,また半導体のプロセス,製造装置,製造材料などに技術的あるいはビジネス的関心を持つ読者に半導体プロセスのエッセンスを提供いたします。
こんな方におすすめ
- 半導体製造装置の設計・開発者
- 半導体デバイスの製造技術者・プロセスエンジニア
- 半導体用材料メーカーの技術者
- 半導体製造技術について勉強し知識を深めたいと志す人・研修生・学生
目次
1章 はじめての半導体プロセス
- 1.1 半導体プロセスとはなにか
- 1.2 半導体プロセスはなぜ重要か
- 1.3 半導体プロセス裏方論
- 1.4 半導体プロセスの構成分野
- 1.5 半導体プロセスと製造装置
- 1.6 半導体プロセスの魅力
2章 半導体デバイスの種類と構造
- 2.1 半導体デバイスとプロセス技術
- 2.2 半導体デバイスの分類
- 2.3 バイポーラデバイス構造
- 2.4 CMOSデバイス構造
- 2.5 BiCMOSデバイス構造
- 2.6 SOIデバイス構造
- 2.7 多層配線構造
- 2.8 半導体デバイスの製造フロー
- 3.1 技術史のメッセージ
- 3.2 IC以前(1950年代)
- 3.3 IC時代(1960年代)
- 3.4 LSI時代(1970年代)
- 3.5 VLSI時代(1980年代)
- 3.6 サブミクロンVLSI時代(1990年代)
- 3.7 ギガビット時代(2000年以降)
- 4.1 プロセス技術の区分
- 4.2 基本プロセス技術と複合プロセス技術
- 4.3 プロセス技術における前工程と後工程
- 5.1 洗浄技術
- 5.2 熱処理技術
- 5.3 不純物導入技術
- 5.4 薄膜形成技術
- 5.5 リソグラフィ技術Ⅰ
- 5.6 リソグラフィ技術Ⅱ
- 5.7 平坦化技術
- 6.1 アイソレーション技術
- 6.2 ウェル形成技術
- 6.3 ゲート絶縁膜形成技術
- 6.4 ゲート電極形成技術
- 6.5 ソース/ドレイン形成技術
- 6.6 コンタクト形成技術
- 6.7 絶縁膜平坦化技術
- 6.8 コンタクトプラグ形成技術
- 6.9 キャパシタ形成技術Ⅰ(DRAM)
- 6.10 キャパシタ形成技術Ⅱ(FRAM)
- 6.11 Al電極形成技術
- 6.12 多層配線構造形成技術
- 6.13 低比誘電率(low k)膜形成技術
- 6.14 銅配線ダマシン構造形成技術
- 6.15 バッシベーション技術
- 7.1 優れたプロセス技術とは?
- 7.2 プロセス技術開発の方法論
- 7.3 プロセス開発成果としての装置化
- 7.4 プロセス技術と装置の関わりの推移
- 7.5 プロセス開発における材料の重要性
- 8.1 なぜ新しいプロセスニーズが常に必要か
- 8.2 どんなプロセスが期待されているのか
- 8.3 半導体技術ロードマッフの解読
- 8.4 新しいプロセス開発の着想
- 9.1 半導体立国曰本の落日
- 9.2 半導体製造の核心―プロセス技術―
- 9.3 プロセス技術と量産装置技術のパランス
- 9.4 プロセス技術における地域差
- 9.5 プロセス技術における独創性
- 9.6 プロセス技術者の役割
- 9.7 半導体プロセスの原点―あとがきにかえて―