現場の即戦力シリーズはじめての半導体製造装置

[表紙]はじめての半導体製造装置

紙版発売

A5判/264ページ

定価2,618円(本体2,380円+税10%)

ISBN 978-4-7741-4750-5

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書籍の概要

この本の概要

本書は,半導体製造装置の入門書ですが,単に半導体製造装置の種類や技術を紹介するにとどまらず,半導体市場や技術との絡み,装置としての特殊性といった解説を交えて,読者がより広く半導体製造装置を捉えられるように執筆されています。本書を読み進めるに従い,半導体産業の全体までも徐々に理解できるようになるでしょう。

本書は全部で10章からなりますが,少し変わった構成をとっています。半導体製造装置の世界を見るときには,産業として大きな視野で捉えることが重要です。技術的およびビジネス的に見て,どこに焦点を当てるべきかが分かることが必要です。本書では,この分野の初学者への導入として,0章を設け,「半導体製造装置という世界」を展望しています。

半導体製造装置に関係する読者だけでなく,半導体に関わるすべての人に一読の価値がある入門書です。

こんな方におすすめ

  • 半導体製造装置の設計・開発者
  • 半導体デバイスの製造技術者・プロセスエンジニア
  • 半導体用材料メーカーの技術者
  • 半導体製造技術について勉強し知識を深めたいと志す人・研修生・学生

目次

0章 半導体製造装置という世界

  • 0.1 半導体製造装置とは何か
  • 0.2 なぜ半導体製造装置なのか
  • 0.3 半導体産業のなかの半導体製造装置
  • 0.4 半導体製造装置産業の誕生
  • 0.5 ウエハープロセスの半導体製造装置
  • 0.6 半導体製造装置の技術要素
  • 0.7 半導体製造装置のビジネス要素
  • 0.8 半導体製造装置の世界へ

1章 半導体デバイスの製造工程

  • 1.1 半導体デバイスの製造とその特色
  • 1.2 半導体デバイスの製造工程
  • 1.3 半導体デバイスの基本構造
  • 1.4 デバイス製造工程の基本的流れ
  • 1.5 基本プロセス技術
  • 1.6 複合プロセス技術
  • 1.7 半導体デバイス製造の3要素

2章 半導体製造装置の技術史

  • 2.1 半導体デバイスの進歩と製造装置
  • 2.2 技術からみた半世紀
  • 2.3 製造装置からみた半世紀
  • 2.4 技術史の到達点

3章 半導体製造装置の種類と役割

  • 3.1 半導体製造装置の範囲
  • 3.2 半導体製造装置の分類
  • 3.3 ウエハープロセス用製造装置の概要
  • 3.4 プロセスインテグレーションのインパクト

4章 半導体製造装置の構成と方式

  • 4.1 半導体製造装置の基本構成
  • 4.2 半導体製造装置の諸方式
  • 4.3 プロセスインテグレーションに対応した方式
  • 4.4 ウエハー大口径化への対応
  • 4.5 半導体製造装置の標準化
  • 4.6 半導体工場の自動化への対応
  • 4.7 生産形態への対応
  • 4.8 半導体製造装置の将来の方式

5章 各種半導体製造装置の概要

  • 5.1 ウエハープロセス用半導体製造装置
  • 5.2 洗浄装置
  • 5.3 熱処理装置
  • 5.4 不純物導入装置
  • 5.5 薄膜形成装置
  • 5.6 リソグラフィー装置
  • 5.7 平坦化装置

6章 半導体製造装置の現場

  • 6.1 半導体製造装置の現実
  • 6.2 半導体製造装置の導入と立上げ
  • 6.3 納入初期の半導体製造装置
  • 6.4 装置の稼働率
  • 6.5 装置のメンテナンス
  • 6.6 コストオブオーナーシツプ(COO)
  • 6.7 半導体製造装置の現場

7章 半導体製造装置の技術要素

  • 7.1 総合技術的産物としての半導体製造装置
  • 7.2 材料技術
  • 7.3 真空技術
  • 7.4 光応用技術
  • 7.5 ビーム応用技術
  • 7.6 化学反応の応用
  • 7.7 環境制御技術
  • 7.8 コンピュータ応用技術

8章 半導体製造装置技術のロードマップ

  • 8.1 技術ロードマップの重要性
  • 8.2 半導体デバイス技術のロードマップ
  • 8.3 半導体製造技術のロードマップ
  • 8.4 半導体製造装置の技術ロードマップ
  • 8.5 半導体製造装置の課題
  • 8.6 デバイスとプロセスのシンプル化

9章 21世紀の半導体製造装置―半導体製造装置進化論―

  • 9.1 半導体製造装置は“進歩”してきたのか
  • 9.2 半導体技術における日本とアメリカの関係は,どのように推移してきたのか
  • 9.3 プロセス技術者と装置はどのように関わってきたか
  • 9.4 半導体製造装置の絶対評価は可能か
  • 9.5 半導体製造装置の独創性
  • 9.6 半導体製造装置の重要課題
  • 9.7 半導体製造装置のチャレンジとブレークスルー
  • 9.8 21世紀の半導体製造装置

著者プロフィール

前田和夫(まえだかずお)

1959年横浜国立大学工学部化学工学科卒業。1959~1978年富士通㈱勤務。1977年東京大学より工学博士号授与。1978~1982年パイオニア㈱勤務。1979年米国SEMI(半導体装置材料協会)よりSEMMY賞授与。1982~1988年アプライドマテリアルジャパン㈱勤務。1988年㈱半導体プロセス研究所設立。2008年9月逝去。

主な著書は,『LSI技術』(電気通信学会)共著,『超LSIプロセスデータハンドブック』(サイエンスフォーラム)共編,『VLSIとCVD』(槇書店),『VLSIプロセス装置ハンドブック』,『最新LSIプロセス技術』,『はじめての半導体プロセス』,『はじめての半導体ナノプロセス』(以上,工業調査会)。