しくみ図解シリーズ上下水道が一番わかる
2012年8月8日紙版発売
2017年6月14日電子版発売
長澤靖之 監修・著
A5判/184ページ
定価2,178円(本体1,980円+税10%)
ISBN 978-4-7741-5225-7
書籍の概要
この本の概要
インフラの生命線たる水道について紹介する本。上水道の仕組み(水質基準と検査,浄水処理,ろ過装置,給水管の施工と方式等)と下水道の仕組み(水管の種類と接続,勾配と流速,段階処理方式等)をわかりやすく解説するほか,節水対策や漏水や汚染,老朽化といったメンテナンスについても解説する。
こんな方におすすめ
- 水道,配管業務に携わる方
- 建築設備系の方全般(住宅・マンション販売業の方なども含む)
著者の一言
本書は,化学や生物,土木や機械などが複合的に入り混じるがために,なかなか,理解しにくかった上下水道を,より身近にして頂くためのものです。この分野に興味を持たれた学生,若年技術者,市民の方を対象に出来る限り,広い範囲の内容をわかりやすい表現でまとめてみました。表現方法,解説不足なども多々あるとは思いますがご容赦ください。本書に目を通していただき,上下水道の設備と機能を理解していただけたら幸いです。
- 著者プロフィール
長澤靖之
1966年東京農業大学農学部農業工学科卒業。現在,㈱都市整備技術研究所会長,法政大学兼任講師。国土交通省下水道政策委員会流域管理委員,水循環再生協議会顧問,「水循環」誌編集委員など歴任。著書に『新上下水道おもしろ読本』(㈱近代出版社,共著)『小規模下水道施設設計の実務』(工業出版社,共著)など。技術士(総合技術監理部門,建設部門,衛生工学部門)
[執筆担当: 1章,2-1 ~ 2-12,3-1,3-7,3-9 ~ 3-16,4-1 ~ 4-5,4-7,4-12,5-1 ~ 5-5,5-8,5-9,各コラム]
井端和人
1968年早稲田大学理工学部土木工学科卒業。現在,まち環境エンジニアリング代表取締役社長。上下水道の設計・監理,中水道・雨水貯留浸透など水循環に関する業務に携わる。著書に『建築と都市の水環境計画』(彰国社,共著,建築学会編)。技術士(建設部門,上下水道部門),測量士
[執筆担当:4-6,4-8 ~ 4-11,5-6,5-7,5-10]
片岡利夫
1968年名古屋工業大学工学部土木工学科卒業。現在,㈱東神設計事務所技術顧問,上下水道の設計・監理,保全・修繕などの業務に携わる。技術士(建設部門),一級建築士,一級土木施工管理技士
[執筆担当: 2-13,3-8]
この書籍に関連する記事があります!
- 水道・電気・道路 ~災害復興とインフラを考える3冊~
- 東日本大震災から2年以上経ちました。被災地から遠く離れた場所で生活していると,あの時の記憶が薄らぎ身の回りのインフラの大切さを忘れてしまいがちです。
本書のサンプル
本書の一部ページを,PDFで確認することができます。
- サンプルPDFファイル(1,461KB)
目次
1章 上下水道とは何か?
- 1 限りある地球上の水
- 2 急増する世界の水使用
- 3 日本の水資源
- 4 都市部の水循環と変化
- 5 上水道の歩みと普及
- 6 下水道の歩みと普及
- 7 上水の使用形態
- 8 水道事業とは?
- 9 下水道事業とは?
- 10 下水道の種類としくみ
- 11 浄化槽のしくみ
- 12 上下水道に関わる単位・用語
2章 上水道のしくみ
- 1 美味しい水
- 2 水道の全体システム
- 3 水道の水源
- 4 地域特性による給水事情
- 5 浄水処理の流れ
- 6 凝集・沈殿池
- 7 濾過池
- 8 水質基準と検査
- 9 消毒の種類と方法
- 10 給水ルートと管の配置
- 11 給水の方式
- 12 水道管の種類と特徴
- 13 給水管の施工
3章 下水道のしくみ
- 1 下水の収集方法
- 2 下水の流量の算定
- 3 下水管の種類と接続
- 4 下水管の流速と勾配
- 5 下水管の管径算定
- 6 人孔・伏越しの役割
- 7 荷重に対する管の補強
- 8 下水管の施工方法
- 9 浄化は微生物の力で!
- 10 下水の段階処理方式
- 11 下水処理場のシステム
- 12 活性汚泥方式
- 13 余剰汚泥の処理
- 14 汚泥の再利用
- 15 閉鎖系水域の富栄養化
- 16 下水の3次処理
4章 上下水道の環境
- 1 水道水源の保全と管理
- 2 水不足と節水対策
- 3 増え始めた水質汚濁源
- 4 集中豪雨の増加と対策
- 5 合流改善対策
- 6 処理水のリサイクル
- 7 工業用水の現状
- 8 水道管の漏水
- 9 上水道施設の老朽化
- 10 下水道施設の老朽化
- 11 下水管内の清掃
- 12 複合利用される下水道施設
5章 上下水の新技術
- 1 雨水の貯留施設
- 2 地中への雨水浸透
- 3 雨水の利用
- 4 市民による新技術活用
- 5 下水から有効成分回収
- 6 上水道の耐震化
- 7 下水道の耐震化
- 8 高度浄水処理
- 9 海水淡水化
- 10 最近の入札方法