プロのための[図解]ネットワーク機器入門

[表紙]プロのための[図解]ネットワーク機器入門

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A5判/480ページ

定価3,278円(本体2,980円+税10%)

ISBN 978-4-7741-5374-2

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書籍の概要

この本の概要

ネットワークの基礎を学習したエンジニア向けに,より実践的な製品知識をつけるため,スイッチやルータといったネットワーク機器に主眼を置いて構成した解説書です。企業のIT部門やシステムインテグレータでネットワーク専門のエンジニアが増えているなか,ネットワーク機器はこの10年を見ても進化し続けており,さまざまな機能がサポートされてきました。そのため入門書レベルの知識では,製品の仕様や機能をつかむことが困難です。本書は明快な構成,豊富な図解が特徴で,現場のプロとして必要な知識をすばやく吸収できます。

こんな方におすすめ

  • 初級のネットワークエンジニア
  • ネットワーク管理者
  • ネットワークエンジニアを目指しているひと

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イーサネットの歴史
過去10~20年の間に,ネットワーク機器は進化し続けており,さまざまな機能が開発・サポートされてきました。「プロのための[図解]ネットワーク機器入門」は,そんなネットワーク機器にスポットを当て,実践的な製品知識をつけていただこうという書籍です。

目次

第1章 ネットワーク機器に共通する基礎知識

01 ネットワークの構成要素を確認しよう

  • ネットワークの構成要素
  • OSI参照モデルの復習

02 LANとイーサネットを復習しよう

  • LANの規格
  • イーサネットの復習

03 LAN規格のデータ処理を見てみよう

  • LAN上のデータ
  • 10BASE-T
  • 100BASE-TX
  • 1000BASE-T/1000BASE-TX
  • 1000BASE-SX/LX

04 ネットワークアプライアンスの構成要素

  • 汎用サーバと専用アプライアンス
  • 分野別ネットワークアプライアンス
  • CPU
  • 記憶装置(storage unit)
  • メモリ
  • HDD/SSD
  • ハードウェアチップ
  • インタフェース
  • トランシーバ
  • LEDインジケータ
  • OS(カーネル)
  • 電源(Power Supply)
  • PSE認定(電気用品安全法)
  • UPS(Uninterruptible Power Supply;無停電電源装置)
  • ファン(Fan)

05 ケーブルと周辺設備

  • ツイストペアケーブル
  • STPとUTP
  • 光ファイバケーブル
  • ラック

第2章 L2スイッチを徹底的に理解する

01 リピータとブリッジの違いを理解しておこう

  • リピータとは
  • ブリッジとは
  • シェアードハブ
  • スイッチングハブ
  • MACアドレスの学習
  • スイッチを使うメリット

02 スイッチはどのようにして誕生したか

  • イーサネットの歴史
  • 世界初のスイッチ

03 スイッチで扱うフレームと転送方式

  • イーサネットフレームの種類
  • スイッチのフレーム転送方式
  • アダプティブスイッチング(Adaptive switching)

04 全二重と半二重とは

  • MDI-X

05 スイッチ処理能力はどのように表されるか

06 スイッチはどのように分類されるか

  • 機能別の分類
  • 形状の分類
  • 利用用途での分類

07 性能の指標となるスイッチポートの種類と数

  • ファーストイーサネット(10/100)ポート
  • ギガビットイーサネット(10/100/1000)ポート
  • 光インタフェース用ポート(SFP/SFP+)
  • PoE(Power over Ethernet)ポート
  • アップリンクのポート数
  • ダウンリンクのポート数
  • スタック接続

08 スイッチに搭載されるさまざまな機能

  • MACアドレステーブル数
  • ジャンボフレーム
  • スパニングツリー機能
  • リンクアグリゲーション(トランキング)
  • VLAN
  • ポートミラーリング(Port Mirroring)
  • QoS優先キュー
  • MACフィルタリング
  • ポートベース認証
  • ネットワーク管理

09 スイッチのアーキテクチャ

  • ネットワークコントローラ(LANコントローラ)
  • PHYモジュール
  • MACモジュール
  • AUIとMII

第3章 ルータとその膨大な機能について理解する

01 ルータとはどのような機器か

  • ルータの必要性
  • ルーティングとは
  • フォワーディング
  • ルータの仕事

02 ルータはどのようにして誕生したか

  • 世界初の商用向けルータ
  • ルータのパフォーマンス遷移

03 ルータはどのように分類されるか

  • ルータアプライアンス
  • 性能による分類
  • 通信事業者向けルータの分類
  • 企業向けルータの分類

04 ルータのカタログ仕様の見方

05 IPルーティングの基本を押さえよう

  • IPアドレス管理
  • IPルーティング
  • ルーティングテーブル
  • ロンゲストマッチとデフォルトゲートウェイ
  • スタティックルーティング(static routing)
  • ダイナミックルーティング(dynamic routing)
  • IPトンネリングとVPN
  • IPマルチキャスト

06 ルータに搭載される付加機能を知ろう

  • ルータ機能の分類
  • TCP/IP以外のプロトコル群サポート
  • LANスイッチング
  • LAN以外の物理層とデータリンク層のプロトコルサポート
  • ダイアルアップアクセス
  • 冗長化
  • 認証
  • QoS
  • バーチャルルータ

07 ルータ管理用のさまざまな機能

  • ユーザインタフェース
  • ログ
  • CPU使用率の確認
  • アラーム
  • 時刻設定
  • トラブルシューティング
  • ファイル転送制御
  • その他ユーティリティ

08 ルータのアーキテクチャ

  • ルータの構成要素
  • ルータの起動の流れ
  • 一般的なルータのアーキテクチャ
  • ルータ内部の冗長

09 OSの設定で利用できるコマンドやモード

  • 初期化
  • CLIによる設定
  • コンフィグのセーブ方法
  • 工場出荷時コンフィグへのリセット方法

第4章 L3スイッチの性能と機能について理解する

01 L3スイッチとはどのような機器か

  • L3スイッチとルータの違い
  • マルチレイヤスイッチ

02 L3スイッチはどのようにして誕生したか

  • L3スイッチのパフォーマンス比較

03 L3スイッチはどのように分類されるか

  • 形状と利用用途による分類
  • 性能による分類

04 L3スイッチに搭載される特有の機能

  • L3スイッチ機能の分類
  • VLAN
  • VLAN環境でのデータの流れ
  • VLAN間ルーティング

第5章 ファイアウォールの機能と脅威への対策

01 ファイアウォールとはどのような機器か

02 ファイアウォールはどのようにして誕生したか

03 ファイアウォールはどのように分類されるか

  • ソフトウェア型ファイアウォール
  • ハードウェア型ファイアウォール

04 さまざまなファイアウォール方式

05 ファイアウォールのインタフェースモードとは

  • その他のインタフェース

06 防ぐことが可能な脅威の種類

  • 脅威となる人物

07 ファイアウォールに搭載されるさまざまな機能

  • セッション管理
  • パケット構文解析
  • セキュリティゾーン(Security Zone)
  • セキュリティポリシー
  • NAT
  • VPN
  • DoS防御
  • パケットベースの攻撃防御
  • コンテンツスキャン
  • 監視,レポート機能
  • パケットキャプチャ
  • バーチャルルータ
  • 仮想ファイアウォール

08 ファイアウォールの性能を決める要素

  • 同時セッション数
  • NATテーブル数
  • 新規セッション毎秒値

09 セキュリティ要件に関する規格

  • ICSA(International Computer Security Association)
  • FIPS
  • ISO/IEC 15408(Common Criteria)

第6章 急速に普及する無線LANの基礎知識

01 無線LANはどのようにして誕生したか

02 無線LANを理解するための基礎知識

  • CSMA/CA
  • 無線LANアーキテクチャ
  • 無線LANトポロジ

03 さまざまな無線LANの規格

  • IEEE 802.11
  • IEEE 802.11a
  • IEEE 802.11b
  • IEEE 802.11g
  • IEEE 802.11n
  • IEEE 802.11ac
  • IEEE 802.11ad
  • Wi-Fi

04 無線LANに搭載されるさまざまな機能

  • アソシエーション
  • アクセスポイントにおけるアクセス制御
  • アクセスポイントにおける認証
  • 無線LAN通信の暗号化
  • 自律型アクセスポイント
  • 集中管理型アクセスポイント
  • ブリッジ接続
  • リピータ接続

05 無線LANの通信速度と範囲の注意点

  • 無線LANの最大通信速度
  • カバレッジエリア
  • 干渉とは?
  • 無線LANチャネル
  • アクセスポイントの最大通信範囲

06 無線LANアクセスポイント製品

  • 製品仕様の見方
  • 無線LAN機器メーカー

第7章 ネットワーク機器を選択するポイント

01 製品カテゴリを選択する

02 機能要件を基に候補モデルを絞る

03 ネットワーク機器購入の流れ

  • RFIとRFP
  • RFQ

04 パフォーマンスによるモデル選択

  • 遅延に関する情報の収集
  • アプライアンス製品のパフォーマンス計測手法
  • スイッチのパフォーマンスの考え方
  • ルータのパフォーマンスの考え方
  • ファイアウォールのパフォーマンスの考え方
  • 無線LANのパフォーマンスの考え方

05 物理的要件から絞り込む

  • スイッチの選択
  • ルータの選択
  • ファイアウォールの選択

06 インターオペラビリティを確認する

07 高可用性の考え方

  • MTBFとMTTR

08 価格についての考え方

  • ポート単価
  • ビット単価
  • ランニングコスト
  • サポート費用

09 調達条件への適合

  • グリーン調達
  • RoHS対応
  • 暗号輸出管理とは

10 サポートに関する基礎知識

  • ネットワーク機器の保守
  • メーカー保証

著者プロフィール

三輪賢一(みわけんいち)

1997年岐阜高専電子制御工学科卒。
高専での卒論であったSTM(Scanning Tunneling Microscope; 走査型トンネル顕微鏡)のソフトウェア開発を,Synchronous Transfer Mode と間違われ,ATM 交換機のソフトウェア開発部門に配属される。ATM 交換機上のTCP/IP モジュール開発を経験。その後シリコンバレーのネットワーク機器ベンダ日本法人のシステムズエンジニアとして通信事業者や企業向けにネットワーク機器の提案,構築,運用サポート業務に従事。
著書に「かんたんネットワーク入門」,「プロのための[図解]ネットワーク機器入門」(ともに技術評論社)がある。