プロのグラフ仕事
~伝えるためのExcelエッセンス~
2016年6月16日紙版発売
2016年6月16日電子版発売
三橋貴明 著
A5判/224ページ
定価1,958円(本体1,780円+税10%)
ISBN 978-4-7741-8213-1
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書籍の概要
この本の概要
専門家でない人にも,難しいことをわかりやすく伝えられるエコノミストとして人気の三橋貴明氏。三橋氏の経済評論活動を支えているのが「グラフ」です。オープンなデータとExcelを駆使してグラフを作成,立てた仮説を堀り下げたり,主張の裏付け資料にしたりと,その仕事のそばには必ずグラフがあります。とはいえ,難しいことはありません。ネットとExcel,ほんの少しの「慣れ」があれば誰にでもできることなのです。三橋貴明氏が培ってきたグラフづくりの技術を,企画書やプレゼンスライドなどの資料作成に活かしていただくための本です。
こんな方におすすめ
- 企画書や資料などでグラフを作成する機会が多い方
- グラフの作成から管理まで生産性を高めたい方
- 三橋貴明氏のグラフ術に関心がある方
目次
Prologue 経済評論家の私がグラフを大切にする理由
- 人に伝えるために培ってきたグラフ作成術
- なぜ,虚偽情報がまかり通るのか
- 誤った情報を広めるテクニック
- 私の原点になったグラフ
- 妄言であることが一目瞭然
- あなたのビジネス文書にもグラフ作成のエッセンスを
Part 1 仮説とグラフの関係
- 1-1 出発点は「仮説」を立てること
- 【仮説と立証】
- 喧伝されている,その考え方は正しいのか
- グラフをつくることで仮説が広がっていく
- 「どこからどう見ても客観的」なグラフはない
- 仮説の実証例 その2
- 仮説の間違いに気づかされることもある
- 1-2 シンプルかつ王道のグラフのパターン
- 【時期で比べる・他者と比べる】
- 特定主体について,時期で比較する
- 特定主体について,ブレイクダウンしたうえで,時期で比較する
- 特定主体と他者を比較する
- 他者と時期で比較する
- ブレイクダウンしたうえで,他者と時期で比較する
- データを1枚のパターンで見せる
- 1-3 頭のなかの仮説をグラフとして見せるまでの手順
- 【データ収集とExcelを使ったグラフ作成】
- 手順① 仮説を立てる
- 手順② 必要なデータを見極める
- 手順③ グーグルで検索する
- 手順④ データを収集する
- 手順⑤ データを加工してグラフ化する
- 手順⑥ 分析する
Part 2 グラフのソースになるデータをどこで収集・抽出するか
- 2-1 オープンなデータとクローズドなデータ
- 【オープンデータと一次ソース】
- ネットを使ってオープンデータにアクセスする
- 一次ソースに当たることの大切さ
- 2-2 ソースデータの収集場所①
- 【GDPデータは内閣府】
- データの宝庫「内閣府 国民経済計算」
- 基準が異なるデータの扱い方
- データが見つからないときは切り替えて別のところで探す
- 経済成長率のグラフも同じようにつくれる
- 2-3 ソースデータの収集場所②
- 【専門的な金融データは日本銀行】
- 日銀の「時系列統計データ検索サイト」
- 日銀サイトから「国の借金」のデータを取る
- 2-4 ソースデータの収集場所③
- 【財務省と総務省統計局】
- ニュースでよく聞くデータが揃う
- 総務省統計局も使い勝手のいい収集場所
- 2-5 ソースデータの収集場所④
- 【利用価値の高い海外サイト】
- IMFの「World Economic Outlook」
- 大量のソースデータでパニックにならないために
- 2-6 データをスムーズに収集するために
- 【具体化と明確化】
- ほしいデータを具体的に言語化する
- 消費者物価指数から物価のグラフをつくる
- 「なかなかデータが見つからない」ときには
Part 3 データ加工,グラフづくり,仕上げのチューニング
- 3-1 グラフ作成前の一工夫
- 【抽出したデータの加工】
- 数値の読み取りやすさを考える
- 3-2 2種類のデータを一つのグラフにまとめる
- 【統合と差別化】
- 日銀サイトから二つのデータを収集してグラフ化
- 読み取りやすいグラフにするために手を加えていく
- 3-3 異なるソースのデータを一つのグラフにまとめる
- 【時期の統一と第2軸の活用】
- 時期が異なるデータは一方に揃える
- スケールの違いすぎるデータは第2軸で展開
- 3-4 人はグラフのどこに着目するか
- 【軸の重要性】
- 棒グラフは「下」より「上」に目がいきやすい
- 期間を限定して見せることの効果
- 軸の扱いにはご注意を
- 3-5 一手間かけることで視線をコントロールする
- 【Excelとパワポの使いこなし】
- 形と色で直接的に訴える
- 選択的に数字を埋め込む
- 補助線でメッセージを強く出す
- 視線を集めたい箇所を明示する
- 見せたい区間を線と矢印で示す
- 3-6 グラフをつくったあとのチューニング
- 【チェックと調整】
- グラフを作成してからデータを並べ替える
- 横軸の文字が読み取りにくいときには
- 3-7 これまでのプロセスをおさらいする
- 【仮説,データ抽出,グラフ加工】
- 名目GDPと実質GDP成長率を比較するグラフ
- 縦棒と折れ線の複合グラフをつくる
Part 4 私のグラフ仕事
~ピタッとはまるグラフづくりの手がかり・14選~
- 4-1 積み上げ棒グラフ
- 【総量・内訳の比較と百分比の比較】
- ストーリーが浮かび上がってくるグラフ
- 中国経済の特異性がわかるグラフ
- 失敗作・代表作のグラフ
- 4-2 降順・昇順の棒グラフ
- 【並び順を整える・並び順を崩す】
- 17カ国のデータを横並びで表示するグラフ
- 公務員の数と給与を国際比較するグラフ
- 4-3 対になるデータをワンペアにした棒グラフ
- 【対でワンペア×複数】
- 輸出入の数値をペアで見せるグラフ
- 韓国の失業率の低さに迫るグラフ
- 4-4 横方向に伸びる棒グラフ
- 【棒グラフの別の形】
- ターニングポイント後の2年間を対比して見せるグラフ
- 4-5 棒グラフ+折れ線グラフ
- 【規模が異なるケース,実数と指数で異なるケース】
- 企業はどこにお金を回すのか,傾向を見せるグラフ
- 長期にわたっての拡大・漸減を同時に表すグラフ
- 棒グラフのペア+折れ線のグラフ
- 折れ線グラフのペア+縦棒のグラフ
- 4-6 ある年を基準にした折れ線グラフ
- 【基準の設定と動きの比較】
- 3つの指標の特徴を時系列で見せるグラフ
- どちらがよりダウンしているか,一目で伝わるグラフ
- 規模が異なるデータの間に相関関係があるかを見るグラフ
- 4-7 特徴的なデータの折れ線グラフ
- 【国交省,世界銀行由来のデータ】
- 特定業界の労働力需給を見せるグラフ
- 世銀が持つ膨大なデータからつくったグラフ
- 4-8 面グラフ
- 【連続性と量的サイズ】
- 時間の経過による量の変化をビビッドに伝えるグラフ
- 長いスパンでの連続的な量変化を見せるグラフ
- 美しくない面グラフ
- 4-9 組み合わせた面グラフ
- 【面積比と相関関係】
- 二つの時系列データと,その差額を同時に表現するグラフ
- コインの表裏の関係を対比で見せるグラフ
- 4-10 プラス方向とマイナス方向の積み上げ棒グラフ
- 【黒字と赤字】
- プラス・マイナス混在のデータをすっきり見せるグラフ
- 不均衡が拡大していく様子を見せるグラフ
- 4-11 インパクトのある棒グラフ
- 【縦棒とメリハリ】
- 全体のなかでの割合を縦棒で見せるグラフ
- 大小の縦棒に折れ線を加えたグラフ
- 4-12 散布図
- 【二つのデータによるポジショニング】
- どのポジションにあるのか俯瞰するグラフ
- 曲線を描くグラフ,描けないグラフ
- 4-13 前期比と前年比のグラフ
- 【比較対象をずらしたグラフ】
- 前期比・前年比を同時に表すグラフ
- 4-14 基準年の数値を「1」とした折れ線グラフ
- 【倍数と変動率】
- 基準を決めて,変動の具合を倍率で見せるグラフ
- 折れ線を並べて,「率」と「額」の推移を同時に見せるグラフ
- アップダウンの傾向が一目でつかめるグラフ
Epilogue 私のグラフ・リユース術
- 管理・再活用のためのアドバイス
- つくったグラフは随時更新していく
- わかりやすく,検索しやすい名前で新規保存する
- グラフをウェブにもアップする
- データソース,ブログ記事とリンクで結びつく
- グラフに雄弁に語らせる
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